趣味から競技に、学生から社会人になる話
第1章「きっかけ」
大吾は、小学校2年生の頃からバレーボールをしていた。
小、中学校ではキャプテンを務め、名門の工業高校へ入学し、全国トップレベルの舞台で闘ってきた。
そのおかげで、大学もスポーツ推薦で入学する事が出来た。
まさに、バレー漬けの人生であった。
バレーボールの熱は、高校3年間がピークだった。
大学では他に楽しい事がいくらでもあった。
麻雀、パチンコ、カラオケ、飲み会、女子とデート、、、
それでも一応、バレーボールは部活動として続けた。
朝から夕方は授業、その後部活、21時から深夜はアルバイト。そんな感じで、毎日忙しい日々であったが、充実感は得られたし、何より楽しかったのだ。
アルバイトは大学4年間、ボウリング場で勤めた。
親父がスタッフと仲が良い事から、コネですんなりと。
長期休暇時は、隣りのカラオケ店や、居酒屋など掛け持ちしたりもした。
大学の友達とは、よく賭けボウリングをしていた。
大吾はバイトの後に無料で練習出来る特典もある事から、
友達に負ける事はなかった。それでも負けず嫌いな仲間達は勝負を挑んでくる。勝ち負けではなく、ただこのグループで遊ぶ事が楽しいだけなのだと思う。