第2話 世界の知識 世界の理
編集前をご存じの方へお知らせですmm
少し手が加わっています。
ー世界地図についてー
この世界は、箱庭という名の元の世界から見れば剣と魔法のあるファンタジーゲームのような世界でした。
世界の大きさや形は、たぶん地球と同じぐらいの大きさの星かも。
大陸は、直径十センチの球体に七センチ幅の帯を巻いた物のような形をしている。球体に帯を巻き、巻いた帯が大陸。帯が無い所が海とかかも。
丸いスイカを切り分ける時のことを想像すると分かりやすいと思う。
ヘタと底の部分を切り落とし、カットした底の面を下にして上から六等分に更にカットする。カットしたスイカの皮の部分(緑と黒の部分)が各国家の国土になり、最初に切り落としたヘタと底の部分が海とかになる。
地球でいう北極になる部分がこの世界の海になる。
同じく南極になる部分がこの世界の湖になる。海や湖が北極や南極だけじゃないけど、この世界で一番大きな海と湖が北極や南極にあたる部分だ。
国境で北極から南極までを一直線で区切っている。
その国境のど真ん中に【国境の街】と呼ばれる街があり、それを中心に十キロ毎に国境上に砦がある。砦と言っても見張り小屋程度の建物で人が無断で国境を乗り越えないようにする事や不正の監視が目的に存在している。
どういう原理か分からないが、特別な許可を持った者以外は国境を乗り越えることは出来ないそうなので、国境上の砦が存在する正当な理由についても分からなかった。人が居ても居なくても許可がない人は国境を越えられないのだから僕からするとこの国境の砦の存在価値は皆無と思う。
国境の街と砦、砦と砦を結ぶ部分は【国境の壁】と呼ばれる壁で繋がっている。
地球でいう赤道と国境が交差する地点上には六つの【国境の町】と呼ばれる街がある。国境の街同士を結ぶ街道は赤道上にある。その街道上を航路として定期便(馬車)を運営している。もちろん、定期便を運営するのは国だ。
国境の街からのみ国境を超えて他の国へ行けるようになっているようだ。
国境の壁は勇者が作ったと噂され【朽ちない】【壊れない】ことで永遠に壁として機能しているようだ。
全ての国で山、海、湖、川、国土の広さなど全てが平等になるように世界が作られているのだが、産出する鉱石や生物や植物など細かい所はこの限りではないようだ。
ー国についてー
大陸を収める大きな国家は六つある。
・竜族の住む 竜王国
・獣人族が住む 獣人国
・妖精族の住む 妖精族の国
・ドワーフ族の住む ドワーフ族の国
・人族の住む国家群 人族の国
・エルフ族の住む エルフ族の国
上記の六つの大国に連なるように精霊族の国が存在する。
精霊族の国は、この世界の何処かにあると言われている幻の国で精霊族のみが住む国家という事で知られている。
また、各種族の者を数える場合に二人?二体?とどういう風に数えれば良いのか分からなかったが、元の世界の人間の数を数えるように一人二人と数えると良いようだ。
動物やモンスターに関しては一体や一匹だそうだが、国家を築けた種族は神様が人と認めたらしい。人型の種族を何人と呼ぶ方が僕としても呼びやすいので助かる。全ての人型の種族が【人】ではないで間違わないようにしないと駄目そうだ。
大きな動物やモンスターは一体二体と数え、小さな動物やモンスターは一匹二匹と数えるそうだ。元の世界のウサギのように一羽二羽とかの動物の種類によって数え方を変える必要はないみたいだ。
物事の単位も地球と同じ感覚で良いらしいが呼び方が微妙に異なる。
ー各単位についてー
電気関係や重力と言った単位は存在しない。
ワットやGやジュールなんて科学の存在しない世界では不要だからだ。エネルギーに関しては人々が持つ魔力や魔石から抽出した魔力に頼っているが単位はない。
センチメートル、メートル、キロメートルという長さの単位はセンチ、メトル、キロメトルという表現だ。重さもグラム、キロ、トンぐらいになる。元の世界と似た単位を使っている場合もあるようだ。
ーお金についてー
お金は、銅貨、銀貨、金貨、白金貨の四種類の硬貨で流通している。
各国家それぞれ違いがあるのかというと世界全体で共通のお金を使っている。何でも過去に勇者が通貨の仕組みの基礎を作ったようだ。
銅貨>銀貨>金貨>白金貨の順に価値が高くなる。
交換レートは銅貨百枚で銀貨一枚、銀貨百枚で金貨一枚、金貨百枚で白金貨一枚で交換出来る。銅貨五十枚で半銀貨、銀貨五十枚で半金貨、金貨五十枚で半白金貨も流通している。
中でも、白金貨や半白金貨は価値が高すぎるという理由で大きな取引ぐらいにしか使われないようだ。
銅貨一枚=日本円で百円程度の感覚で良さそうだ。
百円以下の価値の物はどうやって支払うの?って疑問があるけど、最低の価値が銅貨一枚=百円って事でそれ以下の価値で物は流通しないそうだ。
元の世界では、リンゴ一個=ミカン二個=百円だったとしても、この世界ではリンゴもミカンも一個が銅貨一枚なのだ。元の世界と比べると物の値段が値上げした物もあれば値下げした物もあるので感覚の違いにだけは気を付ける必要がありそうだ。
ーエネルギーと魔道具についてー
魔道具とは魔力を流すことで起動する道具のことだ。
元の世界の電化製品に近い働きをするが電気を使っている訳ではないので感電の恐れはない。
人が持つ魔力を流して起動する物が魔道具だ。
基本的に魔力を流せば魔道具は全て起動する訳だが人が続けて魔力を流し続けるといった行為には無理がある。魔力が枯渇すれば人は気絶し、生命に危機を及ぼすこともあるから注意が必要なのだ。
例えば、元の世界の水道やコンロといった物を想像してもらうと分かりやすいと思う。水道は蛇口を開くと水が出るし蛇口を閉めると水が出なくなる。人が魔力を流すと水が出て、魔力を止めると水が出なくなる。当然、魔力を流し続ける限り水が出続ける。
次に、コンロのような魔道具だが魔力を流すと火が着く。
魔力を流し続ける限り火は燃え続けるのだがコンロで料理するとなるとどうだろうか。手を離せば魔力の供給が止まるので火が出なくなるので料理が途中で出来なくなるのだ。
人が手を放しても魔力を供給し続けるということを可能にするのが魔石の存在だ。魔石は元の世界の電池や電源といった物を想像すると分かりやすい。魔石があれば魔力を流し続けるということが可能になる。コンロに火を着け加熱し続けるなんてことが可能となるのだ。
他にも魔力を流し続けると便利な物には魔石がセットされている。
元の世界の冷蔵庫のような魔道具なんかが該当する。人が傍にいて魔力を流し続けるなんてことは出来ないので魔石が役に立っているのだ。
魔道具には、一時的に魔力を流すだけで機能する物には魔石は使われないが続けて魔力を流すことで機能する物には魔石が使われている。魔石の魔力も枯渇するので取り換える必要はあるが取り換えすることも視野に入れた道具が作られている。
何となくだが、魔道具は家電など必要な家具で、魔石は電池、魔力は電気と言った感じなものと受け取ることが出来ました。実際の電気と魔力は違う物のようだ。
ー初代勇者がいた時代に作られた古の契約ー
初代勇者は、黒髪の十五歳ぐらいの少年だった。
見た目は十五歳よりも若く見えるが話方や考え方は年寄りのものだったとか。
当時の竜族、精霊族、妖精族、ドワーフ族、エルフ族、人族、獣人族の各種族の王族と間で結んだ協定の内容はのちの古の契約と呼ばれるようになった。
古の契約の詳細な内容は各王族のみが語り継ぎ、人々には取り決め事を悪用することや利用することが禁じられてた内容のみが通達され今に至る。
古の契約の誰もが知っている内容は以下の通りとなる。
① 他国への侵略行為の禁止
② 初代勇者に関する個人情報の漏洩や初代勇者の名を悪用することの禁止
③ 他国内の争いに自主的な武力介入の禁止
※モンスターの暴走による救援を求められた場合はこの限りではない。
④ 古の契約の破棄の禁止
⑤ 禁呪指定 神様の名の元に現行の強力過ぎる魔法の封印
※死んだ者を生き返らせる蘇生魔法、大規模戦術級魔法(日本での核兵器のような魔法)
⑥ 強力な戦略級の攻撃魔法の開発の禁止や人口的に生物の作成やそれに関する実験の禁止
※クローンや合成魔獣を作るのように人口的に生物を作ることやその研究や実験の禁止を指す。
他にも世界が平和であり続けることへの願望が詰まった契約内容だった。
ーダンジョンについてー
ダンジョンは【赤層】【青層】【黄層】【緑層】【黒層】【ダンジョンボスの間】という全6層に分かれているそうだ。ダンジョンフロアの色が階層毎に違っていることから階層の名が付いたようだ。実際にフロア全体がその色に染まっているのではなく、そういう色に見えるというもののようだ。
【赤層】赤色の壁
ダンジョンの一~二十階層までを指し、FランクとEランクのモンスターが出現する。十階層にはDランクのモンスターが中ボスとして出現し、二十階層にはDランクのモンスターがエリアボスとして出現する。
【青層】青色の壁
二十一~四十階層までを指し、EランクとDランクのモンスターが出現する。三十階層にはCランクのモンスターが中ボスとして出現し、四十階層にはCランクのモンスターがエリアボスとして出現する。
【黄層】黄色の壁
四十一~六十階層までを指し、DランクとCランクのモンスターが出現する。五十階層にはBランクのモンスターが中ボスとして出現し、六十階層にはBランクのモンスターがエリアボスとして出現する。
【緑層】緑色の壁
六十一~八十階層までを指し、CランクとBランクのモンスターが出現する。七十階層にはAランクのモンスターが中ボスとして出現し、八十階層にはAランクのモンスターがエリアボスとして出現する。
【黒層】黒色の壁
八十一~百階層までを指しAランクとBランクのモンスターが出現する。九十階層にはSランクのモンスターが中ボスとして出現し、百階層にはSランクのモンスターがエリアボスとして出現する。
【ダンジョンボスの間】
初代勇者からの報告だけだが、ダンジョンの最深部は百一階で最深部にはダンジョンボスの間が存在し、そこにはダンジョンボスが存在するという。
【黒層】と【ダンジョンボスの間】の詳細については、初代勇者以外に誰も到達していないので詳しい情報ではないらしい。
このダンジョンの階層情報も含めて全てダンジョン情報は初代勇者による物を利用しているようだった。どのダンジョンも同じ作りの壁(色違い)になっていて、出現するモンスターのランクはどのダンジョンでも同じだが出現するモンスターの種類はダンジョン毎に異なる。
ダンジョンに出現するモンスターの種類が異なるだけで、ランク(強さ)は統一されているようだった。あるダンジョンでは、十五階層にはFランクのモンスターが出現し、別のダンジョンでは三階層にAランクのモンスターが出現するみたいダンジョンごとに出現するモンスターのランクや種類が異なるのではないようだった。
各階層のボスの間(ボスと戦う部屋)ではボスを倒さないと部屋から出ることが出来ないのも周知の事実だ。ボスに挑戦してみて勝てそうになかったら離脱なんて事は出来ない。勝つか負けるかの結果しかない。当然、負ける=パーティーの全滅を意味する。
ボスを倒すとボスの間の奥には小部屋があり、そこには【転移魔法陣】と次の階層へ降りる階段がある。この小部屋には転移魔法陣や階段以外にも大きな箱がある。この箱はダンジョンの床に設置されている宝箱のようになっていて盗まれないようにカギが付いている。勿論、宝箱ごと盗むことも出来ない。
どういう原理か分からないがボスの間で戦死した冒険者の遺品がいつの間にか入っている。
遺品は武器や防具の類と荷物など冒険者が持っていた物に限られる。
亡くなった冒険者が着ていた装備は箱の中に入るのだが着ていた衣服や下着といった物は入らない。ただし、衣類や下着などが魔道具であれば箱の中に入る。身に着けていた指輪やネックレスといったアクセサリー類も箱の中に入る。
衣類や下着では本人確認が出来ないからではと言われている。
ダンジョンで亡くなった人の遺品を回収する訳だから、誰の物か分からないような衣類や下着は回収されないんじゃないかを理由として考えられている。
冒険者の遺品は他の冒険者が勝手に持ち帰らないのがルールだ。
ギルドの職員またはギルドに依頼された冒険者だけが宝箱のカギを開け、遺品を持ち帰ることが許されている。遺品を回収する日程やカギの管理はギルドが行っているので、不正にカギを開け遺品を持ち帰った者には相応の罰が与えられるようだ。
持ち帰った遺品は家族が居れば家族へと引き渡される。
冒険者の中で、ダンジョン攻略に挑む者は全て、遺言?遺品を誰に引き渡すかギルド管理の元に登録される。本人以外のパーティーメンバーが登録することは原則出来ないが、ダンジョン探索に参加しないパーティーメンバーに限定される。
ボスの間までに疲弊したりしてダンジョン探索を中止するにはボスの間の奥の部屋へと戻って来て転移魔法陣で地上へと戻る。転移魔法陣は転移先に地上が登録されているので地上へと戻ることしか出来ない。
転移魔法陣はボスの間がある階層にしかないので十階層、二十階層、三十階層などに転移魔法陣がある。もし、ボスに挑まないで帰還しようとすると十階層なら来た道を元に戻ることになるし、二十階層なら十階層まで戻って転移魔法陣で戻ることになる。
また、前回の探索(ダンジョン攻略)の続きからなんて事は出来なくてダンジョン攻略は全て最初からになる。百階層まで行こうと考えるようなパーティーは、それに必要な調理器具や食糧などを運ぶ必要が出て来るって事だ。大荷物を持って探索(ダンジョン攻略)に挑む者や魔法のバッグ(容量が大きい)を持って行く者など荷物に関してはそれぞれだ。
世界には特殊なダンジョンがあるらしい。
これは冒険者が噂する程度のことで真実かどうかは分からない。階層数は他のダンジョンと同じだが出現するモンスターは全ての階層でSランクだし、中ボスやエリアボスと言ったモンスターは全ての階層でSSランクだそうだ。
とても強力なモンスターだけが生息することから【絶死のダンジョン】と呼ばれており存在が噂されている程度の情報しか知られていない。誰もが絶対死ぬだろうというダンジョンが、いつの間にか【絶死のダンジョン】と呼ばれるようになった幻のダンジョンがあるようだった。誰も戻って来ないから発見報告も出来ない。
だから、幻のダンジョンとして噂されています。
ー冒険者についてー
冒険者ギルドの所属する者を指す。
ギルドに登録していなければ冒険者とは言わない。その仕事内容は多岐に渡り、モンスターの討伐や護衛などが主な仕事だ。ギルドが引き受けた依頼を冒険者に斡旋し冒険者が依頼を達成するといった具合になる。
【Fランク】【Eランク】【Dランク】【Cランク】【Bランク】【Aランク】【Sランク】【SSランク】とクラスがあり、実力に応じて各クラスにギルドにより承認される。
冒険者は見習いのFランクから始まり試験なしでDランクまでは昇格出来る。
Dランクとなった冒険者は昇格試験を経てCランクへと昇格する。
CランクになるとAランクまで試験なしでAランクまでは昇格出来る。
AランクからSランクになるには昇格試験がある。
Sランクの冒険者の中から特別な存在として認められた者だけがSSランクへと至る。
過去に初代勇者以外にSSランクと認められた者はいないという伝説級のクラスだ。
ー冒険者の責任と犯罪ー
冒険者はその特性上武器を持ち、人を容易に殺める事が出来る。
盗賊に襲われたりして反撃して殺してしまっても人を殺したことに変わりはない。誰にも見つかることなく人を殺して始末しても見つからなければ犯罪を立証することは普通は出来ない。
だが、人には神様が見ているという証に称号システムがあり、人が犯罪を行えば称号が付くことで犯罪を行われたかどうかを判断することが出来る。偶に、モンスターにも称号システムが機能することもあるようだ。
神様の視点で善悪が決められて称号が付く訳だが【審判の魔道具】に魔力を流すことで称号を確認することが出来る。【殺人者】【盗人】【詐欺人】など悪意がある称号で犯罪の経歴が分かる仕組みだ。
犯罪を行う者は冒険者だけに限ったことではない一般の人も貴族や王族といった者でさえこの称号に縛られるのだ。
ある程度知りたかったことや世界の仕組みについて知ることが出来た。
評価やブックマークをしていただけると励みになります。
ー投稿中の作品ー
赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~
こちらの作品も宜しくお願いしますmm