第239話「衝撃の再会」
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エレオノーラの居る私室には、しばらく実家へ戻っていたシグネも久しぶりに顔を見せていた。
「来たよ、エレオノーラ。それとシグネさん、久しぶり」
「やっほ~、ディーノちゃん元気ぃ?」
相変わらずシグネは軽い……否、明るかったが、
エレオノーラはひどく真剣な表情をしていた。
大きく息を吐いたエレオノーラは一切前振りなし、いきなり本題へ入った。
「ディーノ、いきなりだが、私は女性公爵として、我がガイダル家を継ごうと思う」
「成る程」
何となく事情は分かる。
どこかで聞いた話だからだ。
つらつら考えるディーノであったが、エレオノーラの話は続いている。
「そしてシグネは、ガイダル家の養女として入り、次女に、つまり私の妹となる」
「……そうなんですか」
ディーノが尋ねれば、シグネが答える。
「ほ~い、ウチの父上にもOK取ったのよ。ウチのヨエンスー伯爵家より、ガイダル公爵家令嬢の方が、良き嫁のオファーがあるだろうって」
「それって……」
「うん、当然ディーノちゃんとの事はまだ内緒。言うと、いろいろうるさいから」
「うむ、シグネは妹として仲良くするだけではなく、今後私の補佐役として、公私共々、全面的にフォローしてくれる事となる」
どうやらエレオノーラとシグネ、ふたりは『本気』のようだ。
「……………」
無言となったディーノへ、エレオノーラは話を続ける。
「ここまで段取りを組んだのは、父上と相談した上での事だ」
「成る程。じゃあ公爵もご存じなのですね?」
「ご存じどころか、大賛成だ。絶対にディーノを逃がすな。ふたりで元気なディーノの子を産めとまで言われた。産まれたその子がウチの跡取りだとな」
「……………」
「まあ、このように段取りを組んだ理由は、はっきりしている。やはり平民そしてロドニア王国人ではない異邦人のお前と、私達ロドニア貴族令嬢が結婚する事自体が難しいから……に他ならない」
「……………」
「ディーノ、お前をガイダル家当主に就任させるのは尚更困難なのだ」
「……………」
「と、いう事でここから本題へ入る」
「本題?」
「ああ、本題だ。父上の了解は貰った。段取りも組んだ。今後の道は険しいが、シグネも助けてくれる。女性の私がガイダル家当主になる事に関して、臆してなどいない」
「……………」
「後は……私自身の問題だ」
私自身……
エレオノーラ自身の問題とは……
一体何だろう?
と、ここでシグネが苦笑する。
「そんなの気にしなくて良いのにって、私はエレオノーラ様へ言ったんだけどね~」
「どういう事ですか?」
シグネに向けられた質問に答えたのは、エレオノーラ本人だった。
「ディーノ、お前が凄すぎるのだ」
「俺が……凄すぎる?」
「ああ、お前と居ると、私は大きな劣等感にさいなまれる。私ごときがお前の妻になる資格があるのかと自問自答してしまうのだ」
「……………」
「それと、もうひとつある!」
「もうひとつ……」
「ああ、ヒルデガルドから言われた」
「ヒルデガルドから?」
「ああ、あいつは言った。俺には分かる。この世界には俺みたいな奴がいっぱい居る。難儀し、助けを求め手を伸ばしている奴がたくさん居るのだと」
この言葉は……
ディーノもヒルデガルドから告げられた。
どうやら……
ヒルデガルドは『女子会』で、エレオノーラとシグネにも伝えていたらしい。
「……………」
「難儀する彼等彼女達を助けるのは、ディーノ、お前だと言われたんだ」
「……………」
「私自身、お前に助けられたから分かる。あいつの言葉を実感する」
「……………」
「ヒルデガルドはこうも言った。もしディーノが望めば、旅立たせてやれと」
「……………」
「あいつは、私とシグネへはっきり言った……お前を好きだ、愛していると。だが己に課せられた使命を優先し、お前と別れたのだ」
「……………」
「お前が助けたヴァレンタイン王国の者達、私やシグネ、ヴィオラ村の村長、そしてヒルデガルド。助けを求める者は、まだまだ、たくさん居るだろう」
「……………」
「熟考の末、私は理解し、納得した。ディーノ、難儀する世の人々を助けてやってくれ。それがお前の使命なのだから」
「……………」
「片や、私エレオノーラの使命は、ガイダル公爵家の跡取りとなり、このロドニアを守る事。ヒルデガルドが、リーリウム村を守るのと全く同じだ」
「……………」
「だがディーノ。私はヒルデガルドのように、諦めるつもりはない! 理想の男子たるお前を諦める、結婚を諦めるつもりは全くないのだ!」
「……………」
「ディーノ、お前が望むのなら、快く送り出したい。その間、私はロフスキで己を鍛える。シグネと共にお前の帰りを待つ……結局そう決めた。だが最後の最後で決心がつかんのだ」
「……………」
「何故ならば! 正直お前が居なくなると私は寂しい。その喪失感に耐えられるのか、自信がないのだっ!」
エレオノーラが叫んだ瞬間。
部屋に巨大な魔力が満ちた。
これは!?
ハッとしたディーノが立ち上がる。
この気配は……覚えがある。
「ヴィヴィ様!」
思わずディーノが叫べば、
エレオノーラとシグネは怪訝な顔付きとなる。
「ん? ヴィヴィ?」
「え? 誰、それ?」
無理もない。
ふたりはヴィヴィを知らないのだから。
「うふふふふ、迷える子羊エレオノーラちゃんへ朗報よぉ、良い人に会わせてあげる~」
部屋にヴィヴィの肉声が響いたかと思うと、
いきなりふたりの人物が現れた。
ヴィヴィが転移魔法を発動したらしい。
エレオノーラの私室に現れたひとりは、
身長は150㎝に遠く及ばない130㎝前半。
年齢は12,3歳だろうか。
褐色の肌をしたブラウン髪のショートカット。
複雑な刺繍ししゅうが施された、煉瓦色の革鎧をまとう、
愛くるしい顔立ちの少女……
当然というか、地界王の愛娘ヴィヴィである。
そして、もうひとり。
ヴィヴィと同じ煉瓦色、美しい刺繍が入った法衣をまとった、
金髪碧眼の美しく凛々しい少女は!?
「ス、ステファニー様!!」
何と何と!
セントヘレナに居るはずのステファニーが……
ステファニー・オベールが!
柔らかく微笑んで、立っていたのである。
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