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8.思い出した前世

 「全部、思い出した……」


 頭を打った事で、ぼくは前世の記憶を思い出した。

 ぼくの前世はこの世界の人間ではないこと。

 両親と三人で暮らしていたこと。

 この世界には存在しない、テレビのヒーロー番組が大好きで、毎週欠かさず録画して何度も見返してたこと。


 そして、両親と一緒に引っ越しの為に乗っていた飛行機が事故を起こして、前世の自分が死んだこと。

 全部、全部、思い出した……。


 「そっか……。だからぼく高所恐怖症なんだ……」


 前世で死んだ時の恐怖が、今の自分に生まれ変わっても消えなかったんだ……。

 乗ってた飛行機が墜落する時の振動と衝撃と、周囲の悲鳴を思い出して、ぼくは自分の肩を抱いてぶるっと震える。


 ーーコンコン。


 ぼくが前世のトラウマに震えていると、不意に部屋のドアがノックされた。


 「……はい」


 ぼくが返事をすると、ドアの向こうからライ様が、安心した様子で話しかけてきた。


 「良かった。ノルン、意識が戻ったんだね」

 「はい。つい先程。ご心配をおかけして申し訳ございませんでした」

 「謝らないといけないのは俺の方だよ。俺がついていながら、君に怪我をさせてしまって……。怪我の具合は大丈夫かい?」


 「はい。大丈夫です。あの、着替えをしたらそちらへ伺いますので、大聖堂の方でお待ちいただけますか?」

 「わかった。大聖堂で待ってるよ。ゆっくりでいいからね」


 コツコツと音を立てて、ライ様が去っていくのを確認すると、ぼくは多分おばーちゃんかおねーちゃん、多分どちらかが着替えさせてくれたんだと思う、今着てる寝間着を脱いでいつものローブに着替えるのだった。

ライはノルンが起きるまでずっと大聖堂で待ってました。

おばあちゃんはノルンが起きた時、丁度食材を買う為留守でした。

ノルンの頭にできた大きなたんこぶはおばあちゃんが回復魔法できれいに治しました。

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