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都市艦の日常  作者: North west color DELTA
空母編
10/26

突然の変更

今回も宜しくお願いします。

信濃艦内 行政/作戦司令室

()()プロジェクトはどうなっている?行政担当大臣。」

「はい。現在プロジェクト【アーティフィシャル】実行予定地はもう既に押さえてあります。」

「そして、予定地周辺に主力空母の内1隻を向かわせています。」

「そうか…そういえば面白い新人が入学したそうではないか。港谷高校校長。」

「えぇ。その通りでございます、総理。」

「名前は確か亜…亜細亜だったかな?」

「いえ、亜久留です。彼ならこのプロジェクトのCAP(空中哨戒任務)に投入しても問題無いと推測されます。

ただ―」

「何かね?」

「―彼はまだ空母への着艦経験が無いらしいです。」

「では、急ピッチで訓練を行い配備できる状態にしなさい。」

「了解しました。」

〈同時刻〉

亜久留は朝別れた場所で義妹の友梨と合流した。

「お疲れ様です、兄さん。」

「友梨こそ今日もお疲れ様。」

亜久留はそう言いながら友梨に微笑む。

「じゃあ帰りはリニアで帰ろうか。」

「そうですね、その方が兄さんもゆっくり出来ますからね。」

(本当は兄さんと静かな車内で居られるから行きもリニアが良いんですけどね!)

「そう言えば兄さん、今日ズタズタでしたよね?」

反射的に目をギクッと反らす亜久留。

「いや…別にそんなこと無いし。」

「いーえ知っていますよ、何だって旋回して負けていたでは無いですか。」

「何かまるで見ていた様な口振りだなぁ?」

今度は友梨が目を反らす番だった。

「私はただ管制…友達が管制していたからその子が勝手に言ってきたから知っているだけです!」

「ふーん…まぁそんなことどうでもいいけど。」

「どうでも良いんですね…」

そんな友梨の呟きは亜久留の耳には届かなかった。

そしてそのまま二人は港谷高校前の駅からリニアに乗って自宅の最寄り駅まで行く。

特にこれといった事もなく自宅に着いたのだが…

何故か高校からのメールが届いていた。しかも“SECRET”付きで、だ。

すぐさま亜久留は自分の部屋でメールの内容を確認する。

内容は次の通りだった。

〔明日から貴方はT-10からT-11への搭乗変更を行う。

尚、T-11への変更に伴い新たなマニュアルを添付したので変更点を確認しておくこと。以上。〕

T-11とはT-10の艦上型であり、主な違いとして全体的に翼の面積が増加されており、又垂直尾翼が二枚になっている所がある。

「何故また急に?てか、T-11って艦載機だから空母任務じゃねえか‼」

「急にどうしたんですか兄さん、何かあったんですか?」

「いや、別に大した事じゃ無いんだ。心配するほどでも無いさ。」

亜久留はそう言って不自然に爽やかな笑顔をしていた。

「むーう、何か絶対に隠していますよね?」

(流石にいくら身内とは言えこの事を話す訳にはいかない。

第一何処に作戦展開しているか教えられない規定だからなぁ。)

「本当に大丈夫だから、余計な心配すんな!」

「何ですか、私はどうだって良いと言うことですか。」

「別にそんなわけじゃ…」

「もう別に良いです。フンッ」

「何がそんなに不機嫌になる要素なんだ?」

一人取り残された亜久留はポカーンとしていた。

一方、友梨はと言うと。

(どうして兄さんは二人きりの家族なのに教えてくれないのでしょうか?まさか、女関係とか?いやいや流石に無いかな。だってあの、()()()()()()()()兄さんだよ?大丈夫だって。

でも一応気を付けて置こう。)

そう思い、私が何とかしなくちゃ。と決めたのだった。


最後まで読んでいただき有り難うございました。

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