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第239話「衝撃の再会」

☆10月17日土曜日に、

スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」11月号が発売されました!

『魔法女子学園の助っ人教師』コミカライズ版最新話が掲載されております。

ぜひ読んでみてください。

巻末目次ページには、東導のコメントもありますので何卒宜しくお願い致します。


東導 号 書籍化作品⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


◎コミカライズ版《藤本桜先生作画》

スクウェア・エニックス様の雑誌月刊「Gファンタジー」に大好評連載中!

Gファンタジーコミックス

第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

 エレオノーラの居る私室には、しばらく実家へ戻っていたシグネも久しぶりに顔を見せていた。


「来たよ、エレオノーラ。それとシグネさん、久しぶり」


「やっほ~、ディーノちゃん元気ぃ?」


 相変わらずシグネは軽い……否、明るかったが、

 エレオノーラはひどく真剣な表情をしていた。


 大きく息を吐いたエレオノーラは一切前振りなし、いきなり本題へ入った。


「ディーノ、いきなりだが、私は女性公爵として、我がガイダル家を継ごうと思う」


「成る程」


 何となく事情は分かる。

 どこかで聞いた話だからだ。


 つらつら考えるディーノであったが、エレオノーラの話は続いている。


「そしてシグネは、ガイダル家の養女として入り、次女に、つまり私の妹となる」


「……そうなんですか」


 ディーノが尋ねれば、シグネが答える。


「ほ~い、ウチの父上にもOK取ったのよ。ウチのヨエンスー伯爵家より、ガイダル公爵家令嬢の方が、良き嫁のオファーがあるだろうって」


「それって……」


「うん、当然ディーノちゃんとの事はまだ内緒。言うと、いろいろうるさいから」


「うむ、シグネは妹として仲良くするだけではなく、今後私の補佐役として、公私共々、全面的にフォローしてくれる事となる」


 どうやらエレオノーラとシグネ、ふたりは『本気』のようだ。


「……………」


 無言となったディーノへ、エレオノーラは話を続ける。


「ここまで段取りを組んだのは、父上と相談した上での事だ」


「成る程。じゃあ公爵もご存じなのですね?」


「ご存じどころか、大賛成だ。絶対にディーノを逃がすな。ふたりで元気なディーノの子を産めとまで言われた。産まれたその子がウチの跡取りだとな」


「……………」


「まあ、このように段取りを組んだ理由は、はっきりしている。やはり平民そしてロドニア王国人ではない異邦人のお前と、私達ロドニア貴族令嬢が結婚する事自体が難しいから……に他ならない」


「……………」


「ディーノ、お前をガイダル家当主に就任させるのは尚更困難なのだ」


「……………」


「と、いう事でここから本題へ入る」


「本題?」


「ああ、本題だ。父上の了解は貰った。段取りも組んだ。今後の道は険しいが、シグネも助けてくれる。女性の私がガイダル家当主になる事に関して、臆してなどいない」


「……………」


「後は……私自身の問題だ」


 私自身……

 エレオノーラ自身の問題とは……


 一体何だろう?


 と、ここでシグネが苦笑する。


「そんなの気にしなくて良いのにって、私はエレオノーラ様へ言ったんだけどね~」


「どういう事ですか?」


 シグネに向けられた質問に答えたのは、エレオノーラ本人だった。


「ディーノ、お前が凄すぎるのだ」


「俺が……凄すぎる?」


「ああ、お前と居ると、私は大きな劣等感にさいなまれる。私ごときがお前の妻になる資格があるのかと自問自答してしまうのだ」


「……………」


「それと、もうひとつある!」


「もうひとつ……」


「ああ、ヒルデガルドから言われた」


「ヒルデガルドから?」


「ああ、あいつは言った。俺には分かる。この世界には俺みたいな奴がいっぱい居る。難儀し、助けを求め手を伸ばしている奴がたくさん居るのだと」


 この言葉は……

 ディーノもヒルデガルドから告げられた。

 どうやら……

 ヒルデガルドは『女子会』で、エレオノーラとシグネにも伝えていたらしい。


「……………」


「難儀する彼等彼女達を助けるのは、ディーノ、お前だと言われたんだ」


「……………」


「私自身、お前に助けられたから分かる。あいつの言葉を実感する」


「……………」


「ヒルデガルドはこうも言った。もしディーノが望めば、旅立たせてやれと」


「……………」


「あいつは、私とシグネへはっきり言った……お前を好きだ、愛していると。だが己に課せられた使命を優先し、お前と別れたのだ」


「……………」


「お前が助けたヴァレンタイン王国の者達、私やシグネ、ヴィオラ村の村長、そしてヒルデガルド。助けを求める者は、まだまだ、たくさん居るだろう」


「……………」


「熟考の末、私は理解し、納得した。ディーノ、難儀する世の人々を助けてやってくれ。それがお前の使命なのだから」


「……………」


「片や、私エレオノーラの使命は、ガイダル公爵家の跡取りとなり、このロドニアを守る事。ヒルデガルドが、リーリウム村を守るのと全く同じだ」


「……………」


「だがディーノ。私はヒルデガルドのように、諦めるつもりはない! 理想の男子たるお前を諦める、結婚を諦めるつもりは全くないのだ!」


「……………」


「ディーノ、お前が望むのなら、快く送り出したい。その間、私はロフスキで己を鍛える。シグネと共にお前の帰りを待つ……結局そう決めた。だが最後の最後で決心がつかんのだ」


「……………」


「何故ならば! 正直お前が居なくなると私は寂しい。その喪失感に耐えられるのか、自信がないのだっ!」


 エレオノーラが叫んだ瞬間。


 部屋に巨大な魔力が満ちた。

 これは!?


 ハッとしたディーノが立ち上がる。

 この気配は……覚えがある。


「ヴィヴィ様!」


 思わずディーノが叫べば、

 エレオノーラとシグネは怪訝な顔付きとなる。


「ん? ヴィヴィ?」

「え? 誰、それ?」


 無理もない。

 ふたりはヴィヴィを知らないのだから。


「うふふふふ、迷える子羊エレオノーラちゃんへ朗報よぉ、良い人に会わせてあげる~」


 部屋にヴィヴィの肉声が響いたかと思うと、


 いきなりふたりの人物が現れた。

 ヴィヴィが転移魔法を発動したらしい。


 エレオノーラの私室に現れたひとりは、

 身長は150㎝に遠く及ばない130㎝前半。

 年齢は12,3歳だろうか。

 褐色の肌をしたブラウン髪のショートカット。

 

 複雑な刺繍ししゅうが施された、煉瓦色の革鎧をまとう、

 愛くるしい顔立ちの少女……

 当然というか、地界王の愛娘ヴィヴィである。


 そして、もうひとり。

 ヴィヴィと同じ煉瓦色、美しい刺繍が入った法衣ローブをまとった、

 金髪碧眼の美しく凛々しい少女は!?


「ス、ステファニー様!!」


 何と何と!


 セントヘレナに居るはずのステファニーが……

 ステファニー・オベールが!

 柔らかく微笑んで、立っていたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版第1巻~7巻

(ホビージャパン様HJノベルス)

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◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

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※第1巻に続き、第3巻も『重版』致しました!

書店様で、ぜひお手に取ってご覧ください。

既刊第1巻~2巻も大好評発売中!


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☆『10月17日発売』の月刊Gファンタジー11月号に最新話が掲載されております。

一見超ドライでも、本当は優しい主人公の魔法使いルウ、

可憐なヒロイン達の新たな魅力をお楽しみください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《完結!》

「幼馴染と永遠に別れた俺は、辺境小国の王子に転生! 戦い、開拓、恋愛、信長スキルで何でもござれ!」

「元ジャンク屋追放勇者のんびり辺境開拓記。怖い魔族と仲良くなって、いつのまにか賢者魔王と呼ばれてた?」

も宜しくお願い致します。

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