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都市艦の日常  作者: North west color DELTA
空母編
18/26

空中戦2

今回もよろしくお願いいたします。

亜久留が撃墜していた時、ヒウラ隊の01&02VSJ-31①、04VSJ-31③の構図が成り立っていたが、その内のヒウラ04とJ-31の姿が消えていた。


因みにJ-31②は先程亜久留によって撃墜されている。


(あれ?04とJ-31③は何処に行ったんだろう。そもそも04て誰なんだろう。)

データリンクから呼び出した今日のメンバー表を見た。

(えーとどれどれ、ヒウラリーダー 嵩原隆也、ヒウラ02 堀河千春、ヒウラ03 七波亜久留、ヒウラ04 佐久間日和―ってえ!?)

そう、ヒウラ04の操縦者(パイロット)は亜久留が初日お世話になったあの人だったのだ。

(嘘…だろ…まさか撃墜されているとか無いよな、冗談にも程があるぞ。)


『ホークよりヒウラへ、J-31の帰投(RTB)開始を確認、交戦を終了せよ。』

「ヒウラ03よりホークへ、1つ聞きたい事がある。」

『何だ?』

「ヒウラ04はどうした?」

その時、

『あ…』

(!?)

基地に向けて帰投をしていたJ-31が突然消失(ロスト)した。

電波妨害(ジャミング)か?それとも―)

『ホークより、ヒウラ隊。先程のJ-31だが()()されたものと思われる。』

(撃墜だと…?どういう事だ?)


〈数分前〉

ヒウラ④〔佐久間日和〕


J-31が出現した直後、日和のHMDには準鷹CDC(戦闘指揮所)からの指示が送られていた。

『CDCよりヒウラ④、EP(電子戦)モードに移行し、敵味方問わずに電波妨害を仕掛け、隠密に撃墜せよ。』

(やっぱり…本来の任務(ミッション)はこっちだったのね。)

日和はマイクスイッチをダブルクリックし、〔肯定〕の意味である『ジパー』で応答した。

日和はサイド・スティックにあるスイッチを下げ、〔EPモード〕に変更した。

そのまま少し余裕があったためMFDを操作し、全機電波妨害(オールジャミング)(完全ステルス)モードを起動させた。


現在日和が積んでいる兵器(ウエポン)AIM-120(アムラーム)×2、AGM-88E(AARGM)×2、AGM-158(JASSM)×2―

要するに対空ミサイル×2、対レーダーミサイル×2、対艦ミサイル×2の計6発だ。


(さて、一応電波妨害は仕掛けたけど、このままだと少し心配かな。)

日和は電波妨害を仕掛けた後、スロットルレバーを前に倒し、A/B(アフターバーナー)を使わない最大推力であるミリタリーパワーにした。

背後からはエンジンの回転数が上がった『シュィィン』という音が聞こえてくる。

速度を上げると同時に、ステルス性をもう少し上げるべく高度を落とし、さらにレーダーから写り難くした。

(これで大丈夫だと思うけど…万が一気付かれたらどうしよう?)


しかし、肝心のJ-31はもう目視で確認出来る位置まで入って来ている。

(まぁ気付かれてはいないようね…)

兵装を“AIM-120”から“GUN”に変更、機首を引き起こし、インメルマンターンで敵の背後に近寄る。

(ごめんなさいね。でもこれも任務だから。)

日和はサイド・スティックのボタンを押した―

「!?」

本来なら機関砲が火を噴くはずだったのだが、その代わりに出て来たのは―赤い閃光だった。

(何これ?まさか…ABL!?)

閃光に当てられたJ-31は…見事に燃料タンクと風防(キャノピー)を撃ち抜かれ、一瞬ではあったが風防内が真っ赤に染まった。しかし、機体は直ぐに爆発、火球(ファイャーボール)となって跡形もなく消えた。

(F-12…この子は危険過ぎる。今までとは比べ物に成らないくらい危険度を誇っているわね…)


多分由奈はこの装備を全て知っていて自身の航空隊(スコードロン)に導入したのだろう。そう考えるだけで鳥肌が立ってきた。

(さて、次の攻撃目標(ターゲット)はこのJ-31ね。)

そう、ヒウラリーダー達と交戦していた機体だ。

日和はミリタリーパワーのまま低空飛行を開始、J-31の背後に付く。

(この射程だと、AIM-120が一番良いかしら。)

日和は“GUN”から“AIM-120”に兵装を変更、電波妨害を仕掛けながらロックオンする。

安全装置(マスターアーム)ON、その他問題無し。フォックスワン!)

サイド・スティックのボタンを押し、ミサイルを発射。機体下から白煙が延びていく。


相手はロックオンされたことにも気付かず撃墜された。


日和はとりあえず電波妨害を解除し、ヒウラ隊が待ち受けるポイントに向かう予定だったが―

『ジュオよりヒウラ④、せっかくなのでAGM-158も試してきてくれない?目標データは送るからさぁ~いい返事期待してるZE☆』

などというふざけたメッセージがHMDに表示されていた。

(はぁ?ふざけるのも大概にしてよね!何よ最後のZE☆って。準鷹のCDC指揮官(コマンダー)もふざけ過ぎでしょう!何で退艦処分にならないのかしら?)

そしてMFDには敵艦隊の位置がプロットされていた。

(はぁ…やるしか無いわね。)

日和はしぶしぶ『ジパー』で応答した。

ABL…対空レーザー兵器。昔米軍がAL-1を使用して実験していた技術を応用し、さらに威力をあげたものをF-12は搭載している。


F-12その2…ECM交戦能力はEA-18G「グラウラー」をも凌駕するとも言われている。

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