13話 対決?転生者
結局、エレナさんとかれこれ数十分ほど裏路地で話していた。だが、楽しい時間もすぐに終わろうとしていた。
頭上にあった太陽が傾き始めたのをエレナさんは確認し、はぁとため息をついた。
「長く話しすぎた、そろそろ行かねば…アスタ。君とはまたどこかで、会いたいものだ。それに綺麗など初めて言われた。世辞でも本当に嬉しかったぞ」
そう言った。
もっと話したいが、これ以上引き止めるのも悪い。そう思いエレナさんとともに、裏路地から出た。
「おい。あのクソアマ見失うとか、死んだ方がいいだろ」
「申し訳ありませんユウト様!探しているのでしばしお待ちをっ!」
白い線の入った黒い半袖ロングコートの内側に鉄の鎧を身につけ、両腕には包帯を巻いている。ボサボサのセンター分け、赤い瞳に異世界にそぐわないピアスを幾つも耳につける少年が、40代にしては老けて見える白い鎧を装備する白髪の男を責める。
少年の名はユウト。
日本にて病により若くして亡くなり、この世界へとやってきた転生者だ。
「分かったから消えろ」
「はいっ…」
面倒くさい。
銀髪の女が持っている物を回収するためなんかに駆り出されたのだ。
「アイデン腹減った。なんか買ってこい」
「了解です」
アイデンともう一人スタンリーって名前の奴と俺の三人はパーティーだ。
うちの国の王様の使えねー騎士よりは、よっぽど良い。転生者ほど強くはないがそれに劣らない力を持ってるし、俺の言うことを聞くからな。
ボケーと通行人を眺めていると裏路地から面白そうな奴が現れた。
「面白そうなやつだなぁ〜あの女。鑑定しちゃお〜」
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タイガ Lv40[闇属性]
[縺ゅ¥縺セ]
[魔導士Lv2]
体力 737
魔力 1086
知力 1341
攻撃 709
防御 964
魔法攻撃 849
魔法防御 410
素早さ 1111
スキル[創造Lv5][繧峨∪縺ッLv1]
[嫉妬Lv1][怠惰Lv1][苦痛耐性Lv5]
[毒耐性Lv1][思考加速Lv3][投擲Lv2]
[農家Lv3][快速Lv2][硬糸Lv1]
[斬撃Lv1][父なる聖剣Lv1]
魔法[火球Lv1][閃光Lv1]
[小回復Lv1][麻痺霧Lv1]
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「おーおー。情報がいっぱいだねぇ。スキルの数も多い。それに俺の鑑定はレベマの10だぞ?文字化けがあるって…当たりだな。面白そうなやつ発見したわ。女じゃなくて男ってのが残念だが…タイガ?日本っぽい名前だが紛らわしいだけかぁ?」
「スタンリー。あそこにいるローブ着た男女分かるか?あれ射抜いてみろ」
「良いのですか?」
「あぁ。許可しよう。だがそれ以外の奴には当てんなよ」
「わかりました」
スタンリーの狙撃の技術は高く、3キロ先のリンゴでさえ確実に射抜く。
「では、行きます」
「あぁ」
【警告。何者かに狙われています】
俺が長く引き留めたせいでエレナさんが狙われているのか!
(どこからだ!?)
【真後ろの時計台です】
後ろを振り返ると細い糸のようなものがこちらへ飛んできている。
糸は近づくにつれ形が変わり、遠くからでは分からなかったがそれは矢だった。
【魔法[分身]を習得しました】
【本物は透明化しています。みえている矢は分身による複製です。動く必要性はありません】
びっくりした。偽物と分かってても矢が飛んでくるのコワイ。
地面を見ると透明化が解けた矢が突き刺さっている。突き刺さった矢を見たエレナさんは目を一瞬大きく開け、すぐに威圧感のある険しい顔に変わった。
「ちっ!すまない!私のせいで君を危険な目に合わせてしまったようだ!」
「大丈夫ですよ!」
そう言い、僕はエレナさんを抱き抱え走り出した。
「何をする!降ろせ!」
「嫌です!恩人を殺させはしないっ!」
「おっ、やっぱり避けたか」
「避けられてしまうとは…私もまだまだなようで…もうわけありません」
「いや、構わない。だがあの男女は捕まえたい。追うぞ」
「はいっ」
避けられるのはわかってが、あの男女はなぜかなにか別のものを抱えて逃げている。
「かんてーいっと」
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エレナ Lv61 [雷属性][土属性]
[獣人種]
[武闘士Lv8][魔導士Lv1]
体力 3490
魔力 946
知力 976
攻撃 4705
防御 3721
魔法攻撃 657
魔法防御 1744
属性耐性 3001
素早さ 2684
スキル[野性の勘Lv4][遠吠えLv2]
[厚い毛皮Lv2][快速Lv1]
[身体強化Lv6][雷強化Lv4]
[攻撃力強化Lv7][威圧Lv3]
[隠密Lv9][斬撃Lv2]
[強打Lv7][雷強打Lv5]
[強蹴撃Lv1][獣化Lv10]
魔法[雷吐息Lv3][狼雷Lv7]
[星降る夜にLv2][中回復Lv2]
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本当に当たりだなぁ今日は。
銀髪女の名前は確かエレナとか言ったもんなぁ!
「おい!あの抱えられているやつ、探してたエレナとか言う奴だぜぇ〜?一石二鳥だな!」
「左様ですか。では、あの走っている方は護衛か何かでしょうかね?」
「知るか。捕まえればいい話だ」
「はっ!」
必ずあの女を捕まえてやる。そしてタイガとかいう男にはたんまり楽しませてもらう。俺は背中から剣を抜き、時計台から飛び降りた。
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