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第6話「僕なりの返歌を加えて」


「最初は、自分の曲を思い浮かべて。」


僕は、曲を頭の中で思い浮かべた。


「じゃあ、横見てごらん。」


急に何を言...

「え、隣に薄っぺらい画面みたいなのが浮かび上がってる!」


何だこれ、

もしかして曲に関係する何か?

よくよく見てみると、そこには

作り手が操作していたパソコンの画面と似たようなものが浮かび上がっていた。


「それは君の作り手が使っていた、作曲するための手段だろうね。」


もしかして、マウスやキーボードを使って操作していたものだろうか?

それだとしたら、操作ができないんじゃないか?


「あの、これを操作するための道具がないんだけど、

 どうすれば良いの?」


「そこら辺は大丈夫だよ。

 君が頭の中で流れる曲に、音を思い浮かべて付け足すだけで、

 その画面に反映されると思うから。」


よし、試しにやってみよう。

頭の中に曲が巡っている。

その曲に僕は、音を1つ付け足してみた。

すると、画面がその小節まで移動して

音が1つ追加された。


「本当だ!」


「すごいでしょ?」


「うん!」


「じゃあ、あとは好きに入力していけば良いよ。」


僕は頭の中を駆け巡る曲に音を付け足していく。


ここは変えてみようか?

もう少し付け足してみるか?

ちょっと、音数を減らしてみようか?

どう盛り上げようか?

歌詞は、ここから先どのようにしていけば良いのだろうか?

僕なりの答えにしようか?


他にもあったけど、沢山考えてみた。

考えることは難しかったけど、

それ以上に楽しい気持ちが勝っていた。












よし、これで良いだろう!


そう思った刹那、

視界が歪む。


ーーーーーー


景色が変わった。

もしかして、また移動したのか?

作り手と接していた時の記憶に。


...。


そうだとしたら、おかしい。


...、おかしいんだ。



どうして僕は今、




病室にいるんだ?


僕が作り手と接していた記憶の中に、病室は出てきていないはずだ。

前方にカーテンで覆われた場所がある。

周りは薄い色だけど、そこだけはっきりとしていた。

僕は試しに覗いてみることにした。


「失礼しま...!」


そこには、頭を包帯で巻いていて寝ている人がいた。

誰だろう?


誰だかわからない。

けど、

何故かあった時があるような気がするのだ。

どこかであったのだろうか。


「⬛︎、いつになったら目を覚ますんだ?」


突如、どこからか声が聞こえてきた。

周りを見渡してみたけど、そこには誰もいない。


その声は、悲しそうだった。


「もう、4日経ってるぞ。

 倒れてから。


 ...強盗に襲われてから。」


強盗...?


「最後まで諦めないんじゃなかったのか?

 やってみたいこと、全部やってみるんじゃなかったのか?」



「あの時、一緒に流星群見ながら叫んだじゃないか!」


もしかして、この人が作り手なのか?

ベットで横になっている、この人が。

だから、どこかで会った時があると思ったのか。


作り手は、倒れてしまっている。


「僕が、僕自身に込めた想いは、

 あなたから汲み取った想いは、

 無事に届くのだろうか?」


倒れてしまっていては届かない...、


いや、諦めちゃいけない。


僕が諦めてどうする!

想いを届けなくて、どうする!

倒れていたとしても、

きっと、

いや絶対!

伝わることがあるはずだ!


僕の横に画面が表示される。

さっき曲を作っていた時の画面だ。


僕は、再生ボタンを押す。


曲が流れ始めた。

僕は、全力でこの曲を歌う。

そして、想いを届ける!

今この場所で倒れている作り手から、

空高い所で、光り輝く星まで!

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