それぞれの正義
宮倉小春の運命はあの日から、全く別物へとうって変わってしまった。
銃声が絶え間なく鳴り響くとあるライブハウスにて。
ライブハウスのお客であろう人々はおぞましい悲鳴をあげなら、ライブハウスを逃げ惑う。その中には動けなかった人もいた。しかし、人々に共通しているのは、恐怖の色に染まっていたことだろう。
「誰かー! 助けて……」
人々に恐怖を与えている原因である五人の男。五人は黒いTシャツとジーンズ、口許をタオルで覆い顔の大部分を隠していた。
その男たちの銃の腕はお粗末な物だった。照準を合わせる余裕もなく、四方八方に撃ちまくっていたのだ。だが、その乱暴な銃撃がよりの人々の恐怖を倍増させてもいたのかもしれない。
ライブハウスは地獄絵図という言葉があっている。何人もの血が辺りに広がって、蜂の巣と化した者も。大人は勿論、親と連れ添っていたのであろう小さな子供も……。
その恐怖は一分にも一時間にも感じられ、一生続くんじゃないかとも感じられた。
男たちは無言で撃ち続け、額にはうっすらと汗をかいていた。
ライブハウスの回りは、特殊部隊によって包囲されてた。そんな中だ。
「隊長! 突撃の許可を!」
特殊部隊の格好をした隊員が必死の形相で叫び声に似た声が聞こえ、目の前にいる同じく特殊部隊の格好をした中年の男性に訴えていた。
「許可を出したい……が」
悔しそうな声を出しながら、拳を握る。
「なら!」
「しかし、今はダメだ!中の状況がわからない以上突撃は許可は下ろせない」
「隊長……」
「私も、同じ気持ちだ! 分かってくれ‼ 私の私情で大事な部下を無くすわけにはいかないんだ」
隊長はまっすく隊員の目を見た。
「ですが、私たちの仕事は国民を守ること、助けることです」
「あぁ、そうだ……私の仕事は国民を守ること、お前たちを殺さないことだ」
隊員はっとした顔で頭を下げ、冷静さを取り戻したのか
「差し出たことを言いました。申し訳ありません」
隊長は隊員を頭を小突き、
「分かったらいい、次は処分を下すからな!任務に戻れ!」
若い男はしっかりとした目で
「はい!」
といい、自分の仕事に戻った。
「私も初心に戻らないとな……どうするかな」
隊長は手を顎に添え独り言のように言っていた。
周りで聞いていた特殊部隊の何人かは目に前に何が起きようと助け出す決心がついたのだった。
ライブハウスの隣の高層ビルににて。
このご時世珍しくもないのかは、判断が分からないとこだがビルの屋上にピンクの髪色をした少女がいた。
年齢は14,5ぐらいだろう。その手には不似合いにものが握られていた。それと同時に物騒なものでもあった。
それは、偽物とは思えないほどの輝きの刀であった。
少女の口が動く。
それは独り言なのか、それとも誰かに語りかけているのかは定かじゃない。
ビル風により少女のピンクの髪がなびく。
完結目指して頑張ります。無難ですみません……。