第86話 精霊族に協力を得るには・・・
編集前をご存じの方へお知らせですmm
少し手が加わっています。
圭太:
精霊界に直接転移では行けないの?
そうすれば簡単に行けるんだけどどうかな。
風の中級精霊族:
転移魔法は行った事がないと転移魔法では行けないわよ。
私が同行すれば行けるけど、転移魔法を使える人がその場所に行った経験がないと行けないわよ。
圭太:
いや。
そうじゃなくて、王国には神様から使えるようにして貰った【転移】があるんだ。
その【転移】を使うと僕が行った事がある場所じゃなくても行けるんだ。
【転移】で精霊族の国に行けるなら簡単かなって思って聞いてみたんだけど・・・。
風の中級精霊族:
それはどうかな。
【転移】って精霊族の国にもあるけど【転移】出来ないと思うわよ。
精霊族の国から王国へと【転移】が出来るなら逆も出来るとは思うんだけど王国へは【転移】や転移魔法で来れないわよね?
それと同じように精霊族の国も無理と思うわよ。
【転移】を使えば簡単に王国へ来れるなら、大量の軍隊を用意して王国に攻め込むことが可能となってしまうじゃないの。
古の契約があるから侵略は出来ないけどケータさんが言う防衛の観点と同じで【転移】は基本無理と思うわよ。
王国だって転移魔法を使えないようにしているんだから精霊族の国だって転移対策はしてるはずよ。
私がケータさんを精霊族の国に連れて行くのは部外者を連れて帰る事になるから私の転移魔法を宛てには出来ないわね。
他に精霊界に行く方法があるのかは私にも分からない。
そんな方法があっても私たち精霊族は利用しないからね。
圭太:
王国からの【転移】で精霊族の国へ行けるかどうかを確認してみるけどいいかな?
風の中級精霊族:
好きにすればいいんじゃない。
確か、以前転移装置を初めて使った時に精霊族の国を見たような気がするんだよね。王国にある転移装置は草原エリア、森林エリア、王都エリアの各屋敷に一つづつと王城にある転移装置の計四つだ。
僕と小夜ちゃんは全ての転移装置を自由に使えるけど、屋敷の管理人も転移装置を使えるんだけど転移先は、それぞれの転移装置に限定される。管理人の方たちは僕らみたいに他の所へは行けないようにしてある。転移魔法が使えないので誤って他の所へ行ってしまうと元の場所にまで戻ることが出来ないからね。
今。転移可能な場所を確認しているんだけど、以前はあったと思うんだけど転移装置の表記がなくなっていた。王国から精霊族の国へ【転移】では行けない事が確定した瞬間だ。
僕の記憶違いかな(;^_^A
ロイド
ケータ様。
この空間を手に入れた時は王国から精霊族の国には転移可能でしたよ。
おそらくはケータ様が複数のダンジョンを攻略して行った結果が精霊族から警戒されたのではないかと思われます。
短期間でかなりの数のダンジョンを攻略されましたから仕方ないとは思います。
ロイド君がそういうんだけど、僕でもあれだけの数のダンジョンを短期間で攻略した者を警戒するよ。今まで神様から空間を受け取った存在が少なかったのに急に報酬を得た人族がいれば、【転移】では来れないようにすると思うのは仕方ない。
アナウンスは、この世界の人に伝わるから精霊族が知らないって事もないだろうしね。それなら、どうやって精霊族の国へ行くかを考えないといけなくなった。
精霊族に協力して貰えれば魔力の鎧が強化出来ると思っていたんだけど、上位の精霊族じゃないと出来ない技術が必要だし、肝心の上位の精霊族は精霊族の国にいて会えないしで八方塞がりだ。
風の中級精霊族:
アンが王国から出たいと言えば、引き留めないで自由にさせて欲しいの。
約束してくれたら私も協力するわよ。
圭太:
アンは、もう十五歳を迎えて成人したはずだよ。
成人してるんだからアンが出て行くのは自由と思うから僕の許可は必要ないと思うよ。
ただ、心配なのは王国の屋敷での暮らしが便利過ぎて苦労するのが目に見えてるけどね。
風の中級精霊族:
えっ?そんなに簡単に許可してもいいの?
圭太:
成人してるんだろ?
アンの好きにすればいいと思うよ。
風の中級精霊族:
王国の屋敷で暮らすとそんなに他の所での生活は大変なの?
その辺を詳しく聞きたいわ。
圭太:
アンは幼い頃から王都の屋敷を生活の拠点にしている。
屋敷での暮らしは王都の一般の家庭で暮らすよりも豪華だ。
それは僕が便利になるように屋敷と王城だけは僕の都合が良いように作ってあるからね。
他では考えられない便利な物があると思うよ。
風の中級精霊族:
そうなの?
他の所ってそんなに不便なの?
圭太:
他の所が不便ではなくて僕が持つ屋敷が特別なだけだ。
便利な物や便利な事に慣れるとそれと比較してしまうから不便に感じるって事。
屋敷だと食べる事に苦労はしない。
魔道具があるから好きな時に好きな物を食べる事が出来るし、その料理に使う食材も一般的な物と比べると良い物が使われている。
これは神様から貰ったテーブルと冷蔵庫の恩恵で他の国とかにはないからね。
彼女にも説明したけど、王国の例のテーブルや王城の冷蔵庫は元の世界の食材や料理を取り出す事が出来る野菜類や調味料に関しては元の世界の方が味が良い。
日本のブランド野菜は普通の野菜や果実に比べても美味しいが値段も高い。一玉二万円もするようなメロンとこの世界で流通しているメロンは比べるまでもないぐらい日本のメロンの方が上だ。
だけど、肉類や魚類に関しては、この世界の物の方が上だ。
魔物を倒した時に得られるドロップアイテムは魔物が持つ魔力があるからなのか分からないけど凄く美味しいのだ。元の世界ブランド肉とかと比較なんて出来ない。
僕個人としては野菜や果実は元の世界の物が、肉や魚などはこの世界の物が理想だ。個人的な好みがあると思うけど僕はそう思う。
生活面でも他国と比べる楽だと思う。
上下水道が完備されている点や魔石を補充しなくても働く魔道具があるだけでも便利なはずだ。家の中にある魔道具は魔石が必要なんだけど、公共の魔道具(誰が使っても構わない)には魔石が必要がない。
気温や天気も王国で管理しているから地震や大雨などの災害もないのだ。火事はあるよ。火の不始末からとか放火とかから火事は起こる。人が起こす災害だ。自然発生で起ることもあるけど王国ではあり得ない。
王国内は気温も穏やかに暮らせるような気候にしているから夏は暑すぎたり冬は寒すぎたりする事もないからね。雨が必要ならば、雨が降る日を宣言して雨を降らせる事だって出来るからね。
王都エリアは雨量も調節するようにしている。
草原エリアや森林エリアも管理しているけど王都のように天候や季節の変化が多いと思う。
そうしないと植物とかは育たないからね。
色んな所を僕の都合が良いように変化させているのが王国だからこの世界の国々とは違っているのは仕方ない。王国など神様から貰った空間は主(持ち主)が自由に設定出来るから他にはない仕組みだしね。
精霊族の国が他国と違うように王国も違うんだと言うと彼女は納得した。
最初からそう言えば良かったよ(;^_^A
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