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第134話「ざまぁ再び! 絶縁宣言パートⅡ」

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎コミカライズ版コミックス

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「幻の……剣技……確かに憧れますね」


「おお、ディーノ! お前にも分かるか?」


「はい!」


「ああ、一度でも良い! オキタが使う無敵の三段突きを学んでみたかった!」


 こうして……

 ディーノと、キャルヴィン、帰還の車中は大いに盛り上がった。


 ……この道中、騎士隊100名がにらみを利かせたせいもあり、

 帰路は魔物、山賊等の襲撃もなく、無事一行は王都へ戻った。


 とりあえずは全員が、王都騎士隊の本部へ……

 隊長専用の馬車を降りたディーノは、

 同乗させて貰った、キャルヴィン・ライアン伯爵へ礼を言う。


「伯爵、ありがとうございました。ステファニー様の件、宜しくお願い致します」


「うむ、分かった。お前こそ、何かあったら頼むぞ」


「了解です」


 という会話を笑顔でやりとりをしているところへ……


 肩を怒らせたステファニーが女子達を一行引き連れ、現れた。

 事が、己の計算通りに運んでいると思い込み、自信に満ち溢れた表情だ。


 しかし!

 ステファニーにとっては『衝撃的な、ざまぁ事件パートⅡ』が発生する。


 ディーノを見たステファニーは、悪戯っぽく笑い、尋ねて来た。 


「うふふ、ディーノ! カルおじさまから聞いてくれた?」


「はい、伯爵からお話は聞きました」


「よっし! じゃあ! さっさとカルパンティエ公爵からOK貰ってエモシオンへ戻るわよ!」


「は、はあ……」


「女子達もあんたの嫁&ウチの家臣になって、エモシオンへ移住する事をOKしたからっ!」


 ステファニーは相変わらずと言うか、勝手に話をどんどん進めている。

 対して、ディーノは曖昧に頷いた。


「成る程……」


「エミリーだけ、南方のエモシオンじゃあ、すぐ楓村へ里帰り出来ないって、迷っているけど、英雄亭のニーナだっけ? あの子共々、さっさとOKの答えを貰うわ」


 しかし!

 ここで、ディーノはステファニーへ「ストップ」をかける。


「あの、ステファニー様」


「何よ!」


「その話、白紙に戻した方が宜しいかと」


「白紙? どうして?」


 さあ、行け!

 とばかりにディーノはきっぱりと言い放つ。


「俺、伯爵のご提案を全てお断りしました」


 完全に不意を衝かれ、珍しくステファニーは慌てふためいた。


「はああああああ~~っ!?」


「伯爵にはお断りする理由をきちんと話して、ご納得して頂きましたので」


「おおお、お断りする理由ってぇぇ!! な、何よ~~っっ!!!」


「……ステファニー様の為です」


 と言い、ディーノはステファニーをじっと見つめる。

 目と目が合い、どきっとしたステファニーは少しだけ頬を赤らめる。


「な!? ななな、何よっ!! わ、私の為ってぇ!」


「俺との結婚なんかより、遥かに大事な事があります。ステファニー様はお父上の跡を継ぐ方がダントツで重要でしょう?」


「馬鹿言わないで! 同じくらいに大事よっ!!」


「華麗にスルー。という事で、公爵へ後継者のお願をいする際の手みやげとして、今回の戦果をステファニー様の功績としてお持ちください。そうすれば、後々上手く事が運びます」


 と、ここで口をはさんだのが、キャルヴィンである。


「うむ、ステフィ、ディーノの言う通りだぞ」


 絶対的な味方のはずが!?

 裏切った!?

 ディーノに味方!?

 さすがに動揺する、ステファニー。


「カ、カルおじさまぁ!?」


「残念ながら……ディーノはお前と結婚するつもりはないようだ。貴族と平民では折り合わぬと言ってな。すっぱり諦めた方が良い」


 キャルヴィンは、ディーノの意思を代弁してくれた。

 ディーノは嬉しさのあまり、「うんうん」とさりげなく頷いた。


 一方、ステファニーは『キャルヴィンの裏切り』に驚きっ放しだ。


「な!?」


「私も同意見だ。ディーノはこのまま冒険者を続けるそうだぞ」


「う、うううっ」


「養子の件も断って来たし、騎士隊入隊の件もナシだ」


 ステファニーには、話が見えて来る。

 経緯が分かって来た。

 状況が完全につかめた。

 

 当然、彼女の怒りは頂点に達し、

 顔を真っ赤にしたのは勿論、

 目が吊り上がり、口を「かあっ」と開け、悪鬼のような表情となる。


「ぬうおおおおおううううう!! ディーノォォォォォォ!!!」


 声を枯らして絶叫するステファニー。

 遠くに居た騎士達も驚いて、一斉に振り向いた。


 最も驚いたのは、当然ながらキャルヴィンである。


「お、お、おいっ! ステフィっ!! い、一体どうした、その怖ろしい顔と叫び声はぁ!? いつもの可愛いお前らしくないぞっ!」


 と言われ、ステファニーは我に返り、何とかいつもの表情へ戻した。

 慌てて取り繕う。


「はっ! は、は~いっ! カ、カルおじさま、ステフィは、ほんのちょっと驚いただけですわぁ……」


「で、で、では、ステフィ。今回の件は、これで了解したという事で構わないな?」


 ディーノから頼まれた通り……

 キャルヴィンは、ステファニーへ、結婚断念のOKを取るべく尋ねた。


「う~~……」


 しかし!

 ステファニーは眉間にしわを寄せ、犬のように唸り、答えない。


 キャルヴィンは、再びステファニーの名を呼ぶ。


「ステフィ!」


「は、はい……わ、分かりましたわ、ほほほ……」


 しばしの間を置き、ようやくステファニーは答えた。

 鋭い視線はディーノをにらんだままである。


 今、ステファニーの心の中では、超が付く怒りの感情が渦巻き、

 ディーノの「ざまあ~っ!!!」という声も、大きく響いていたのであった。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

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