第103話 平和だったはずの日常が・・・
編集前をご存じの方へお知らせですmm
少し手が加わっています。
理恵:
誠ちゃん。どうしてお母さんが目を離した隙にそんなに成長しているのよ!
誠:
そう言われても困るしかないだろう。
僕でも身体の成長が変なのはわかっているけどどうしようもない事だ。
そう。僕が生まれてから一年しか経っていない。
それなのに身体の方はもう五歳児と同じぐらいの大きさなのだ。
少女もいやこれからは理恵さんと呼ぼう。
理恵さんもこっちで高校受験を受けて無事に合格した。高校に行っている間に僕は成長していることに怒っているのだ。
理恵さんは高校に通って毎日僕と会っている。
僕の身体の急成長は理恵さんと一緒に暮らすようになってから日々成長している。
理恵さんと出会った時は一歳児ぐらいの大きさだった。
成長期に突入したのか理恵さんと暮らし始めてからは一日一歳分ぐらいの成長をしている。
高校に入学してから僅かな期間でいつの間にか五歳児と同じぐらいにまで成長した。理恵さんが高校に入学して一ヵ月ぐらい経過した頃には僕の身体の急成長も止まったようだ。
明日は保護者会というものがあるらしくてアカリと僕とで保護者会とやらを見に行く予定だ。保護者会というのは親が子供が学んでいる場面を見る事のようだ。
こんな行事があるなら早くにいうべきだと理恵さんに厳しく言う。
今日じゃなかっただけでも良しとしよう。
理恵:
明日は高校で保護者会があるからアカリさんと来てね。
軽々しく言う事ではない。
普通は前以て保護者会があるから来てというものだと僕は思う。
保護者会は参観日の高校バージョンみたいだ。
小学校や中学校の子供なら僕にもわかるけど、高校生にもなってまさか参観日があるとは思わなかった。
今日は以前約束していたように前の人生の子供達に会う約束の日だ。
理恵さんも連れ来て欲しいとの事だったので高校から帰って来るまで待っていたのだ。
子供達とは理恵さんの両親と出会わないような場所で会う約束をした。
【カフェ】という名の喫茶店のようだが中に入ると一組の男女しか利用客はいなかった。貸し切りにとは言わなかったのだが、まるで貸し切り状態な店だ。
武士:
〇〇さんでしょうか?
誠:
はい。その通りですが、どちら様でしょうか?
武士:
【勝子】さんにそちらの女性の方が似ていたの声を掛けさせていただきました。
これが僕らが決めていた合言葉だ。
前の人生の僕の妻となった女性【勝子】の名前を知っている者は殆どいない。
政府の証人保護プログラムの措置で元の名前を捨てた者だからだ。
僕と結婚して僕と同じ苗字になると元の関係者は分からないと思う。
母さんの本名を知るのは、僕らのことを知っている者に限られる。
母さんと娘の来栖が似ていることを知っている。
母さんがもう既に亡くなっていることを知っている。この二点を知らない者が母さんの本名を言える訳がないからだ。
武士:
その子が誠君なのかい?
一歳児にしてはかなり大きいような気がするけど俺の勘違いかな?
その姿だと五歳ぐらいに見えるんだけど・・・。
誠:
今回の転生は前の時と同じようにはいかないみたいだ。
身体は急成長し五歳ぐらいまで成長したが、もう急激に成長していない。
家の件は良かったのか?
税金とかの問題もあると思うんだが・・・。
武士:
それは気にしないでいいよ。
俺たちが決めたことだからな。
それに、理恵さんだっけ?
彼女の保護も父さんからの頼まれ事の一つだから気にしないでいいよ。
栗栖:
それにしても父さんがこんな姿になっていると思わなかったわ。
男の子というよりは女の子として間違われることもありそうだわ。
来栖が言う通りに僕は女の子のような男の子だ。
来栖が子供の頃と比べても似ていない。どちらかというと理恵の子供の頃に似てそうな少女にしか見えない。
同年代でも理恵と間違うような事はないだろう。
男の子か女の子かで聞かれると女の子に間違えられる方が多い。約束していた前の人生の子供達と会うことも出来たし、色々と話も出来て良かったと思う。
子供達と数時間過ごしてから、それぞれ家路に戻るのであった。
ー閑話休題ー
子供達と会った翌日のことだ。
今日は理恵さんの高校の保護者会なのでアカリに連れられて高校へと向かう。
参観日と同じように授業を見て終わるだけだ。
見るべき授業が終わり生徒たちの保護者たちは保護者同士で決めるの役員(PTA役員?)の選出するからと言って別室へと案内され教室から出て行った。
教室に残ってた生徒の方も、ちらほらと帰宅して行く。
その横を通り過ぎてアカリが僕を連れて教室へ理恵さんを迎えに来た。
理恵さんが『おトイレに行って来るから待ってて』と言って出て行ったのでそれまで待つことになった。暫くすると理恵さんが教室へと戻って来る気配があったのだが何にやら教室内が騒がしい。
足元を見ると赤く発光する魔法陣が足元にあった。
それに気づいた生徒らが騒いでいるのだ。
師匠の旦那さんの【ケータさん】が教えてくれたことを思い出す。
青く発光する魔法陣と赤く発光する魔法陣があって、青く発光する魔法陣は神様?が関わった異世界召喚だそうで、赤く発光する魔法陣は女神様が関わった異世界召喚だそうだ。
あの異世界に女神様以外に神様?がいるとは知らないがこの魔法陣の光ようからは女神様が異世界召喚に関わっているという事を僕は理解する。神様?の方の青く発光する魔法陣だったから別の異世界へと召喚されてしまうという心配もあったが、馴染みのある女神様の関わった異世界召喚なら【あの異世界】と勝手に判断してしまった。
後で、じっくり考えてみたのだが、異世界ってあそこだけじゃない異世界もあると思う。女神様も神様も一人じゃないかもしれない。女神様が関わったからって、僕を異世界から転生させてくれた女神様じゃないかもしれない。女神様間違いもあるはずだ。
勝手に決めつけていた僕の方が恥ずかしい(;^_^A
女神様には異世界へと召喚や転移してしまうと元の世界には戻れない確率の方が高いと言われた。異世界から元の世界に戻す方法を知っている場合もあれば知らない場合もあるからが理由だそうだ。
異世界召喚したけど元に戻せる人もいれば戻せない人もいる。
元の世界に戻せないのに異世界召喚を使うなと言いたいが、異世界召喚を使う側にも事情があるしね。
元の世界に戻れない異世界召喚に巻き込まれると困るのは理恵さんだ。
僕と関わったばかりに何度も僕が関わるトラブルに巻き込まれるのは可哀そうだしね。
今度こそ気持ち(心)が壊れてしまうかもしれない。
そうならないようにアカリに理恵さんを保護するようにと指示する。
アカリは理恵さんの世話係なので、僕がいなくても生活出来るようにはしてあるから心配はしない。心配するのは理恵さんの心が壊れないかだけだ。
僕と関わってしまったばかりに色んなことが起こり過ぎたから。
理恵さんが子供を産んだ結果とも所縁がないとも言えないしね。下手すれば今度こそって心配もあるからアカリを世話係に任命したのだ。
僕なら能力があるから、ある程度は何とか出来そうな気がするからね。異世界転生の経験があるから何とかなると信じたい。目の前が突然光のフラッシュがあったかと思うと眩い光に覆われて何も見えなくなった。
そして、僕は意識を失った。
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