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第2話「ようこそ!未練気ファンタジアへ!」


「まず君の混乱を解くためにも、ここについて説明しようか。

 ここは通称“未練気ファンタジア”と呼ばれている空間なんだ。」


未練気ファンタジア?そんな場所聞いたことがない。

スマホで検索してみようか。


いや、僕は何を考えているんだ、


…すまほ?そんな物聞いた時も見た時もないはずなのに、

何故か、そういう物があった気がしなくもないのだ。


「ここは特別な空間なんだ。現実世界ではない、けど実体はあるんだ。

 えっと...、さっき水をかけられた時冷たいって思ったでしょう?」


確かに、あの水は冷たかったな。

そのせいで服がまだ濡れていて、冷たいけど。


「あと、魔法も使えるの!」


「まほう?」


急に謎の人のテンションが上がり始めた。


「とりあえず見てて!」


そういうと謎の人は、本を取り出した。

そして表紙に手を添える。

すると本が光って、僕の服は乾いた。

どういう、原理?


「魔法って、便利だし凄い力なんだよ。

 えっと、兎に角!凄いの!

 今みたいな物を使った面白い魔法もあるけど、

 通常の魔法は火、水、風、雷、光、闇、の6種類に分けられているんだよ!

 あとは、その仲間とか例外みたいな感じで分類されているけど、

 様々な種類の魔法が存在するんだよ!

 君も知ったら絶対に!絶対にハマるよ!」


わーぉ“まほう”って、とてつもなく奥が深そうだな。

その話から熱意が伝わってくる。

さっき話していた“未練気ファンタジア”という場所の話より、

熱意が何十倍もある。


「それで、それで...、は!

 “未練気ファンタジア”の話から外れてしまった!

 ごめんね魔法って奥が深いから、ついつい語りたくなっちゃって。」


“まほう”も気になるけど、この場所の話も知りたい。

それについては、後で沢山聞いてみることにしよう。


「最後まで聞いてね...。

 “未練気ファンタジア”は、


 未完成の状態で

 捨てられてしまった物が行き着く先にある

 空間なんだ。」


「え?」


僕は、突然とんでもないことを聞いてしまった。

“捨てられた”?


「冗談は...」


「その気持ちは分かるよ。でも事実なんだ。

 現実は、どう願っても変えられないものなんだよ。

 君が“捨てられてしまった作品の一つ”という事実も

 変えることができないんだ。」


僕は捨てられた。

そう言われたことを否定したい。


したかった。


だけど、何故かしっくりきてしまっている自分がいた。


「だけど、

 君は諦めなかったんだ。

 だから、ここに来れた。

 …君は強い。

 だから、落ち込まないでほしい。

 思い悩まないで欲しい。」



「...分かった。大丈夫だよ。」


「よし、この話はこれでお終い。

 そういえば、君は違和感とかなかった?

 例えば、自分が知らないはずの場所を何となく知っていたり、

 見た時も聞いた時も無いのに便利な道具があったという事実を知っていたり。」


「あった。

 自分の家が分からないのに家に帰りたいと思ったり、

 “すまほ”で分からないことを”けんさく”しようと考えたり、

 そういう事?」


「まさにそれだよ。

 それは、君が作り手と接していくうちに、

 その作り手の知識を少しずつ吸収していたから、何となく覚えていたんだ。

 もうちょっと長かったら、

 それについての知識が完全に身についていただろうけどね。」


そうか、だから知らないことも、言葉だけ僕は知っていたのか。

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