狂乱
もうすぐページ二桁。
些細なことですが、浮き足たってます!
博物館:一階にて。
何故血が流れないのか、傷を負っていないのか不思議に思った小春。簡単に人を殺せたことに死んでもおかしくない状況とはいえ、自分に対して今更ながら嫌悪感を抱いた。もしかしたら、峰打ちみたいなもので実際は気絶しているだけなんじゃないかと微かな希望を抱き漸に聞いた。
「あぁ、それか。血も傷も負っていない理由はお前自身の固有スキルだよ。」
「……スキルですか」
「そいつは間違いなく死んでるよ」
“死んでるよ”その言葉に無意識のうちに下唇を噛み締めた。
(人を……殺してしまった)
「固有スキル、つまり小春自身の“願い”や“想い”から小春に備わったスキル。……契約する前の………深くは聞かないがスキルは小春の人生経験が深く関係している」
「……」
小春は何やら思い詰めたような顔をしていた。
心臓はドクドクと波打っている。
興奮か……罪悪感か……。
「今はまだそれだけ分かればいい。一気に情報をあげても人間は辛いだろうし」
「漸さんは、私はまだ人間ですか? 」
少し震えた声で聞いた。
「少なくとも俺が契約した奴は人間だ」
「会って一時間も経ってないのに見透かされているようで悔しいですけど、気遣いありがとうございます」
強がって見たが、胸が苦しい。
(殺しても平常心を保ってられる私は……狂ってる)
「何百年この世界にいるとおもってる。たった十四年しか生きてない人間のガキのことなんて手に取るようにわかるさ。」
「見た目若いのに考えおじいさんじゃないですか」
「人が気にしていることを……」
「気にしてたんですか! 驚きです。そもそも人じゃないですよ、漸さん」
(本当に……狂ってる。人殺して突っ込み入れられるって……おかしい。少なくとも、人殺しには批判的な感情は抱いていたはずなのに……どうして……)
漸は大きく咳払いした。
「小春、この力を使って何をしたい? 復讐か、欲望か、世界を変えることもできるぞ? 」
小春は考える素振りを見せて
「騒がしもの斬ります」
(詰んだ……)
「そうか……小春らしいな」
小春は顔をしかめて、
「もう“らしい”て言われた……会って一時間も経ってないのに……」
「小春……キャラ崩壊してるぞ」
「一人殺したんだから、もう何人も変わらない! はず。どんな状況かは大体分かったし、多分人質もいる……はす。私“らしくない”けど良心に従い助けます。お騒がせ斬ります」
(本当に……馬鹿だ……私は……クズだ)
漸は最初あった小春のイメージが崩れ苦笑い。
「情報を与えすぎたか……根に持ってるし……だからおかしくなったか……俺のせいか……すまん」
「えっ何が」
「そのまんまだよ」
博物館のマスコミにて。
「先ほど、一発の銃声が一階付近から聞こえたと情報が入りました。詳しくは分かりませんが人質は大丈夫なんでしょうか? スタジオの高原さんどうですか?」
オレンジを基調としたスタジオの高原と呼ばれた五十代の女性。
「そうですね、断定は出来ませんが隠れていた博物館のお客が外へ逃げよと試みようとしたが見つかって撃たれたのではないでしょうか?」
「なるほど。また現場が動き次第、中継を繋げます」
アクセス解析を初めて開いたんです。
PVってなんだろうかと調べて……感激しました‼
私のモチベーション駄々上がりです‼
皆様、本当にありがとうございます‼
これからも、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。