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都市艦の日常  作者: North west color DELTA
信濃訓練編1
8/26

訓練

宜しくお願いします。

「ふぅ、やっと一息出来る。」

「アク、気抜き過ぎよ。まだこれからが本番なんだからね。

一応言って置くけど今日の訓練負けたらあのgraciousで色々買ったり奢ったりして貰うから。」

「マジかよ…勘弁して下さい。」

Graciousとは信濃でも結構高いブランドが集まる店でキャシーはその中でもGWSと呼ばれるスイーツ専門店が大のお気に入りだ。

そんな亜久留の様子にキャシーがクスッと気付かれ無いように笑った。

しかし、その瞬間。

「Aki kotani control.exchange inducement to mission aria.contact 133.5」

(アキ 港谷コントロールです。訓練空域までの管制を交代します。周波数を133.5に変更して下さい。)

「Roger.」

(了解。)

指示された通りに周波数を変更する。と、

「Aki,this is kotani CIC.」

(アキ こちらは港谷高校CIC(作戦指揮所)です。)

亜久留はその声を聞いて何故か引っ掛かりを覚えた。

(この声、何処かで聞いたような…)

「今回、CICでは管制及び安全確認を担当させて頂きます。

まず事前ミーティングで指示された予定地まで飛行して下さい。当空域では民航機(エアライン)は飛行して居ませんが、万が一のため注意して下さい」

「了解。所定の位置まで飛行します。」

この交信の後、亜久留とキャシーの機体は左旋回をして指定されていた位置に着く。

そして亜久留は、「所定の位置に到着しました。」と港谷CICに報告する。

「―了解。相手機も到着したようなので訓練を開始して下さい。」

その瞬間亜久留はレーダーをオンにした。すると、相手機もオンにしたらしくこちらも察知される。

「一応IFF(敵味方識別装置)打っとくか。」

「そうね、これ訓練だから。」

MFDのレーダー画面には機影が白く写っていたが、すぐに訓練上の敵であるオレンジに変わった。

「さて、どうしようかな?」

「まさか…ノープランなんてことは無いでしょうねぇ?」

「えーとですね。それが…」

「もうそれ以上言わなくても分かったわ。じゃあ奢り決定。文句、クレーム一切受け付けないから。」

(―おっとそれが有ったか。だから…これに負けたら俺、金銭的に死ぬ。)

「はぁ…頑張るしか無いか。」

亜久留はそう言い、前から来ている機体とヘッドオン状態に持ち込む。

相手機もそう考えたらしくそのまま進入してくる。レーダーでは相手機をロックオンしており、相手も同様だ。しかし、ミサイルを撃つにも距離が足りない。よって相手機と自機は交差した後直ぐにそれぞれ左旋回を開始、背後を取ろうとする。が、

(まずい、速度を誤ったかも。)

(何やってるのよ!こんなの旋回後相手機に機首を向けられて即終了じゃないの。)

案の定相手機に斜めから機首を向けられ、背後を取れる様に互いにまた旋回、結果やはり最初でミスをした亜久留が背後を取られる。よって後方からロックオンされ撃墜(キル)判定となった。

「……あ。」

「兄さ―アク、港谷CICです。時間の関係上離脱し、ベースに戻って下さい。」

心無しかその声は怒気が少し孕んでいる様にも思えた。

「うん、いつもの事だしな。」

そう言い港谷高校に戻って行く。

最後まで読んでいただき有り難うございました。

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