第4話 質疑応答
編集前をご存じの方へお知らせですmm
少し手が加わっています。
【その他】と書かれた本の内容は神様とのQ&Aだった。
僕の質問に神様が答えてくれるようだ。
圭太:
僕は、この世界で何をすれば良いのでしょうか?
しばらくしてから返答があった。
神様:
君が死なないで生きていてくれるだけで今はそれでいい。
今はと含みのある言い方だ。
圭太:
何故、僕をこの世界に召喚したのですか?
少し核心に触れてみる。
神様:
それはまだ言えないんじゃ。
圭太:
元の世界の某漫画では異世界に召喚されると勇者認定されることがあるのですが、僕はこの世界では勇者ですか?
神様:
君は勇者ではないぞ。
圭太:
この世界は何か変に国境の壁なんて物に分断されていますが、あれって大丈夫なんですか?
神様:
大丈夫とは?何が?
圭太:
上手く言えませんが、僕の感覚では分断することで各国家内がそれぞれ孤立することになるので国内の内紛とか国が亡ぶようなことが起こると一つの国が消え、それを奪おうと戦争とかありそうですが・・・。
神様:
それはないから安心しても良いぞ。
国内の内紛が起こっても国が亡ぶなんてことにはならない。
世界の自浄作用が勝手に働くから国は弱体化するが亡ぶことにはならないように作ってある。
もし、何らかのことが起きて国が亡んでも魔族などの他の種族が国家を持ちたいと言っておるから魔族などの他の種族に国の管理を任せても良いしの。
圭太:
国境の分断って何か意味があるんですか?
神様:
あれは初代勇者の仕業なのだ。
初代勇者が語るには人が国家となると他国の優劣を望み争うようになるとのことだ。
他国より自国の方が優れているとか他国を侵略して自国の領土を増やしたいとか野望がの。
戦争されると困るから壁で分断することで戦争自体を防ぐ意味があるらしい。
また、同じ国土を持ては争いが減ると考えたようなのだ。
だから、生物や植物や鉱石と言った細かい物は同じではないが、海があり、山があり、平地がありと言った地形はどの国も同じに分断されておる。
人族以外はそれを特に争ってまで得ようとは思ってはおらぬようだ。
争いの種を蒔くなら人族じゃろうな。
何やら過去にも火種を作ったそうじゃしな。
圭太:
もし、この島から出ようと思ったらどうしたら良いですか?
神様:
君が訓練をして【転移】という名の魔法を覚えると自力で島から出ることが出来る。
時期が来れば詳しい説明をした後で儂の力で転移をさせようと考えておる。
圭太:
詳しい説明とは【僕を召喚した理由】ですか?
神様:
そうじゃ。君を召喚した理由じゃな。
圭太:
訓練とは一体何をするのでしょうか?
神様:
ここの訓練場にて仮想モンスターと戦いの経験を積んでもらう。
仮想モンスターは実際のモンスターとは異なるので安心して欲しい。
君だけは魔法契約をしなくても魔法が使えるようにしておるから訓練して魔法を身に着けるのも手と思うが・・・。
この島にいる限り、能力アップで魔法を自動的に習得出来るようになっておるからな。
まぁ、一~二年ほどは毎日訓練する必要はあるが・・・。
圭太:
もし、モンスターに敗れてしまったら僕は死ぬのですか?
神様:
前にも言ったが、この島にいる間は死ぬ事も老ける事も腹が減る事もない。
島から出ると君は普通に死ぬし年も取るし腹も減るぞ。
圭太:
僕以外に異世界から来た人はいますか?
神様:
異世界から転生者と転移者と呼ばれる者たちが存在する。
それが何人いて、誰が転生者や転移者か教えることは出来ないし、何処に住んでいるかなどの情報も与えることも出来ぬ。
転移者の方は見た目が君と同じ黒髪の者なので見て目で直ぐに分かると思うが髪染めしていたら分からぬかもな。
圭太:
元の世界に戻る方法ってあるんですか?
神様:
元の世界に戻る方法はある。
だが、元の世界に戻るとこの世界で得た知識や経験は全て失われることになる。
元の世界へ戻るとこの世界へと転移する前の状態になる訳だが、少しだけ記憶に空白が出来たような感覚に陥るが時期に気にしなくなるから心配しなくても良い。
もし、この世界で別れたくない間柄の者が出来ても元の世界へと連れ行くことは出来ないぞ。
その者との別れと共にその感情さえも君は失ってしまうことになる。
この世界にいる別れたくない者の記憶には残るがの。
圭太:
今は他に何を聞けば分からないですが、分からない事がある時はどうすれば良いですか?
神様:
儂に頻繁に連絡してもらうと困るが連絡手段は用意しておこうと思う。
儂は世界への干渉や介入する事は出来ないのでアドバイスや知りたい情報への回答程度しか出来ないが良いか?
圭太:
はい。それで構いません。
神様:
そうだ。儂の連絡手段や君の相談相手としてサポートユニットを傍に付けよう。
相談事や知りたいことがあれば、コイツに聞けば良いだろう。
それでも本当に困ったことが出来たなら儂が答えよう。
ロイドという名だ。上手くコイツを使えば便利なユニットだ。
ロイドよ。後は宜しく頼むぞ・・・。
そういうと神様がいたような気配が消えた。
僕はロイド君とここで初めて出会ったのだ。サポートユニットとして神様から預かった?頂いた?監視役?のような存在になった。
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