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終焉の起源 ~起源の始まり~  作者: エグP
第二章 勇者召喚
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第41話 お金の使い道

たくさんのお金の使い方


編集前をご存じの方へお知らせですmm

少し手が加わっています。

 小夜ちゃんは王城の一階の食堂と浴場の近くの部屋に住んでいる。

 

 本来ならメイドさんたちが住んでいるような場所なんだけど、広すぎなくて食堂や浴場が近いという理由だけで小夜ちゃんが自分の部屋として選んでしまったのだ。まぁ、確かに小夜ちゃんが言うように広すぎる部屋ばかりだしね。


 小夜ちゃんが選んだ部屋でも八畳間ぐらいの広さの部屋が二つとキッチン、浴室、洗面所、トイレ、寝室が備えてあって結構広いんだが、メイドさんたち用の住まいは二階建て一軒家と同じ間取りであるのだ。家族でも住めるし一人だとかなりの広さだ。


 そんな中から狭めの部屋を小夜ちゃんが選んだのだ。

自室にキッチンや浴室があるのに何故かこの部屋を選んだよね。おそらくは、大きなお風呂と例のテーブルが目的だろうね。


 僕の部屋は王の間(玉座がある部屋)の奥にある階段で一階分下に降りた所にある部屋だ。王の寝室ともいう場所だけどね。一般的な王の寝室は王の間(玉座のある部屋)から一階分上にあるんだけど、僕は下を敢えて選んだのだ。このお城は僕の空間だから構造的にはあり得ない事でも可能となる。


 だから、普通では存在しない配置を僕の部屋にしたんだ。


 例えば、王の間が二階にあるなら一階と二階の中間に当たる訳だしね。

転移で攻め込むことも出来なし、実際に走ったりして僕の部屋まで来るのはかなり面倒なのだから。そんな面倒な位置でも僕は転移魔法で出入り出来るから楽ちんなんだけどね。


 一度、小夜ちゃんがどんな間取りは見たいというので招待したのだがその広さに驚いていた。その後は小夜ちゃんがお城の中で迷子になってしまって、もう二度とケータの部屋には行かないなんて事を呟いていた。


 転移魔法を覚えれば済む問題なんだけど・・・(;^_^A


 神様から貰った各屋敷とお城は建物の見た目以上の広さがあるから、実際の広さにすればかなり広いと思う。例えば、先程言ったメイドさんたちの住まいなのだが、幅二メトルほどで長さが二十メトルぐらいの程の通路に約一メトルぐらいの間隔で扉がずらっと並んであるんだけど扉の中の広さだと扉の位置がおかしいんだよね。


 王の間(玉座のある部屋)もお城の中では奥の方にある。

来客は執務室で対応するんだけど臨時の王の間もあり、本物の玉座の間って何に使うんだろうといつも思う。使い勝手の良い所だけで利用しているような感覚なんだけどね。


 まだ、王国キングダムの王城として機能していないし(;^_^A


 今日はアンとご飯を食べたのでお城でご飯を食べることなく寝ることにした。

小夜ちゃんに模擬戦で負けたんだけど怪我は一切ない(治療済み?)から、今度は負けないようにしないとね。


 異世界の夜は元の世界と比べると何もすることが見つからない。

ネットやゲームで遊んで眠たくなったら寝るなんて生活環境だったのに、異世界では何もすることがなくなるとご飯を食べて風呂に入って寝るって行動パターンになってしまうね(;^_^A


 翌日の朝、小夜ちゃんと食堂で一緒になった。


 今日も師匠の所に行きたいから連れて行ってと言うのだが僕の転移魔法では師匠の所へは行けない。ロイド君経由で師匠を呼んで貰って【儂の部屋】まで小夜ちゃんを連れて行って貰った。何か最近は小夜ちゃんが師匠の所に入り浸っているような気がする。


 元の世界にいた頃にはこんなにも師匠の所に小夜ちゃんが通ったなんて記憶は僕にはない。


 師匠は実年齢は九十八歳だけど現在は十五歳の少年だしね。

もしかして、小夜ちゃんは年下の師匠が好みだったりしてね(笑)


 僕の方は今日は人族の王都の冒険者ギルドへ行く。


 あれからアンの親についての情報がないか心配だしね。

ご両親はアンがいなくなって困ってると思うからね。それで、ギルマスに話を聞いたんだけど五歳ぐらいの少女を探している人なんて誰もいなかった。アンには悪いけど、両親が申し出るの待つことにした。

 

 現状を継続するだけなんだけど仕方ない。


 アンは人族に見えるから人族と思っているだけかもと他国のギルドに聞いてみる案があるんだけど、ギルマスが先に他国の冒険者ギルドにも声を掛けてくれたようで他国の冒険者ギルドにもそういう少女を探している人は誰もいなかったんだ。


 あっ、そうそう。ギルマスに話掛けられた時のことなんだけど、神様の言う通りに僕の呼び方がいつの間にか「ルーク」から「ケータ」へと変わっていた。僕は言った覚えがないから、神様が僕の名前の認識を置き換えたのを改めて実感した。


 ギルマスとかには違和感なく僕をケータと呼んでいるだけど、僕の方がギルマスにケータと呼ばれる方に違和感を感じたね。何か不思議な感覚だったね。ギルマスは、Sランクの魔石を売ってくれと言って来たんだけど何個必要かと聞くと、前と同じぐらいの数が必要なんだとか。


 一体、そんな数のSランクの魔石を何に使うんだろう。


 魔石の使い道は気になったんだけど手持ちに魔石があるので買取して貰った。

合計300個の魔石の使い道を聞いてみたんだけど、どうやら各国へと分配すると一国辺り五十個の割り当てになるから都合100個では研究のけの字も補えないそうだ。


 研究者がSランクの魔石を喜んで研究に使っているようだけど、Sランクの魔石は一個白金貨一枚だから単価の高い研究だね。日本円にして一億の研究だよ。どんな研究してるんだろうね。


 それに国家予算が魔石の購入だけで100億って・・・。


 魔石は小夜ちゃんの能力アップ(レベルアップ)周回の分のがあるから、残り300個はあるけど王国キングダムの維持開発に使わないといけないから、ある程度の数を確保はしておこうと思う。


 それよりもお金の使い道がないんだよね。


 今回の白金貨300枚、前回はマルチドで十個と王都で200個買取して貰ったから白金貨220枚、ダンジョン攻略時の魔石も売った分が白金貨二十四枚などあるから合計すると約550枚の白金貨が手持ちにあることになる。


 金貨や銀貨なども合わせると結構な金額になるだろうね。

参考までに王国にいる職人さんに聞くと白金貨を溶かして他の物に利用することは出来ないそうだ。それに犯罪となるので止めた方が良いとまで言われたね。


 白金貨を使っても職人さんたちが望むような良い物が作れないらしくて、使うならミスリル、アダマンタイト、オリハルコンと言った金属の方が貴重だし良い物が出来るんだとか。


 貴重な金属の方が良い物が出来るというだけで白金貨で作った物も普通に作れば良い物が出来るだけど、職人さんたちには貴重な金属の方が良い物が出来るからという理由で白金貨が使えないと言っているだけのようだった。


 お金の使い道について考えていたらギルマスがある提案を持ちかけて来た。

それは孤児院の経営に携わらないかというものであった。ギルマスたちは、エルフ族の国(エルフィン)の王都の一部の土地を買取るつもりのようだ。


 エルフ族の王都は地方の権力者たちが集まって政治の中心の再編を行うらしい。

王都が消滅したので財政面も不安があるので土地の権利を売ることで資金に充てるそうだ。そんな売り出された土地をギルマスたちは目を付けたなんて事のようだ。


 購入した時の使い道なんだけど各ギルドの連合(総本部)のような組織を作り、冒険者ギルドのような全国展開した組織を作りたいと申し出来た。


 それがどうして孤児院の経営に携わるのか僕には分からなかったんだが、話を聞くと孤児たちを将来の運営職員(幹部含める)として育成していき、今は子供だが孤児たちが大人になって子供を作ったりもするだろうから王国や他国などでこの組織を次世代へと繋いで行ってもらいたいらしい。


 孤児の頃から将来を見越して育成していく事だそうだ。

現在は学校などの教育機関もないし組織の職員も不足している。孤児だけとは限らないが子供を教育して行くことと働き口を作る。その足掛かりとして僕に資金提供をして欲しいとの事だった。


 Sランクの魔石を自由に集められることが発覚しているのも理由の一つらしい。

僕の勇者やSSランクの冒険者という肩書も利用したいとの事。僕が断ろうとすると、エルフ族の国(エルフィン)の王都の消滅に関わっているのなら助力して欲しいと懇願されたのだ。


 まぁ、お金は使わないし、たくさん必要かというとそうでもないんだが・・・何か気に要らない。


 ただ、王都の冒険者ギルドマスターは冒険者ギルドを辞めてまで新規事業に懸けるそうだ。協力者もたくさんいて商業ギルドのギルドマスター、職人組合の組合長など各所の重要なポストにいる人たちが現状の立場を捨ててまでやりたいことだそうなので、僕も納得して協力することにしたのだ。


 今の所の僕は何も出来ないから資金提供だけするから後は任せることにした。

実はこの選択は間違っていて、後で判明するのだが僕は大変な立場に置かれてしまうのだった。ギルマスたちの本当の計画は、エルフ族の国(エルフィン)の王都の三分の一から半分ぐらいを買い取って、学校、孤児院、商業施設など王都の中に小さな町が出来るぐらいの規模にすることだった。


 僕の考えていた規模とは全く違っていたのだ。

その権利は「勇者 ケータ」となっていたのだ。


 権利とは土地の持ち主及び決定権を持つ者で、言うなれば小さな町=ケータの町ってことなのだ。資金提供だけと思っていたのが名ばかりではあるが町長のような立場にされてしまったのだ。


 一方で奴隷の買取も行っており、各奴隷を看破して有効なスキルなどを持つ者を優先して買取して行く。有効なスキル保持者は、今までそんな立場のある立ち位置に置かれるなんて事はなく雑な扱いをさせていたのだ。


 例えば、【目利き】のスキルを持つ者は商人の主人の買い付けに付き合うのだが、主人の経験則から【目利き】のスキルと異なる判断を下す事がある。それが失敗の原因であるのだが主人は自身の経験則を信じ、スキル保持者が活躍の場を得られなかった。


 スキル保持者は自分がそんなスキルを持っているとは思ってもいないので主人の失敗が信じられなかったのは言うまでもない。この者が上手に主人と付き合い、従業員の参考意見などに耳を傾けるような人であったのであればスキルの恩恵で主人共々成功していたであろう。


 ギルマスたちの使う【看破】と僕の使う【看破】はどうやら違いがあるようで、僕の看破の方がギルマスたちには分からない部分まで鑑定出来てしまうようなんだけど、ギルマスたちには言わないでおこう。


 と言うのも、奴隷の中に面白そうな獣人の双子?兄弟?と思われる似た容姿の獣人を見つけたからだ。


 ギルマスたちの看破では分からなかったそうで特に有効なスキルを持っているとは判断されなかったんだけど、ロイド君が僕に看破するよう勧めて来たので確認すると、なんと二人とも【前世の知識(転生者)】だったのだ。


 獣人族の双子か兄弟か分からないんだけど【前世の知識(転生者)】を放ってはおけないからね。ギルマスにこの獣人族二人の奴隷を僕が引き取ると伝えた。獣人族の二人に事情を聞くんだけど・・・。

 

 二人は兄弟でも双子でもなかった。僕が似ていると感じただけだった。

同じ種族でもなかった。犬の獣人族と狼の獣人族だけど似ているように見えるだけで二人はお互いに似ていると言われる事が嫌だった。


 転生者の件は間違いなかったが、元の世界ではお互いの交流範囲にはない全く関わりがないそうだ。年齢の方も元の世界だと十歳ぐらい離れているそうだ。


 白い犬の獣人族は十歳の女の子で、この世界の親には【シロ】と名付けられているそうだ。元の世界では『森田茜もりたあかね』という名前だそうだ。元の世界では十六歳の女子高生で小夜ちゃんと同じ歳かと思ったが、小夜ちゃんの方が四歳年上だった。


 もう一人の方は、黒っぽい毛並みの狼の獣人族で十歳の男の子だった。この世界の親には【クロ】と名付けられたそうだ。元の世界の名前は『林渉はやしわたる』で二十七歳独身の社会人で公務員をしていたそうだ。


 僕の方の関係者にも同じ名前の人はいなかったから、師匠と僕と小夜ちゃんと先輩のような関わりがある人ではない。十歳の獣人族が何故知り合ったのかというと同じ村に住む隣人だった。


 元の世界の記憶が戻った時には戸惑ったんだが、その内に「僕は(私は)異世界から来た人間だ。」なんてことを両親とかに言ったそうだが信じて貰えなかった。


 同じ歳であるシロとクロはお互いの境遇が似ているという事は一緒に行動するようになったんだとか。二人の両親は借金でえ子供を養うことが困難で泣く泣く二人を売ったとの事。


 売った先が奴隷商人だったんだけど・・・。


 また、着る物も与えられていなくて裸同然だったんだけど、獣人族は獣化という獣の姿になる事が出来るので裸で行動するという恥ずかしさを紛らわせるために外へ出る時は獣化しているそうだ。奴隷商で与えられた部屋では獣化を解いて獣人族(人型)の姿でいるように言われていたそうだった。


 まぁ、元の世界の人間が、獣人族に転生したからと言っても裸で街中を行動するのには躊躇いがあるよね。元々、そういう感覚がないなら躊躇うことはないかもしれないけどね。


 でも、犬や猫が衣服を着ているのも元の世界だけと思うな。

獣人族(人型)なら衣服を着ていても不自然ではないけども・・・奴隷だから服を与えて貰えなかったそうだ。


 シロとクロには、何て呼べば良いのか尋ねてみた。


 元の世界の名で呼んでもいいし、この世界での名を呼んでもいいかね。

そういうと二人は喜んだんだけど結局はシロとクロに落ち着いた。【身体能力ステータス】には元の世界の名とこの世界での呼び名が記載される。


 僕のような特殊な看破を持つような人なら転生者の元の名前も分かるんだけど、普通の人が鑑定や看破を使っても元の世界の名前は表記されないからだ。【身体能力ステータス】には【シロ】と記載されているのに茜ちゃんって呼んでいたら不自然だしね。


 クロの方は素直に応じたんだけどシロの方が納得はしなかったんだけど、そんな説明をしたら応じて貰えるようになった。奴隷を買取った形になるので二人には僕の奴隷ということになって貰う。


 隷属の腕輪を外しても逆らわないと約束はした。

衣服もこちらで用意するし、住む所も王城で住んで貰うことにした。


 二人とお城へと連れて行くと丁度小夜ちゃんが帰って来た所と鉢合わせして、モフモフの獣人二人を見て大いに喜んでクロを抱きかかえたんだけど、クロの方が女の子に急に抱きかかえられた事に驚いてアワアワしていたんだけどね(;^_^A


 例のテーブルで早速、某お店のハンバーガーセットに大変喜んで食べていた。

クロの方がお代わりというか二セットを完食してしまうほどだったんだけどね。ここでの食事は元の世界の物が食べられるからと言ってある。


 ただ、他の転生者や転移者と僕の許可なく連れて来ることはしないようにと言った。全ての転生者や転移者を助けるなんて出来ないからねと言い聞かせた。二人は口を揃えて「どうして?」と言っていたんだが、元の世界でも(某地方の)貧困層全てを助けられるのか?と聞いたら納得したようだった。


 僕も出来るなら助けてあげたいんだけど全ての人を助けるほどの力もないからね。それに元の世界の人同士は助け合うべきだなんて考えも嫌いだ。某漫画ではそう言って働かないとか助けに頼ってばかりいる人もいそうだしね。


 王国キングダムでは、今は自立した暮らしは出来ないけど何れは自立した暮らしをして貰うつもりだ。それまでの間は僕が面倒を見るとした。まぁ、冒険者になるってのもあるけど十歳で冒険者にはなれないそうで数年は仕方ないねと諭した。


 クロの方が元の年齢だから早く自立した生活したそうだった。

シロとクロに衣服はちゃんと用意したよ。裸でなんか過ごさせないよ。


 獣人族の女の子の裸には興味はあるけど、小夜ちゃんが何故か分からないけど凄く恐ろしく感じたんだが・・・。

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ー投稿中の作品ー

赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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