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9.デートのお誘い

気を抜くと長くなるので読みやすい長さになるよう心がけます。

 「お待たせしました」


 着替えを済ませ身支度を整えてから、大聖堂で待ってたライ様に声をかける。


 「ノルン。ホントに良かった。大した事なくて」


 ぼくの姿を確認して、ライ様が優しく微笑む。

 大した事、あったんだけどね…。

 でもそんな事言えないし、荒唐無稽すぎる……。


 「あの……。私が頭を打って意識を失ってからどれ位経ったんでしょうか?」


 今は昼間っぽいけど、時計を見るのを忘れてたので尋ねてみる。


 「この国に戻ってきてから丸1日経ってるよ。君のお婆さんは大丈夫だって言っていたけど、中々目を覚ましてくれなくて、生きた心地がしなかった……」


 ぼく、あれから丸1日意識がなかったんだ……。


 「もしかして、ずっとこちらに?」

 「ああ。君の事が心配で、側に付いていたくて」

 「勇者様……」


 ずっと心配してくれてたんだ……。

 うれしい……。


 「ありがとうございます、勇者様…」


 思わずライ様の手を取ってお礼を言うと、彼は照れたような表情でうん、と応えてくれた。

 最初の頃、ずっと欲しかった神剣を手にしたライ様に嫉妬してたぼくは、せめてもの皮肉を込め、ずっとライ様の事を勇者様と呼んでいた。


 けれど旅の途中で何度も助けられ、守られ、優しくされて……。

 いつの間にかライ様の事を大好きになっていた。 

 ライ様の事を好きになっても、散々勇者様と呼んでたせいか、今更名前で呼ぶのが恥ずかしくて、今も勇者様と呼んでるんだ……。


 「そう言えば、王様への報告はもう済ませられたんですか?」


 レイリィおねーちゃんの父親であるこの国の王様への、邪神討伐報告は済んだのか気になって尋ねてみる。

 多分おねーちゃんがもう報告してるだろうけど、一応でも勇者様が報告しなきゃ駄目だよね?


 「ああ、それならノルンが目を覚ましたら、日を改めて報告することになったよ」

 「そうですか。わかりました」


 一応、ぼく聖女だし。勇者様とセットみたいなものだから一緒に報告しなきゃ駄目だよね。


 さて。それじゃ、これからどうしよう?

 前世思い出しちゃったし、心の整理とかしたいかな……。

 そのうちお城から何か連絡来るだろうし。

 そんな事を考えてたら、ライ様がぼくに言う。


 「ノルン。もしよかったら、一緒に街に行かないかい?」

 「え?」

 「ノルンと一緒に平和を取り戻したこの世界を……。ノルンと一緒に見て回りたいんだ」


 そう言って、ぼくの目を見つめるライ様の耳が照れてるのか、少し赤くなってた。

 ライ様って照れてる時とか、耳がちょっと赤くなるんだよね。


 「……はい。よろこんで」


 大好きなライ様からのデートのお誘いに、ぼくは頬を赤く染めながら、にこっと微笑んでそう応えるのだった。

女の子を出来るだけ可愛く書きたい…。

オリジナルキャラって難しい。

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