第7話 終わりを迎えた訓練 ※
ステータスがあります。
編集前をご存じの方へお知らせですmm
少し手が加わっています。
僕がこの世界に召喚されたあの日から約一年の月日が流れて訓練もようやく終了しようとしていた。
ドラゴン三体を相手にしてた時に、全力の力の爆裂光斬を使ったのだが、ドラゴンは消滅して後方にある部屋の壁までも壊してしまったのだ。
『ババババババ・・・。バギッ!』
最後に「バギッ」と凄い大きな音がして煙が立ち込めている。煙が晴れると剣筋の入った壁が見えた。
圭太:
よし。壁の向こう側が見えた。
ロイド:
よし。じゃないでしょ(;^_^A
ロイド君が慌てた声をかけて僕に近寄って来る。
部屋の壁は壊せない壁なのだ。ロイド君が慌てるのも無理のない事なのか?したり顔の僕を見つけるロイド君は呆れた様子だった。
『ピロン!』
頭の中に不自然な音が鳴ったと思うと目の前に透明に近い薄いボードが現れた。
神様:
お願いだから、この世界を壊さないで!
神様に懇願されてしまった(;^_^A
『称号:全てを破壊し得る者を獲得しました。』
圭太:
・・・もう、何も言えない(;^_^A
思えば約一年もの間、仮想魔物だがゴブリン、オーク、オーガ、ドラゴンを倒し続けて来た。最初の頃は魔物も弱く感じていたが、魔物の強化することで強さを調節することが出来るらしく普通のゴブリンでさえ強化すれば、更に強いゴブリンを凌駕する強さを持つのだ。
強化された普通のゴブリン>更に強いゴブリン
動きが早くなったら普通のゴブリンにも苦戦するようになる。
速さに対応しきれなかったのだ。ゴブリンでさえ強化されると強くなるのだから当然同じように強化されたドラゴンなんて強すぎだ(;^_^A
その頃は秘技を使わないと勝てない相手だったが、僕も能力アップすると対応出来るようになるから不思議だ。
あっそうだ。ロイド君が僕専用の武器と防具を用意してくれた。
詳細を確認したらチートな武器や防具だった。一体僕は何と戦うことになるか今から怖い(;^_^A
おそらくだが、今の僕の強さだとこの世界の人では対抗出来ないと思う。
それ程、強くなった自信があるからだ。強化されたドラゴンを一人で倒せるのだから誰も追い付いて来れないと思う。
ちなみにだが、人族の最強の者は騎士団長だそうだ。
決して人類最強が人族の騎士団長ということではない。ロイド君に【身体能力】を聞くと驚いた。
で、これが僕の今の【身体能力】だ。
武内圭太
年齢:19歳
性別:男性
レベル:100
スキル:異世界言語、剣技レベル10、全ての魔法の上位の極み、集中、鑑定、
隠蔽、気配探知、魔力探知、隠密、魔法のバッグ(∞)、異世界知識(理)、破〇流剣術
称号:中二病、ゴブリンに恐れられし者、オーガに恐れられし者、
オークに恐れられし者、ドラゴンに恐れられし者、世界の壊滅者、異世界から殺戮兵器、全てを破壊し得る者
中二病:中二病を患って、いかにも中二病と思われる発言や名を付ける習性がある
〇〇に恐れられし者:数多くの〇〇を倒す事により〇〇から恐怖の対象と見られた者への称号
世界の破壊者:山や湖といった地形を変化させる術を持つ者への称号
異世界からの殺戮者:異世界から来た者で殺戮の限りを尽くした者への称号
全てを破壊し得る者:不壊機能を持つ物を壊した者への称号
(『もう壊さないで』と神様からの願望が詰まっている)
武器:無人の刀剣
鎧:無人の武具
無人の刀剣:刀剣(形状は日本刀)
一般の日本刀よりは刃と柄の部分は少し長め。闘気や魔力を纏せると刃の長さを調節可能。最大で成人男性の身長と同じぐらいまで長くすることが出来る。
無人の武具:武具(鎧装備一式)
極めて珍しい武器や装備品であるが見た目は普通のフルプレートを崩したような楽に着れる鎧。不壊、清潔、自動修復などロイド君が考えられる機能全てを詰め込んだ武器や防具である。
剣技
一の太刀:我無、武雷、雹鬼
二の太刀:十文字
奥義:爆裂光斬
ロイド:
ルーク様。この島から出発なさいましたら、その後はどうされるおつもりですか?
ロイド君が今後について聞いて来たが今はまだ考えていない。
神様が言うには『死ななければ構わない』のだから自由に生きる事が出来る。使命なんてものはないのだからロイド君に色々聞いてみる事にした。
圭太:
ねぇ、ロイド君。今の僕を強さって他の人達と比べてどうなのかな?
初代勇者と比べての僕はどうなのかな?
他の人と自分がどれぐらいか気になるのは当然の事かもしれない。
ロイド:
ルーク様は人族の国の騎士団長と一騎打ちだと余裕でしょうね。
ただ、初代勇者と一騎打ちをしたとしても相手にはならないでしょう。
初代勇者はこの世界では過去最強の強さを誇る者です。
今の所は初代勇者を超える者は現れてはいませんが、今後のルーク様に期待しています。
これは、完全に相手にならないって感じなようだった。
ゴブリンから始まって、最後にはドラゴンにまで戦うはめになったのだ。下級とは言え僕にとってドラゴンは恐怖の対象でしかないのに、ロイド君との訓練のお陰でドラゴンからも恐怖の対象と見られるようになった。立場が逆になるほどドラゴンを狩りまくったのだ。
圭太:
この島から出る事になったら、冒険者でもしようと思うんだけどロイド君はどう思うかな?
ロイド:
それは良い考えかと思います。
ルーク様は人族の国の騎士団長よりもお強いので力加減を覚えていただく事と今のままでは怪物扱いされてしまいます。
そうならないよう【身体能力】の称号を色々と隠蔽する事をお勧めします。
ステータスの隠蔽と聞いて、某漫画のように【身体能力】を魔道具を使って他人の【身体能力】を確認出来るのを超常の力でそれを偽装や隠蔽していたのを思い出す。
ロイド君にアドバイスを貰いながら偽装した【身体能力】
武内圭太
年齢:19歳
性別:男性
レベル:20
スキル:剣術レベル5、全ての魔法の極意、鑑定、気配探知、
魔力探知、魔法のバッグ
称号:中二病患者
中二病患者だけは偽装も隠蔽も出来なかったよ。トホホ。
僕は旅立ちに向けて準備をする。
生活道具に寝袋、ランプ、水筒、ロープ、ナイフなど必要最低限の物を用意する。武器や鎧など無人シリーズがあるので困る事はない。見た目も何故か普通に見えるように出来ている。
ただ何となく、無人の刀剣を鞘から引き出す。
圭太:
はぁぁぁぁぁぁぁぁ!
闘気を込めると刃の長さが成人男性と同じぐらいになる。
これだけの長さになると重いはずだが重くは感じない。
圭太:
はぁぁぁぁ
更に気合を込める。
長さを維持したまま魔力を込めるのだ。刀身は淡い光で包まれた。
圭太:
まだ、力の開放がスムーズには出来ないな。
闘気と魔力の注入を【即座に】【同時に】行わないと駄目だ。
闘気と魔力を同時に扱う事が出来るようになれば、もしかすると初代勇者に追いつけるのではと考えていた。だが、実際に闘気と魔力を同時に纏う事は今の僕には出来なかった。
圭太は知らない事だが、この行為は初代勇者が既に行っているのだ。
圭太が考えよるも先に闘気と魔力の同時に纏う方法は初代勇者が開発していたのだ。初代勇者が言うには闘気と魔力の共演と呼ばれる方法だ。
ここでも中二病が活躍していた。
僕が刀剣を上段に構えると
ロイド:
ルーク様。これ以上はお止め下さい。
ロイド君が困惑した様子で言って来る。
ロイド:
爆裂光斬を全力に近い力で使うつもりでしたよね?
これ以上は神の作った不壊を持つ物を壊すと偽装も隠蔽も出来ない悪意ある称号が付きます。
「中二病」と同じように偽装も隠蔽も出来ないのですよ。
これから冒険者になろう者が恥ずかしい思いを他の者に知れ渡る事になりますが大丈夫なのですか?
称号とは「神様が見ているよ」という証である。
中二病は十分に恥ずかしい称号だが、冒険者となり【身体能力】を確認されれば知れ渡る事になるのだ。隠蔽出来ない称号を得ると目立つ。今でさえ偽装や隠蔽で隠す事が出来るが聞けば分かるような危険な称号ばかり貰っている。
圭太の持つ称号の一般的な人の見解
〇〇に恐れられし者:
〇〇スレイヤー(10体以上)→〇〇ジェノサイダー(100体以上)→〇〇に恐れられし者(1000体以上)となるので数多く倒したなんて安易な数ではない。
ドラゴンスレイヤーだけは1体以上→ドラゴンジェノサイダー(100体以上)→ドラゴンに恐れられし者(1000体以上)となる。
複数の〇〇に恐れられし者を持つということはバトルジャンキー(戦闘狂)とも取れるし、ドラゴンまでの恐れるほどの強者には近寄りたくないって事もある。
世界の破壊者:
生態系が変わるほどの地形を大きく変化させた(元の世界では富〇山や琵〇湖を平らな土地にするぐらい破壊した者を指す)
そういうことが可能なスキルや手段を持つ強者から怒らせると国が亡ぶと思われる。
異世界からの殺戮兵器:
異世界人である事が前提の称号だが、単純に殺戮兵器の称号は4種以上の魔物から恐れられし者の称号を得た者への称号。
歴戦の英雄なら晩年に殺戮兵器の称号を得る事が出来そうだが・・・。
全てを破壊し得る者:
神様が作ったとされる不壊機能を壊した者。神器やダンジョンの壁などといった物を壊す事が可能な力を持つ恐怖の対象。
称号名からどんな物でも壊すことが可能なスキルや手段を持つ存在という認識。
上記の称号を持つ者なんて普通は存在しない。
其処ら辺を探していたら困るような存在。過去に初代勇者が持っていたなんて噂はあるが勇者の持つ称号を誰も確認していない。
破壊者とか殺戮兵器なんて恐ろしい称号を持つ者、全てを破壊し得る者は、手に負えない破壊力のある力を手にする者というどちらも『こいつは危険人物だ』という図式が成立するのだ。
まだ、偽装や隠蔽が出来るから危険人物扱いされるなんて事はないのだが、これ以上の神様から危険な称号を得る訳には行かない。偽装や隠蔽が出来ない危険な称号を得ると・・・。
圭太:
アハハ・・・ハ(;^_^A
もう苦笑しか出ない。
全力に近い力なら壊れないだろうと考えたのだが甘い考えだったようだ。
圭太:
僕の中では手加減したつもりなんだけどな。
ロイド:
手加減してでも部屋の壁を壊そうと考えないで下さいね。
ロイド君がジト目で見て来る。
圭太:
・・・(;^_^A
部屋の壁は、どんなに強力な魔法を使っても高レベルのドラゴンのドラゴンブレスをたくさん受けても壊れなかったのだ。爆裂光斬も剣筋が十センチしか通らず、爆発の余波さえも防ぐのだ。少し手加減した程度では壊れないだろうと考えていたのだが大きな間違いだったようだ。
刀剣から闘気と魔力を抜き鞘へと納める。
圭太:
ロイド君。いつ旅立てるの?
いつでも行ける準備は出来たという合図を送る。
ロイド:
もう少しだけお待ち下さい。
神様:
準備が出来たようだな。
能力アップして力をつけ過・・・随分と力をつけたようだが・・・。
今、力をつけ過ぎたと言おうとしてなかった?気のせいかな(;^_^A
神様:
儂の力で人里から六時間程離れた森に転移させようと思うが良いか?
圭太:
何故、人里から六時間も離れた森なのですか?
了承を得る問いに対して質問返しをする。
神様:
人里から離れた森だと人目につかないからだ。
いきなり街の近くに突然現れては目立つ。
目立たない方が良いのだろう?
圭太:
はい。目立たない方が良いですね。
神様:
後は儂からの忠告だが、君は大変強すぎる力を身に着けてしまっている。
ロイドと偽装した称号やスキルだけでも普通の新人冒険者には考えられないぐらいだ。
何処かでかなり激しい修行しないと得られないぐらいにだ。
力加減を間違えないように・・・な!
圭太:
・・・分かりました。
念を押されてしまった(;^_^A
神様:
では転移させるぞ。
言うや否や目の前には大きな木がたくさんあり、古びた小さな小屋があった。
圭太:
この小屋は、あの小屋なのか?
ロイド:
ルーク様。違いますよ。
賺さず訂正してきた。
これから街へと六時間も歩くのかという思いが足取りを重くする。
ー補足ー
ステータスの攻撃力:100みたいな表示は敢えて避けています。
ステータスを確認出来る者には実際の能力値が見えています。
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