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世界はやさしいね  作者: 玻璃乃月
2/31

第一章乃 に

驚くようなエピソードを書いておこう。


当時、家族で月に数回

都心へ食事をしに行った。

その時、都心に向かう足は、

自家用ヘリコプターだった。

普段は、運転手付きの自動車に乗る父が

この時は、自分で操縦桿を握り、

嬉しそうにしているのを見るのが、

私は好きだった。


何代か前の当主が道楽者で、

自家用としては、日本で2台目のヘリコプターだと、

祖母が自慢げに話していたのを覚えている。

だが、そんなお金持ち時代も

長くは続かなかった。

こんな田舎にも開発の波が押し寄せ、

集落の長であった父は、

行政と組んで、半官半民の土地区画整理組合を立て

周辺住民に損のないようにと戦った。

もちろん、田舎のボンボンが

都会から来た海千山千の弁護士や、

地上げ屋に勝てるわけもなく


中学に入り、しばらくした頃、私たちは夜逃げした。

広大な屋敷の天井を見て寝る生活が、

更に広大な夜空を、公園の滑り台の下から

見上げる生活に変わった。

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