第219話「号泣」
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冒険者ギルドから依頼を受け、赴いたヴィオラ村におけるゴブリンとの戦い。
強制参加? の村長のグスタフが軽傷を負ったが、シグネが魔法でケア。
序盤は何とか無事にクリア出来た。
戦いは一見、不毛な殺戮
なのだが……
今回もディーノは『盾』となって戦い、
難儀する村民を救った事で『何か』を得た。
得た『何か』とは、エレオノーラの純な真心なのか、それとも……
ただ……
ハッキリしているのは、人が生きて行く為に必要たる、
『大事な何か』だとは思う。
グレーヴ、エレオノーラ、シグネ、そして変貌したグスタフ。
クランの誰もが、確実に何かを得た……
そして救われた村民達も、外敵に立ち向かう勇気を得たに違いない。
無抵抗で流されるだけではない。
己の力で自分と家族を守り、運命を切り開く。
しかし……
まだ戦いは終わってはいない。
手を打ち振るエレオノーラ達に見送られながら、ディーノは手を大きく振り返した。
いよいよ戦いを完結させるべく、ゴブリンどもの巣穴へと向かうのだ。
森の奥で待っていたケルベロス達戦友と合流したディーノは、
散乱していたゴブリンの死体を集め、風の魔法剣で更に粉々に砕いた。
これで不死者になり、再び襲って来る事はない。
本当は火の魔法剣で一気に焼き払いたい。
だが、楓村の時同様、森が火事になる恐れがあるから使わない。
軽く息を吐いたディーノ。
巣穴を探り出して来たジャンに改めて場所を確認、
転移魔法で一気に跳んだ。
ゴブリンは本来、夜行性である。
巣穴の中は勿論、周囲は静まり返っていた。
前回はディーノとオルトロスだけ。
しかし今回は戦友全員が居るフルメンバー。
戦力に問題は全くない。
ふとエレオノーラの心配そうな顔が浮かび……
油断大敵という文字が心に浮かぶ。
改めて真剣な表情となったディーノは、
慎重を期して、ゴブリンどもに対処する事を己に戒めた。
やはり楓村での経験が役に立つ。
しかし経験だけに囚われ過ぎてもいけない。
戦いは……否!
人生とは新たな発見の連続なのだから。
黒豹化したジャンが、巣穴の案内役も兼ねた先陣を主張した。
ケルベロス、オルトロスの犬兄弟も反対なく了解する。
案内は勿論、ジャンが思い切り暴れたくて、うずうずしていたのを知っていたのだ。
但し、ケルベロス達は第二陣、三陣を譲らなかった。
結果、ディーノが殿という事になった。
というわけで、まずジャンが飛びこみ、続いてケルベロス、オルトロス、最後に ディーノ。
全員で巣穴へ突入。
最奥に居るであろうリーダーを目指し、大暴れ無双。
ゴブリンどものリーダーは、ジャンの報告通り、
前回のゴブリンシャーマンではなく、ゴブリンオフィサーという上位種。
ゴブリンオフィサーは、身体能力こそ他のゴブリンより多少優れてはいるが、
魔法を一切使えない。
粗末な武器と力任せの格闘を使うのみ。
当然、ディーノ達の敵ではなかった。
そして、ここでもジャンが大活躍。
ゴブリンオフィサーを鋭い爪であっさりと切り殺した。
こうして……
ディーノと戦友達は、ヴィオラ村を襲っていたゴブリンどもを完全に壊滅させ、
ギルドの依頼を完遂させたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
巣穴の中は……
ディーノ達が倒したゴブリン達の死体でいっぱいだった。
だがゴブリンどもの死体は、死霊術師のような邪悪な第三者さえ居なければ、
すぐに不死者化はしない。
後ほど、グレーヴの『見分』がある。
なので、とりあえずそのままにし、
ディーノ達は巣穴から引き揚げ、ヴィオラ村へ帰還した。
帰還の際も、ディーノは気を遣う。
いろいろと余計な突っ込みが無いよう、ケルベロス達はやや大きめの灰色狼風、
ジャンも元の黒猫の姿へと戻っている。
例によって、殲滅の証とし、ディーノは自分の剣に、
ジャンが倒したゴブリンオフィサーの首を突き刺していた。
しかし……
グレーヴ達の姿は村の正門前に見当たらなかった。
波動を感じるから、多分村内に戻ったのであろう。
正門後方の物見やぐら。
陣取った自警団の青年がディーノを認め、大声で叫んだ。
ディーノの帰還を報せたに違いない。
大急ぎで正門が開けられる。
開いた正門のすぐ向こうには……
予想通り、グレーヴとグスタフ、そしてエレオノーラとシグネが立っていた。
グレーヴは立ったまま悠然と、大きく手を打ち振っている。
ディーノが無事に帰って来るのが当たり前というように。
しかし女子ふたりは違う。
まずエレオノーラが叫びながら猛ダッシュ、転がるように駆けて来る。
続いてシグネも。
ディーノはゴブリンオフィサーの首を突き刺した剣を、
そのまま地面に突き刺した。
大きく両手を広げる。
これから何が起こるのか、誰にでも分かるシーンだった。
エレオノーラが、シグネがディーノに思い切り抱き着き、
ふたりとも号泣……
ディーノの無事な帰還に安堵。
嬉しくて、大泣きしてしまったのである。
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