表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

235/337

第235話「ヒルデガルドの誘い」

☆明日10月17日土曜日に、

スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」11月号が発売されます!

『魔法女子学園の助っ人教師』コミカライズ版最新話が掲載されております。

ぜひ読んでみてください。

巻末目次ページには、東導のコメントもありますので何卒宜しくお願い致します。


東導 号 書籍化作品⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


◎コミカライズ版《藤本桜先生作画》

スクウェア・エニックス様の雑誌月刊「Gファンタジー」に大好評連載中!

Gファンタジーコミックス

第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

 ディーノによりオークどもが掃討され……

 占拠されていた古城の見分が行われている。


 ヒルデガルドに命じられた自警団の少年が急遽呼びに行き、彼女の伯父リーリウム村長カスパルも急ぎ馬で駆け付け、長たる見届け役として参加していた。


 圧倒的なオークの脅威により、今まで城内に足を踏み入れた村民は居なかった。

 囚われ、運び込まれ、無残にも喰われた者達を除いては……


 リーリウム村を蹂躙したオークに対する村民達の憎しみは深かった。

 何せ、家族を、仲間を、喰い殺されているのだ。

 何度八つ裂きにしても飽き足りない憎き仇である。


 ディーノに倒され、その場へ打ち捨てられた死体に唾を吐きかけ、

 蹴飛ばす者が数多居た。

 「死んだ者は二度と戻っては来ない……今更虚しい」

 と思っても、命亡き骸にあたるのも無理はなかった。


 そんな中、ディーノはカスパルに対し、感情をまじえず淡々として、

 掃討の顛末説明を行った。


 ディーノが説明する間、ヒルデガルドが自分の剣に、オークカーネルの首を突き刺し、村民達へ「脅威は去った」とアピールしていた。


 最後に左奥の塔へ登り、首を切り離されたオークカーネルの死体を見届け……

 剣に突き刺さった首も見て、カスパルは感謝の意を込めて、深々と頭を下げたのである。


 こうして……

 見分は終わった。


 ここからは再びディーノの出番、そしてシグネも加わった。

 オークどもの死骸が不死者アンデッド化しないよう処理するのである。


 自警団のメンバーを中心に……

 かつて古城の練兵場だった場所へ、村民達によりオークの死骸が集められた。


 ここでもディーノには驚きの目が向けられた。

 大きなどよめきが起こった。


 ディーノはちょっと気の合を入れると、首魁オークカーネルの巨体を持ちあげ、

塔の屋上から投げ捨てたのだ。


 本当は転移魔法を使っても良かった。

 だが「村は大騒ぎ」になるからと行使を控えたのである。


 さてさて、集められたオークの死骸は……

 ディーノが放つ火の魔法剣により燃やされた。


 焼かれ炭化して行く死骸へ、念の為、シグネが葬送魔法を詠唱……

 悪夢が二度と甦らないようにと、ダメ押しがされた。


 最後にヒルデガルドが剣を思い切り打ち振り、

 刺さっていたオークカーネルの首を炎の中へ投げ込んだ。


 あっという間に燃え尽きて行く首を見ながら……

 村民達は感極まって泣いていた。


 当然ヒルデガルドも目に大粒の涙を浮かべている。


 そんな中、ディーノがふと視線を感じ、見やると……

 目を真っ赤に腫らしたカスパルが、じっと見つめていた。


 ディーノがカスパルへ向き直り、深くお辞儀をすると、

 同じくカスパルも深々とお辞儀をしたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 全てが終わり……

 ディーノ達はリーリウム村への帰途についた。


 道中は、行きとは違い、重苦しい雰囲気は皆無である。

 戦友達も完全にリラックスしていた。


 村へ戻ると……


 自警団のメンバー、一緒に戻った村民達、そして居残った村民達が、

 ディーノ達が乗った馬車へ駆け寄って来る。


 改めて大きな歓声が湧きあがり、感謝の言葉が次々と、

 ディーノ達へ投げかけられた。


 御者のディーノは興奮した馬をなだめるのに苦労する。

 と、その時。

 ひと足先に戻っていたヒルデガルドが駆け寄り、馬をなだめ、鎮めてくれた。


「ありがとう」


「いや、こんな事お安い御用さ」


「助かった」


 ディーノが微笑み、礼を言えば、ヒルデガルドの表情が真剣となる。


「……ディーノ、お前に話がある。この前の教会へ来てくれ」


 ヒルデガルドは、ディーノへ話したい大切な事があるようだ。

 ふたりの会話を聞くグレーヴは知らんふり、シグネは「のほほん」としていた。


 だが、エレオノーラはあからさまに不快な顔をする。


 エレオノーラが放つ強烈な負の波動。

 気付いたヒルデガルドは苦笑し、


「ああ、おっさんと女子ふたりも同席してくれ」


 と告げて来た。


 再び『おっさん』と呼ばれたグレーヴが渋い顔をする。

 すかさず、シグネがおどける。

 

「あはは、ガイダルパパ、おっさん確定、大ショックぅ!」


 場を見事に読んだシグネのナイスフォローである。


「あはははは、酷いな! 父上はおっさんか!」


 しかめっつらが一変、大笑いする愛娘に、グレーヴは苦笑する。

 だが、シグネへは「良くやった、作戦成功」とアイコンタクトを送った。

 対してvサインで応えるシグネ。


「それと、ディーノ。伯父さんからの伝言だ。今夜は村をあげて、記念の祝勝会を行う。無論主役はお前達だ」


 ヒルデガルドはそう言うと、今度は花が咲いたように明るく笑ったのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版第1巻~7巻

(ホビージャパン様HJノベルス)

大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊『第3巻』大好評発売中!!

※第1巻に続き、第3巻も『重版』致しました!

書店様で、ぜひお手に取ってご覧ください。

既刊第1巻~2巻も大好評発売中!


※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》

☆明日『10月17日発売』の月刊Gファンタジー11月号に最新話が掲載されます。

一見超ドライでも、本当は優しい主人公の魔法使いルウ、

可憐なヒロイン達の新たな魅力をお楽しみください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《完結!》

「幼馴染と永遠に別れた俺は、辺境小国の王子に転生! 戦い、開拓、恋愛、信長スキルで何でもござれ!」

「元ジャンク屋追放勇者のんびり辺境開拓記。怖い魔族と仲良くなって、いつのまにか賢者魔王と呼ばれてた?」

も宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ