座学と映像
今回も宜しくお願いします。
「えーこの様に昔は先制発見/先制攻撃だったのに対し…」
「又この授業か。民航機サイドは何やってるんだろうなぁ?」
「まぁまぁ良いではないですか亜久留殿。我々も途中から民航機の授業も入るではありませんか。」
「そうだな、ミハエル。そこで民航機か無人戦闘型航空機に選択出来るんだったな。」
彼の名は小松ミハエル。彼は旧Englandとのハーフだ。
しかし、日本人の父の影響が大きい所為か日本人としての色が濃い。
「ではこれからお前達にある映像を見て貰う。」
「ある映像って何だよ?」
「何だ何だ?」
教室内がざわつき始めた。
「なぁミハエル、映像って何だと思う?」
「いゃあ~検討もつかないでござる。」
そして、映像が流れた。
この映像は案外古いのだろう。映像に写っている小さな戦闘機の形がグッピーのように見える。
その次の瞬間、左から出てきた1本の白い線がまるで吸い込まれるかのように戦闘機へと向かって行き命中 その直後爆発し機体は跡形も残っていなかった。
「―この時のACMはミサイルに頼っていたため、mig が有利な時もだったそうだ。」
「でもこれってUSA側の映像だから、migが短距離ミサイルとか中距離ミサイルで撃墜されてるだけじゃん。」
「その時代はミサイルが一番強いと思われていたでござるからなぁ。」
「だから、海軍機のF-4は機関砲を積んで無かったそうでござるよ。」
「何かそれって超極端だな。交戦中に撃ち尽くして帰還してる時は格好のターゲットだなそれは。」
そんな会話をしていた2人の元に1人の人影がこっそりと歩いてくる。その人は亜久留にバレないようにそっとミハエルと位置を交換する。
「でも空軍のF-4は後付けの機関砲や空軍専用型を作って対応してたのよ。」
「へぇ。ってミハエル、何かキャラが変わってるぞ。遂におネエにでも目覚めたのか?」
当然、ミハエルからの返事は無い。
「おい、ミハエル。」
不審に思い、もう一度問いかける。
「お~いミハエルさ~ん。」
そして亜久留がゆっくりと振り返った。
最後まで読んでいただき有り難うございました。