少女との出会い2
少女は正気を保っているようには見えない。
とりあえずまずは言霊の呪いで制圧するしてしまおうか?
いや、最悪この世界に来てもあの呪いが残っているのかを試すか。残っていたら手っ取り早く終われるしな。残ってなくとも作った薬品たちがあるし勝てるだろう。
いや、ここはあの二人の戦闘能力を見てみるか?あの二人が負けそうになったら僕が呪いが残っているのか試せばいいだろう。打撃をよけながら聞いてみる。
「デアさんとリインさんは戦闘ってできたりします?」
「私は完全な支援系ね。転生の女神だし。」
「僕も攻撃魔法は少しできる程度だね。」
呪いが残っているか試すしかないか。いや、薬品を使うか?確かトートピルツからできた薬品があったはずだ。しかし殺してしまうかもしれないしな。ちょうど助手が欲しいところだし、呪いが残ってるかの確認も兼ねて一回落ち着かせるか。
「二人とも、一回この部屋から出て扉を閉めてください。いいというまでは見てもいけませんよ。」
「どうゆうわけだい?キョウ君が怖い話の死ぬ人みたいなこと言うなんて」
「意味が分からないわ。」
「あなたたちまでもが被害を受けると面倒なのですよ。ほら早く」
よし、やっと二人が出て行ったか。少女に後遺症が残らないといいが…
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キョウ君はとても不思議な人間だ、と僕は思う。
知能は明らかに異常値だったたし、ある程度の力を持つ神でしか持てない神代技能を持っているし、感情は封印されているし、技能もあの量を魔法も魔獣も存在しない世界で手に入れている。上がリインちゃんとともに監視に行かせる理由もわかる。しかし僕にはなぜか彼がどこか苦しんでいるように見えてしまうのだ。そう考えていると急に背筋が凍るような感覚がした。
「うわぁ!」
「大丈夫?、リインちゃん」
「急に背筋が凍るような感覚が来て…」
「リインちゃんもかい?いやな予感がするね、一回戻ってみようか。」
急いでさっきの部屋へ戻ると禍々しい空気を纏ったキョウ君が床に倒れている暴走していたはずの少女を見下ろしている。キョウ君の手にはいつもつけていたはずのお面が握られている。
「彼女に何をしたんだい?」
「何故戻ってきたのですか?」
「何をしたかを聞いているんだ。答えてくれ。」
「そうですね…呪いが残っていた、ただそれだけです。力を弱めるので少し待っていてください。」
「何を言っているんだい。」
「これ以上は言えません。」
キョウ君がお面をつけてからこちらを向く。確かにその禍々しい気配は消え去っていた。