空っぽの空。
「独りで何やってんの?シカトは寂しいぢゃω!?」
それがりょうとの始めての出会いだった。
運命!?いや、違う。
それはあたしにとって美しく、神様が与えてくれた人生最高のプレゼント。
「ねぇ〜」
しつこく喋りかけてくる彼にあたしは
「うざい」
と一言話した。
「やっとしゃべった。俺の名前はりょう。君は??」
りょうはなぜか分からないけど無償にきになりしつこくあたしの名前を聞く。だから仕方なく
「まりあ。」
と、答え、その場を走りさろうとした。
可愛い名前。
りょうはまりあを一目見て、さっきまでの怒りが薄れていく感じがした。
また逢えるかな??また逢いたい…。走り去ろうとしたまりあに
「まって、いつもここに来るの??」
「そんなのあんたに関係無いぢゃω。」
まりあはその場を去って行く。
「また、また来るから」
走り去るまりあにりょうは叫んだ!!何、あの男。
こんな昼間からナンパ!?あたしがナンパに引っ掛かるなんて思ってるの!?そんな軽い奴ぢゃない!!そしていつもの様に、大人の駆け引きが集う街へと、足を運ぶ。
「ねぇ、君、可愛いね。2でどう?」
中年の男が話しかけてくる。
「5。」
まりあは値段をつり上げた。
「ちょっと高いな。4だったらギリギリ。」
どうしてそこまでして大人は、体を欲しがる??何を求める??癒し!?社会に疲れて、癒し求めて…??お金で帰る癒しなんて無い。
それはただのストレス発散、無駄な、文化でしかない。
そんなことを思いながら、4で納得し、ホテルに入る。
中年の男はホテルに入るなりシャワーを浴びに行こうとした。
「君も入る?」
「いや。入らない」
「分かったよ。浴びて来るから待ってて」
そしてお風呂からあがるなりスカートに手を入れる。
「君。可愛いね!君はエッチ好き?君は彼氏いるの?何人の男にこの股を開いた?」
君、君…名前なんてなんでもいい。
ただ少し、可愛くて、若くて、制服きてたらいい。
あたしの名前はまりあ。
中年の男に抱かれながら、なぜか、昼間のりょうの事が頭によぎった。
君、名前は?俺はりょう、あたしはまりあ…泣きそうになった。
「よかったよ。はい、これ」
中年の男からお金を貰うと、そそくさとホテルを出た。
まりあは帰り道、罪悪感が沸いた。
悪いなんて思った事ない。
買う大人が居るから、売る子供がいるんだ。
なのになぜ!?哀しい。
涙が溢れてくる。
なぜかは分からない、りょう…まりあはりょうの事が気になった。
静かに泣きながら、空を眺めた。でも空は真っ暗、星、一つさえ見えなかった。ずっと眺めている何も無い空。
空っぽのそら、。家に着こうとしたまりあの目の前に、一つの流れ星が走った。