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第24話 — ハルミの完璧に不完全な日常

速報です!!


本日、平和なはずの朝に異変発生――

布団への突然の攻撃、謎の酢入りミルク事件、職場での機械テロ、

そして夕方には自宅から煙が上がる大騒ぎ!!


原因はただ一人。


その名も―― 小澤ハルミ。


ドジで騒がしく、常に全力、そしてなぜか周囲を巻き込む災害級の存在。


しかしそんな彼女の周りには、妙にしっかりした少年と、

パンケーキのように寝る可愛い少女の姿も……。


本日の特集は――


「完璧に不完全なハルミの一日」


果たして今日は何が壊れ、何が救われるのか!?

それでは、本編へどうぞ!!

ハルミ家の朝は、伝統的な形で始まった。


バンッ。


「ぎゃあああああ!!肝臓があああ!!」


ハルミは布団から跳ね起きた。


隣にはタケル。

任務を果たした兵士のように、枕をしっかり握って立っている。


「起きなかったから。」


とても冷静だった。


「寝てたのよ、タケル!!人間は寝るの!!それ生物として普通なの!!」


タケルは「ふーん」とだけ返した。

その「ふーん」は明らかに


「知らないけど」


という意味だった。


隣の布団ではメイがパンケーキみたいにふわふわ寝ている。

全然起きない。


「メイ、ほら……」


ハルミは彼女を抱き上げ、足を引きずりながら洗面所へ。


洗面所では二人並んで顔洗い。


メイは泡を作りすぎ。

ハルミは泡が少なすぎ。


「ハルミ、泡、目に入ってるよ……」


「これは高度な作戦よメイ!カオスから生まれる水は元気をくれるの!!うわああああ!!」


顔を拭いたタオルは――

どう見ても顔用じゃなかった。


その頃。


キッチンではタケルが完璧に三つの皿を並べ、箸を二膳、牛乳を一杯。


完全に小さな大人だった。


そこへハルミが突撃。


「おはよーおはよーおはよ――って、やばい!!遅刻する!!」


パンを取ろうとして、


コップを二つ倒し、


バターを塗ろうとして、


指に塗り、


牛乳を飲もうとして――


酢だった。


「誰よここに酢置いたの!!」


「昨日のハルミ。“時間節約”って言って。」


「うわああああ!!過去の私ぃぃ!!大嫌い!!」


結局、パン半分を丸のみ(噛む時間なし)。


しかも着た上着はイズミのだった。


「タケル!!メイお願い!!後で帰るからね!!いい子にしてて!!責任持って!!何にも燃やさないで!!パンケーキもブロッコリーも自分も燃やしちゃダメよメイ!!」


メイが手を上げる。


「でも私――」


「そう!!何もしないで!!」


メイの額にチュッ。


タケルにもやろうとして避けられ、


耳に当たった。


「行ってきまーーす!!愛してるーー!!」


ドアを飛び出した。


タケルはため息をついてドアを閉める。


「……バッグ忘れてる。」


手にはそのバッグ。


職場:ハルミ vs テクノロジー


ハルミは三匹の熊に追われたみたいな顔で会社に到着。


上司のケイが書類越しに見る。


「ハルミ。」


「おはようございます部長!!いい天気ですね!!」


「8時5分。」


「早いですよ!」


「始業は8時。」


「大事なのは気持ちです!」


ケイは顔を押さえた。


「書類は机。今日は…壊さないで。」


「私が??そんなこと絶対ないです!!紙くらい扱えます!!」


二分後。


ガガガガ(プリンター詰まり)

ピーーーーー(コーヒーメーカー警告)

バサバサ(紙がしわしわ)


ケイ、ゆっくり振り向く。


「……何をした?」


ハルミはプリンターを抱えて交渉中。


「この子、私のこと嫌いなんです。」


「プリンターに感情はない。」


「あります!!しかも性格悪い!!」


その瞬間、コーヒーがシャツに飛ぶ。


「ほら!!見ました!?部長も気をつけてください!!」


ケイは無言でペーパータオルを渡した。


「……昼行ってこい。建物壊れる前に。」


帰宅:ここでも平和は死んでいた


ヘトヘトで帰宅。


「ただいまー……ハルミはもう限界――」


止まった。


電気がついている。


そして――煙。


「うわあああ!!家燃えてる!!絶対いつか起きると思ってた!!タケル!!メイ!!」


ドアを開ける。


タケル。


料理中。


冷静。


エプロン。


火事なし。


煙は――


ニンニク炒めてるだけ。


「……料理してるの!?」


「遅かったから。ご飯と鶏肉。」


ハルミ、泣きそう。


「わ…私の息子…」


「そう呼ぶな。」


「息子ぉぉぉ!!」


「やめて。」


別の部屋から。


「ハルミーー!!」


メイ登場。


履いてるのは:


ハルミのヒール

ハルミの上着

ハルミの服

そして――


ブラを頭に。


「ハルミになった!!」


ハルミ崩壊。


「メイ!!!最高に可愛い!!でもこれはね!!」


ブラ回収。


「まだ早い!!」


メイが全力で抱きつく。


「会いたかった!」


「私もよーー!!今はいっぱい甘えて!!数年後は絶対“ダサい”って言うんだから!!」


タケルがご飯をよそい、

メイが皿を運び、

ハルミは床に座ってニコニコ。


「いただきまーす!」


三人で食べた。


静かで。

あったかくて。

平和で。


その時ハルミは気づいた。


これは――


日常だ。


変で。

ぐちゃぐちゃで。

行き当たりばったり。


でも。


ちゃんと回ってる。


それだけで、胸がいっぱいだった。

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