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終焉の起源 ~起源の始まり~  作者: エグP
第六章 勇者アルベルと転生のスキル

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第110話 まずは冒険者ギルド

編集前をご存じの方へお知らせですmm

少し手が加わっています。

 この国(エルフィン)のお城の中は、あれから時が経過しているはずなのに殆ど何も変わっていなかったのです。細々とした物は技術の進化したと分かる物へと変わっていたけど、大きな物は変わっているようには見えなかった。僕としては『あの水晶』を運んで鑑定するのは古臭い感じがしたからだ。


 何百年や何千年とか経っているなら、台車が自動で動くぐらいになってそうなイメージだったけどそうでもなかったみたいだ。台車の下にキャスターを付けて台車を楽に動かせるようにするとか台車を浮かせる浮遊系の魔法を使って人力で台車を動かすなら労力を少なく楽に動かせる工夫がなされていることもなかった。

 

 誰もが便利に生活出来るような魔法って発展してそうなんだけど・・・何か変わったようには見えなかった。元の世界では約七十年という間だけだったけど、驚くほどの技術の進化とか具体的に体感出来たからね。


 その大きさがウソと思えるような携帯電話時代から軽量化し技術が進んで更にスマホが出来た。それが更に進化して、当時老人になってしまった僕が端末を失くしそうなぐらい小さな物に変化したけど、機能は過去のスマホよりも高性能だったしね。

 

 家電とかも大きくなり過ぎず、不便にならない程度の大きさを維持して、どんどん高性能や多機能化していた元の世界の技術の進化に比べるとここでは数百年や数千年も経過したとは思えないぐらい変化がないように感じた。


閑話休題(話変わって)


 僕らは城門から城下町へと出た。

以前に、お城から出たらどうするかは相談していた。


 『異世界を題材にした物語』のお決まりパターン通りに今夜寝泊まり出来る宿屋の確保や冒険者ギルドで冒険者登録は最低限でもやっておきたいこと項になった。街の外へ出るような依頼を受ける(日帰り)や街で買い物や情報収集も可能ならば行おうと決まっている。


 城門から見た光景は・・・僕には昔と何ら変わらない街並みだった。

女子の皆さんは、中世のファンタジー風の街並みを初めて見るから、こんなものかと感じると思う。


 僕には昔を知っているから何も変わっていないのかと悲観してしまった。


森川早苗:

わぁ~。異世界の街並みってこんな感じなんだね。

中世というかゲームの中のような世界だね。異世界って・・・。


立花理沙:

『異世界を題材にした物語』からイメージされるような世界で良かったわ。


真田雫:

何を言ってるのよ。ニ日前に街へと観光に出た時も同じことを言ってたよね?

同じ感想をニ度も言うなんて・・・。

 

 これが三人それぞれの感想だった。

ニ日前に外出してみたいと言って許可を得て、お城の外へ出て観光や外食をしたのだ。その時にも同じことを言ってたと思う。


真田雫:

先に宿を取りましょうか。

生活の拠点というか寝る所を確保してから冒険者ギルドを目指そうよ。


立花理沙:

え~。それだと宿屋の料金が高いこともあるんじゃない?

お城を出る時に少しのお金を貰ったけど、私の予想だと宿代とギルド登録費用ぐらいのお金だと思うよ。

料金オーバーしちゃうとギルドに登録出来ないってことにならないかな?

私たちって身分証明とか持ってないから一度街の外へ出て戻るのにもお金取られそうだし・・・。


森川早苗:

そうよね。街の外で身分証なしで出たらお金が必要そうよね。

ギルドで登録して残ったお金で泊まれそうな宿を紹介して貰う方が良さそうね。


立花理沙:

冒険者ギルドって何処にあるか誰か知ってる?


雫&早苗:

・・・。

 

森川早苗:

誰かに聞いてみようか?・・・あっ!

看板があるよ。他の看板は・・・。


 そういうと早苗さんが指を指した先には『冒険者ギルド ⇒』なんて看板を見つけ、その周りを良く見ると僕らの立っている傍には『各所案内図』と書かれた案内板があった。誰も周りの様子を見ていなかった。良く観察していれば、案内図も看板も見つけることが出来たのだから。


雫&早苗&理沙&誠:

・・・。


 僕ら四人は溜息を吐いて、冒険者ギルドへと案内されている方角へと向かう。

街並みは賑やかだけど、エルフ族の国(エルフィン)というだけあってエルフ族が多く見られる。


 他の種族の人がいない訳ではない。人族も結構見かけた。

エルフ族に近い容姿と言えば大袈裟だが似ているのは人族しかいない。妖精族、ドワーフ族、獣人族には身体的特徴があるから人族やエルフ族と間違うことはない。


 冒険者ギルドと思われる場所に到着すると入り口の所には、大きな剣と大きな盾がある。これは勇者〇〇が使ったとされる武器だそうで、冒険者ギルドの看板も兼ねている。


真田雫:

勇者〇〇ってかなり昔前の伝説の人物だよね?

そんな人の武器や防具が今まで残っているって可笑しくないかしら。


森川早苗:

あれって、レプリカらしいよ。

何処の冒険者ギルドに行ってもあの剣と盾があるみたい。


真田雫:

街にある冒険者ギルド全てにあるのならレプリカっていうのも納得出来るわね。

あの大きさが実際の大きさなのかな?

こういう形だって意味であの大きさのしたのかな?


森川早苗:

そんなのどうでもいいでしょ。 

看板として役に立てば実際がどうかなんて誰も気にしないと思うわよ。

それより冒険者ギルドに着いたんだから中に入りましょうよ。


 早苗さんと雫さんだけがわいわいと騒いでいるようにしか見えないんだけど、理沙さんは会話に参加していないかった。仲が悪いのか同室だった静さんが男子の方へと行って淋しいからかな。

 

 そんなに話をしない人のようには見えないけど・・・。


 僕たちは全員で冒険者ギルドの中へと入った。


女性受付:

いらっしゃいませ。本日はご依頼ですか?

それともギルドへの登録でしょうか?


 入り口の横の総合受付みたいな所にいる女性から声を掛けられた。

僕ら以外にもギルドの中へと入って来る人がいるのに、何故か僕らに声が掛けられた。


誠:

えっ?


女性受付:

申し訳ありません。

冒険者ギルド 自由の翼 エルフ族の国(エルフィン) 王都支部では、冒険者登録されていない方々にのみ私たちからお声を掛けさせて頂いております。


登録されている冒険者と登録されていない一般の方との違いを私たちには分かるように出来ていますから・・・ご依頼なら『依頼受付』まで行って下さい。

ご登録なら『登録受付』まで行って下さい。



 ギルドの中を見ると『依頼受付』『登録受付』『買取受付』『クエスト受付』とあった。『依頼受付』と『クエスト受付』と意味が同じような受付があるけど、『依頼受付』の下には『ご依頼者様へ』と書かれた立て札があるから用途の違いは分かるようになっていた。


 『登録受付』で冒険者登録をしたい旨を伝えて説明を受けた。


 ①冒険者にはランクがあり、最低ランクのFランクからSランクまでの七段階で評価される。新人はFランクからスタートで順番にランクアップしていきDランクからCランクへと上がる時には昇給試験がある。


 AランクからSランクへ上がる時にも昇給試験がある。

Sランクの中でも特別な存在にのみSSランクという名誉が与えられる。


 ランクの昇格はギルドへの貢献度で判断される。

討伐クエストで魔物を倒した場合の魔石の買取数も貢献度に含まれ、薬草などの採取クエストも貢献度に含まれる。ただ、魔石の買取の方が貢献度が高いので冒険者は魔物を倒して、貢献度を稼ぐ方が多いみたいだ。


 冒険者はランク別に活動範囲が決められている。

これはクエストの危険度から判断されることで冒険者を守る為である。


EランクとFランクの冒険者は森までのフィールドと呼ばれるエリアのみで活動する。

CランクとDランクはフィールドエリアと森の近層までで活動する。

Bランクは森の中層や近層、フィールドエリアでの活動する。

AランクとSランクは何処でも活動出来る。活動する場所に制限がないそうだ。


 ダンジョン探索はCランク以上となっている。

ダンジョン内でも各ランクごとに活動範囲が決められているそうだ。ダンジョンへ行けるようになるまでは説明出来ないと言われた。これは何処の国の冒険者ギルドでも同じとのことだった。


 何故かと聞くと、森、街や町、ダンジョンの名称は各国で異なるが、その配置などは何処の国でも同じであることが理由らしい。採取出来る植物や出現する魔物に違いがあるが、全ての国が平等で国同士が政策(国の発展)を争うように出来ているとのことだった。


 他国を侵攻したりしないように差がないような世界になっているらしい。

 例えば、ある国が隣の国に鉄が良く出る鉱山があって侵攻してその鉱山を入手しようとする。それは、ある国にもある鉄が良く出る鉱山を見つけることが出来ないということを他の国に知ら占めるのと同じ行為らしい。

 

 それぞれの国に物質は平等にあるのに他国に侵攻するのは馬鹿げた恥ずかしい行為という認識のようだ。技術力や政策で他の国と競えってことみたいだった。


 ②冒険者同士の私闘の禁止。

武器や魔法を扱うことが出来る冒険者が所構わず私闘を行えば、巻き込まれる住民も出て来るし、巻き込まれた挙句に死亡した例もあるからだ。もちろん一般の人も暴れるのは禁止だ。


 どうやって冒険者同士の争いを解決するかというと冒険者ギルドの立ち合いの元で決闘を行う。ギルドはどちらか一方の肩を持つ訳にはいかないので決闘の審判をすることで介入するようだ。金銭が絡んだ問題には話し合いとお金で解決するし、時には、鬼教官が指導する模擬戦なんて物もあるらしく喧嘩の仲裁という名の模擬戦が行われるらしい。


 殆どの問題がギルドの仲裁で解決するが場合によっては裁判なんてこともあるようだ。


 ③クエストの受け方と対応するランクについて

依頼ボードにあるクエストを受けるか受付から教えて貰ったクエストを受注出来る。依頼ボードにあるクエストは冒険者自身が内容を精査してクエストを受ける。クエストを受ける時は『クエスト受付』に申し出る。


 受付担当を付けるとスキルやステータスから適したクエストやアドバイスが貰える。報酬の五%が担当受付の報酬を支払う必要がある。担当受付がいると各種手続きなどの雑用も代行して貰えるようなので、それほど高い報酬という訳でもないようだ。


 冒険者が受けるクエストは、冒険者ランクと同じクエストしか原則受けることが出来ない。新人でもずば抜けた者も出ることから原則でしかないようだ。冒険者の中には自分の能力を判断出来ずに上のランクのクエストを受けてしまう行為を防ぐためである。

 

 ギルド側からの要請があれば上のランクを受けることが出来るので担当受付がいる何かと便利なようだ。


 ④ギルドからの許可と指名クエストと強制クエストについて

冒険者の能力がクエストをクリアするのに十分にあると判断された場合は、ギルドから受付を通して許可される。このクエストを許可または許可クエストというらしい。

 

 上位ランクになればギルドのみならず貴族や国からの指名クエストを受けることもあるそうだ。この場合も受けるか否かを選択することが出来るようだが断るのにも覚悟が必要と言われた。国やギルドからの強制クエストが発動中に於いては指名クエストを断ることについては問題ないそうだ。

 

 強制クエストは、冒険者ギルドの支部がある街や町などに危機が訪れた場合に発動されるクエストで、このクエストを断ることが出来ない。王都のような場合は国からの強制クエストになる。


 クエストから逃げた者などについてはランクダウンと罰金があるそうだ。

ただし、女性の冒険者で妊娠している場合に限り、強制クエストに不参加が認められる。受付の女性が言葉を濁したのが分かったので国や貴族から指名クエストはギルドに相談して断るかどうかを判断する方が良いみたいだった。


 ダンジョンから魔物が溢れ出している影響で低ランクの冒険者は出来る限り、安全な所で活動するようにとのことだった。冒険者には活動エリアを決めているが、魔物にそんな制限はないからフィールドで強い魔物に遭遇するなんてこともあるから注意しろとのことだった。

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ー投稿中の作品ー

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こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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