第235話「ヒルデガルドの誘い」
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ディーノによりオークどもが掃討され……
占拠されていた古城の見分が行われている。
ヒルデガルドに命じられた自警団の少年が急遽呼びに行き、彼女の伯父リーリウム村長カスパルも急ぎ馬で駆け付け、長たる見届け役として参加していた。
圧倒的なオークの脅威により、今まで城内に足を踏み入れた村民は居なかった。
囚われ、運び込まれ、無残にも喰われた者達を除いては……
リーリウム村を蹂躙したオークに対する村民達の憎しみは深かった。
何せ、家族を、仲間を、喰い殺されているのだ。
何度八つ裂きにしても飽き足りない憎き仇である。
ディーノに倒され、その場へ打ち捨てられた死体に唾を吐きかけ、
蹴飛ばす者が数多居た。
「死んだ者は二度と戻っては来ない……今更虚しい」
と思っても、命亡き骸にあたるのも無理はなかった。
そんな中、ディーノはカスパルに対し、感情をまじえず淡々として、
掃討の顛末説明を行った。
ディーノが説明する間、ヒルデガルドが自分の剣に、オークカーネルの首を突き刺し、村民達へ「脅威は去った」とアピールしていた。
最後に左奥の塔へ登り、首を切り離されたオークカーネルの死体を見届け……
剣に突き刺さった首も見て、カスパルは感謝の意を込めて、深々と頭を下げたのである。
こうして……
見分は終わった。
ここからは再びディーノの出番、そしてシグネも加わった。
オークどもの死骸が不死者化しないよう処理するのである。
自警団のメンバーを中心に……
かつて古城の練兵場だった場所へ、村民達によりオークの死骸が集められた。
ここでもディーノには驚きの目が向けられた。
大きなどよめきが起こった。
ディーノはちょっと気の合を入れると、首魁オークカーネルの巨体を持ちあげ、
塔の屋上から投げ捨てたのだ。
本当は転移魔法を使っても良かった。
だが「村は大騒ぎ」になるからと行使を控えたのである。
さてさて、集められたオークの死骸は……
ディーノが放つ火の魔法剣により燃やされた。
焼かれ炭化して行く死骸へ、念の為、シグネが葬送魔法を詠唱……
悪夢が二度と甦らないようにと、ダメ押しがされた。
最後にヒルデガルドが剣を思い切り打ち振り、
刺さっていたオークカーネルの首を炎の中へ投げ込んだ。
あっという間に燃え尽きて行く首を見ながら……
村民達は感極まって泣いていた。
当然ヒルデガルドも目に大粒の涙を浮かべている。
そんな中、ディーノがふと視線を感じ、見やると……
目を真っ赤に腫らしたカスパルが、じっと見つめていた。
ディーノがカスパルへ向き直り、深くお辞儀をすると、
同じくカスパルも深々とお辞儀をしたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
全てが終わり……
ディーノ達はリーリウム村への帰途についた。
道中は、行きとは違い、重苦しい雰囲気は皆無である。
戦友達も完全にリラックスしていた。
村へ戻ると……
自警団のメンバー、一緒に戻った村民達、そして居残った村民達が、
ディーノ達が乗った馬車へ駆け寄って来る。
改めて大きな歓声が湧きあがり、感謝の言葉が次々と、
ディーノ達へ投げかけられた。
御者のディーノは興奮した馬をなだめるのに苦労する。
と、その時。
ひと足先に戻っていたヒルデガルドが駆け寄り、馬をなだめ、鎮めてくれた。
「ありがとう」
「いや、こんな事お安い御用さ」
「助かった」
ディーノが微笑み、礼を言えば、ヒルデガルドの表情が真剣となる。
「……ディーノ、お前に話がある。この前の教会へ来てくれ」
ヒルデガルドは、ディーノへ話したい大切な事があるようだ。
ふたりの会話を聞くグレーヴは知らんふり、シグネは「のほほん」としていた。
だが、エレオノーラはあからさまに不快な顔をする。
エレオノーラが放つ強烈な負の波動。
気付いたヒルデガルドは苦笑し、
「ああ、おっさんと女子ふたりも同席してくれ」
と告げて来た。
再び『おっさん』と呼ばれたグレーヴが渋い顔をする。
すかさず、シグネがおどける。
「あはは、ガイダルパパ、おっさん確定、大ショックぅ!」
場を見事に読んだシグネのナイスフォローである。
「あはははは、酷いな! 父上はおっさんか!」
しかめっつらが一変、大笑いする愛娘に、グレーヴは苦笑する。
だが、シグネへは「良くやった、作戦成功」とアイコンタクトを送った。
対してvサインで応えるシグネ。
「それと、ディーノ。伯父さんからの伝言だ。今夜は村をあげて、記念の祝勝会を行う。無論主役はお前達だ」
ヒルデガルドはそう言うと、今度は花が咲いたように明るく笑ったのである。
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