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黒い影

 数十分前……。



 三人の男たちは黒いワゴン車越しに歴史ある博物館を見ていて、三人の男たちは何やら話し込んでもいた。

「健治さん、まだ襲撃しないのですか」

 助手席に乗っている革ジャンを着た若い男が、運転席に乗っている健治と呼ばれる坊主で厳つい顔をした40代の男に話しかけた。

「聡志、襲撃は二時からだ。まだ一時四十五分だ。計画通りにいく。変更なしだ」

「分かりましたよ……」

「聡志くーん、お楽しみはじっくり慎重にっ! だよ」

 緩い声をだし、後席から身を乗り出す20代の男。

「武司さん、私は貴方が恐い……」

「えっどうして?私は何も恐いところ何て無いでしょ? 健治さんは? 」

 健治は深くため息をつきながら

「今から大量殺人するのに、楽しみって言うやつを恐いとい言うんだ。お前の無駄にいい脳ミソに叩き込め」

 武司は人差し指を唇にあて首を傾げる。

「えー分かんないよー」

「武司さん、その仕草は女子がして初めて可愛いと言えるんです。男である武司さんがしたら辛いですよ」

 武司はぷーっと頬を膨らます怒る仕草をしたが、健治に「キモい」と言われ撃沈した。

「こんなんで大丈夫ですかねぇ……俺は果てしなく不安でたまらないですが」

「その意見には同意するが、生憎武司は頭と銃の腕は良い。後十分ほどだ。最後の計画の確認する」

「健治くん酷いなぁ。まっ良いけど? 何故なら健治くんだ·か·ら·よ」

 健治は強く舌打ちして、武司をにらみ続ける。しかしそれは逆効果のようで「健治くんが私を見つめてるぅ」と喜んでいた。健治はもう一度舌打ちし

「今回の作戦は、まず普通の博物館に客として入り込む。博物館の二階の階段で客に銃を向け中央ホールに集める」

「健治さん、その時抵抗した者は? 」

「殺して良い。俺達の目的は殺しにより世の中に影響を与えることだ」

「健治くん、格好いい‼ 」

「それで、あらかじめ入り口付近に爆弾を仕掛けている。まぁ、人数を減らすためと、逃げたやつが最小に抑え、外部の奴に情報の流失を減らすためだ」

「流石健治くん! 考えてるぅ」

「最終確認を開始しろ。手を抜くんじゃないぞ」

「はい」

「りょーかい」

 手慣れた作業のようで、テキパキと武器、主に回転式の銃とマシシンガンで一人一丁ずつサバイバルナイフを持っている。三人はサバイバルナイフをベルトの腰に提げた。

「さぁ、そろそろ時間だ。準備は良いか?」

「OKです」

「勿論、待ちくたびれたわよ」

「ふっ存分に楽しめ」

 武司は、生き生きとした目を健治に向けた。が、頬をひきつらした。

「さぁ、行くぞ……」


 三人は車を降り、博物館へと足を向けた。



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