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スーパーViolence学園~目指せ、猛毒との共存共栄!~  作者: 俺夢ZUN
第1章 ようこそ、猛毒蔓延る魔境“エレメント学園”!
3/3

第3話 新歓パーティー


「これから、入学する生徒の皆さん、ご入学おめでとうございます」


 無事にアリーナへと送り届けてもらい、入学式に間に合いました……。

 今はアリーナで整列して、生徒会の人の挨拶を聞いているところです。

 入学前に説明がありましたが、本当にこの学園は理事長や教頭が表舞台に立たず、入学式の進行も生徒だけで行われるみたいで、何かとても不思議な学校です。


 周りを見回しても、入学式に参加する先生は少なく――先ほど救護校舎でお会いした癒月(ゆづき)先生もその中にいる――、本当に学校の運営を生徒だけに任せているようにも見えてしまいます。

 気になる新入生の数ですが、20人もいないくらい。

 下手したら15人いるのかも怪しいくらいの少人数です。


 ちなみに、式の進行は生徒会“ヴァルキューレ”という生徒会であり、一般生徒の自治組織の副会長さんがしています。

 副会長であるリーシャ・グローリアさん。

 赤い長髪を後ろで纏めて、緑の瞳を持つ凄く美人な先輩です!


「生徒会“ヴァルキューレ”会長、美堂(みどう)暁斗(あきと)会長の御挨拶。

 美堂会長、お願いします」


 先ほどお会いした暁斗さんが生徒会長!?

 まさか、迷子を助けてくれたのが生徒会長だったとは驚きです。

 

 リーシャ副会長が壇上を譲り、暁斗さんが入れ替わりに壇上へ上がってくるのを目で追う。

 彼は綺麗な所作で礼をすると、マイクに向かって喋り始めます。


「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 私は、生徒会“ヴァルキューレ”の会長をさせていただいています、美堂暁斗と申します。

 この学園に入学した貴方たちは――」


 暁斗さんの挨拶が始まりました。

 彼の声は優しくて、何だか声を聴いていると頭がフワフワと心地好くなってきます。

 聞いたことがあります。

 川のせせらぎや蝋燭の揺れと同じく心をリラックスさせる効果をもつ声を持つ人がいる、と。

 たしか、そのような周波数のモノを1/fゆらぎと言って……はい、受験中に勉強しましたが、説明が難しくてよく覚えてません!

 とにかく、独自解釈するなら、物凄く落ち着くゆらぎの事です!

 はい、かなりざっくり説明しましたが、多分この認識で合っている筈です。


 そんな人を落ち着かせる効果があるゆらぎを暁斗さんは声に持っているんですね。

 だから、あの時聞いた歌声が心地よく感じたのかと納得です。


「この学園では、“ウミヘビ”と呼ばれる、生まれつき毒素を持った有毒人種の皆さんや、私の様にパラレルワールドから来た特異能力を持つ人間――トラベラー、そして、貴方方の様に外部から一般入学した生徒が多数在籍しています。

 人種も違えば文化も考え方も違う人間が一つの場所で共同生活を送ることになるので、何かと問題点や不安なども出てくることでしょう。

 そんな皆さんを支え、守るのが生徒会“ヴァルキューレ”または、ウミヘビ自治組織、もしくは各寮に存在する寮の代表組織の役割ですので、何かありましたらお気軽にご相談ください」


 そうですよね、ウミヘビやパラレルワールドから来た人――そのような人をトラベラーというのだそうです――と一般人では価値観の相違が起こることがあるのは当然ですよね。

 私達でも国によって価値観や文化の違いから衝突が起こるモノですし……。

 その時に頼れるのが、この学園では生徒会“ヴァルキューレ”とウミヘビ自治組織、そして、各寮の代表組織なのですね。

 これはしっかり覚えておかねば……!


 挨拶を済ませた暁斗さんは再び礼をすると、壇上から下がっていきます。


「続きまして、新入生代表挨拶です。

 新入生代表の方は壇上へお上がりください」



―― ――


―― ――


 入学式も無事に終わり、本日のメインイベント――そう、新歓パーティーです!

 パーティー会場であるホールは絢爛豪華に飾り付けられ、まるでお城の舞踏会みたい。


 そんなパーティ会場の端っこ。

 そう、私はこの新歓パーティーでどう過ごしたらいいのか分からず、悩みに悩んで壁の花になってしまっています……。

 実を言いますと、私の故郷からこの学園に入学したのは私一人で、知り合いが一人もいないんですよね……。

 知り合いが一人でもいたら違ったのでしょうが。

 周りを見回すと、積極的に他の新入生に声を掛けている人、人との交流はそっちのけで食事に舌鼓を打っている人など、色んな人がいるので、一人くらい壁の花を飾っていても問題ないですよね?

 ホールの中を見るだけでも楽しいし、それはそれでいいのかも。


「おや、ここに壁の花がいるじゃん!」


 ホールの中を見回していたら、女の人から声を掛けられました!

 そちらへ向くと、肩のあたりまでの茶髪をハーフアップにした明るい茶色の瞳を持つ可愛らしい女性と、その女性と一緒に長い金髪を緩く纏め上げた碧眼の優しそうな女性がいました。


「あら、貴女、もしかして今朝暁斗君の異能歌を聴いてしまった子じゃない?」


 金髪の女性が私の顔を見て、問いかけると、その隣で「えぇっ!?」と茶髪の女性が驚いたような声を上げる。


「君、新入生だよね?

 暁斗の歌を聴いたって……、大丈夫なの?」

「癒月先生から聞いた話だと大丈夫だったみたいだけど……それからどう?

 暁斗君、入学式の間も貴女を気にしてたみたい」

「だ、大丈夫です!

 特に気分も悪くないですし!」


 心配そうにこちらを見てくるお二人に私は元気であることをアピールするためにはっきりと言いました。

 するとお二人は「よかった……」と安堵したように微笑んでくれます!

 暁斗さんのお知り合いなのでしょうか、お二人ともお優しいです……!


「あ、私は早乙女(さおとめ)鈴蘭!

 貴女は?」

「クリスです!」

「そう、よろしくね、クリスさん。

 私は依織(いおり)雪那(せつな)

 暁斗君や癒月先生と同じくパラレルワールドに存在する“大和帝国”っていう国から来たの」


 茶髪の女性が鈴蘭さん、金髪の女性が雪那さん。

 鈴蘭さんは名前の通り可愛らしくて、雪那さんは癒し系美人って感じです……!

 なんでしたっけ、日本の言葉で……、そう!

“名は体を表す”と言う言葉がありますが、まさにそんな感じの二人です!


「ねぇねぇ、あっちで皆で話そうよ!

 料理を持って行ってさ!

 立ちっぱなしで話すのも疲れるでしょ?」

「いいわね、クリスさんはどう?」


 鈴蘭さんの提案に雪那さんが穏やかに頷いて、私にも訊いてくれます。

 折角のお二人のご厚意ですし、何より私もお友達を作るチャンスです……!


「で、では、私もご一緒させてください!」


 そうして、私は鈴蘭さんと雪那さんと一緒にホールの壁際に設置されている長椅子に料理を沢山持って行くことになりました。


☆エレメント学園について

 エレメント学園には、生徒が自主的に自治組織を作って運営している組織がある。

 ただし、ウミヘビサイドは自分から自治組織を作るような人がいなかった為、先生からの指名で自治組織を運営することになった。



・生徒会“ヴァルキューレ”

 エレメント学園の生徒たちが快適に学園生活を送れるように組織された生徒会。

 生徒会は(武力を含む危険から守ることも含む)あらゆることに対応できるようにパラレルワールドから来た生徒から選出される。


・ウミヘビ自治組織

 教師からの指名で選出される組織。

 ウミヘビたちが問題を起こさないようにウミヘビの中でも教師からの信頼があるウミヘビが選出される。


・女子寮代表組織

 女子寮の中で生徒たちからの信頼が厚い女子生徒が集まった組織。

 本人たちにその認識はないが、学園の中でも寮の中でも目立つので頼りにされている。

 人は彼女たちの事を“女子会メンバー”と呼ぶ。


・男子寮代表組織

 女子寮代表組織に同じく、本人たちにその認識はないが、目立つので勝手に頼られている。

 人は彼らの事を“イツメン”と呼ぶ。



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