表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終焉の起源 ~起源の始まり~  作者: エグP
第六章 勇者アルベルと転生のスキル
102/125

第95話 高校時代の思い出

編集前をご存じの方へお知らせですmm

新たに追加した部分です。

ー更に月日が経過しー


 僕は高校を卒業してからどんな会社を作ろうかを考えていました。

たまたま、TVに捜索願を出されているような行方不明の人の情報提供を求める番組を見ました。困っている人を助けるのは勇者の使命だとそんな感じの感情が強くなり始めました。


 どうにかして協力したいや解決したいと思い始めます。

それと同時にどんなことが出来るようになればそれが可能になるのかを考える様になりました。


 これは僕個人の願望ですが、女神様が僕をスキルを使える状態で日本に戻してくれたのは力を使う為だと信じたいからです。


 両親からは大学卒業したら自由にすれば良いと言われていたので、起業の夢は諦めずに大学進学と並行してスキルを使った実験を繰り返して行く内にある程度の見通しを立てることが出来るようになりました。これで本番が上手くいけば困っている人を助けることが出来るはずです。


 行方不明になった人と関連のある物に【痕跡トレース】という魔法を使えば、行方不明になった原因を見つけられるかもしれません。この【痕跡トレース】という魔法は、知識と記憶のコピーを受け取る魔法です。人に使えば知識や記憶を覗き見ることが出来ます。もちろん物にも使えます。


 関係者全員に【痕跡トーレス】が使えれば問題解決に一歩近づきます。

ですが、どうしてこのような事をするのかって行動の理由を上手く説明出来そうにありません。


 これから魔法を使わせて下さいって言われても魔法なんて信じることは出来ません。急に頭がおかしくなったのではないかと疑われてしまいそうです。

 

 更に実験&検証していくと人や動物などの生物の髪の毛や体毛や皮脂や体液などがあれば、本人がどうしているかを知ることが出来ると知りました。


 これは偶然だったんですが、近所の友人の飼い犬が何処かへ行ってしまった時のことです。犬小屋を痕跡トーレスしていると犬の毛にまで魔法を使ってしまっていました。犬小屋ですから小屋の主である犬の毛がたくさんあるのは普通のことですからね。


 それからも色々と実験を積み重ねました。

時には、牛肉や豚肉を購入した時の血のドリップに魔法を使ってみたり、道端に落ちている所有者の分からないような服や下着や靴下や靴などに魔法を使ってみたりと本当にこんなの必要なの?と思うような物でさえも痕跡トレースの実験台になって貰いました。


 【解析アナライズ】【鑑定】【痕跡トレース】の三つがあれば解決出来ると思います。


 例のTV番組は定期的に放送されているようです。

今回は僕の住んでいる地域に近かったから、放送後から少し時間を空けてから連絡を取ってみることにしました。捜索中の人物がには目線などがありますが、本人の写真んお背後に移る背景とかが既視感のある背景だったからだ。


 あれ?ここ何か見た事があるぞっていう理由だけで行動を起こしてしまいます。本当に偶然なことなんだけど、そんな理由だけで番組の情報を頼りに依頼者の元を訪ねてみようと思います。うろ覚えの情報を元に地図アプリで確認すると思っていたよりは遠くなかったので依頼者の自宅を訪問してみることにしました。


卓也:

こんにちは。僕は小林卓也と申します。

TVの番組を見て、お話を聞かせていただければと思い、ここまで来ました。


父親と思われる男性:

よう来たのう。

TVでは静子の情報は全く得られなかったんじゃ。

静子の話で良ければ聞いて行って下さい。


卓也:

行方不明になった当時のことを知りたいのです。

いつぐらいにいなくなったのか。

当時の静子さんの年齢はいくつだったのか。

出来るだけ詳しいお話が聞きたいです。


父親と思われる男性:

TVでも話したが静子がいなくなった日は〇△年の1月23日なんじゃ。

確か、行方不明になったとは当時は思わなくて、その内に帰って来ると思ってたんじゃ。

良く連絡もなく、遠方にライブとかコンサートとかに行って家に帰って来ないような事もあったからの。

静子は二十二歳だったはず。もう二十年も前の話だから現在は四十歳を超えておると思うから写真も当時までの写真しかないからの。


卓也:

そうですか。

お部屋を見せていただくなんて事は可能ですか?


父親と思われる男性:

こんな田舎の家で良ければ見て行って何かわかるなら教えて貰えないか。


 僕は静子さんが自室として使っていた部屋に案内して貰います。

部屋は綺麗に片付けられておr、いつでも静子さんが戻って来ても大丈夫なように当時の状態で掃除だけは忘れないようにしているのだとか。


 静子さんは古い時代の人なのか片付けが出来ない人なのか分からないですが、部屋の片隅には学習机が置いてあり、その机はパソコンやら植木鉢の花などが飾られていた。


 パソコンは静子さんの物と思うけど、植木鉢の花は母親がこの主不在の部屋に華を飾るって意味があるんだろうと思った。


 僕は、こっそりスキルである【痕跡トレース】を使う。

このスキルは人や物の古い知識や情報などを読み取る魔法だ。古い人形には魂が宿ると言われているが、この魂が宿るというのは強ち間違いではない。


 魂が宿っても普通の人はそれを認識出来ない。

つまりだ。静子さんの想いが詰まった物を痕跡トレースすれば静子さんの当時の感情を読み取ることが出来るって寸法なのだ。


 静子さんの部屋にある全ての物の中から最後に静子さんが良く触れる物から痕跡トレースをすれば最後に静子さんが何を考えてこの部屋を出たのかが分かるって事だ。


 さすがに、部屋を出てからの静子さんの行方を知ることは出来ないが、どんな感情を持ってどんな考えで部屋を出たのかが分かれば、この後の静子さんの行動を予想することは出来ると踏んでいる。


 また、人の身体から離れてしまった物があれば現状を知ることも出来る。

例えば、髪の毛や皮脂などが付いたままでヘアーブラシなどがあれば確実に静子さんの今を知ることが出来る。これは静子さんの魂に触れることが出来るから。


 抜けた髪の毛からどうして本人の魂に触れることが出来るのか?

そう聞かれても僕には「分からない」としか答えられない。痕跡トレースの魔法がそういう仕様だからとしか答えられない。


 静子さんの行方が分かりました。

でも、結果をどう伝えれば良いのか迷っています。


 それは静子さんは二十年も前に殺されていたからです。


ー揺るぎない現実ー


 静子さんは二十年も前に殺されていたのです。

当日の静子さんが仕事に向かう為に出勤の準備をし自宅を出た所までは家族の方も確認しています。


静子:

行ってきます。


 これが静子さんの家族が聞いた静子さんの最後の言葉です。

では、どういう方法や理由で静子さんは殺されなくてはならなかったかって事です。静子さんは通勤途中で見知らぬ男性に連れ去られてしまいます。レ〇プされた後に殺され、その亡骸は証拠隠滅に山中に埋められています。


 僕が入手出来た情報はここまでです。


 誰が静子さんを殺したのかについては静子さんが知らない男性。

どうして行方不明になったのかはスマホは壊され亡骸と一緒に埋められているからです。


 静子さんが勤めていた会社の人が当日静子さんが出勤して来ないことを不思議に思い自宅に連絡しています。会社からの連絡は運悪く両親の二人ともが不在だった為、早期に気付くことが出来ませんでした。


 この時に会社からの連絡が取れていたなら、静子さんは助かっていたかもしれません。これは飽くまでも可能性の話で静子さんが助かったかどうかまでは分かりません。


 行方不明になったとされる当日に会社からの連絡から静子さんが出勤していない事と自宅に戻って来ない事から捜索願いが提出されます。ですが、いくら警察が捜索しようと手掛かりは見つかりませんでした。


 そうして月は二十年も迎えてしまったという訳です。


 静子さんを殺した人が誰かまでは分からない状況で静子さんのご両親に真実を告げるべきかどうか迷っています。誰かに殺されたと言えば、それは誰だということになるはずです。その誰だが言えないのに殺されたというのは無責任な行為だと思います。


 静子さんの亡骸をご両親に返すことは出来るけど、ただそれだけです。

僕としては犯人を見つけ出して罪を償って貰いたいですからね。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ー投稿中の作品ー

赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ