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5話 プラチナランクと穏やかなランチ

無双タイムはあります!…がもうしばらくゆったり期間をお付き合いくださいませ!!

「おめでとうございます!ロップさん!セレスさん!

 トガリワイルドボア討伐が完了されましたので、お二人はプラチナへ昇格となります!」


 町へ戻ったロップとセレスは討伐の報告をするために、ギルドへ向かいトガリワイルドボアの遺体を納品した。


「ゴールドランクにひき続き、ランブール公爵領における史上最年少でのプラチナランク到達になります。本当に素晴らしいですね!」


「「ありがとうございます」!」


 最年少プラチナランク到達に加えて、セレスは領主の娘だ。

 否が応でも目立つわけだ


「すげーなあの2人、ギルドに登録して1年ちょいでもう追いつかれてしまった」

「あんなに人形みたいに可憐なのに、スタイルがいいって反則じゃない??髪の毛だって光を反射する艶があるし」

「本当に剣一本でプラチナになってしまったな…、入った当初なんて誰もやっていけるなんて思っていなかったのにな」

 周りにいる冒険者も2人の話題で持ちきりだった


「ねぇねぇ、ロップ君って最近かなりカッコよくなってない?」

「わかる!身長も伸びてきたし、いい感じの筋肉質だし。後結構紳士的で優しいし!」

「冒険者ランクももっと上がるだろうし、将来有望株よね…。ねぇ?今のうちに唾つけとかない?」

「あり!まだ15歳だしそういったことに慣れてないだろうし…ヒエッ!?!?!」


 ロップについて話していた女冒険者2人に対して、ドラゴンのように凄まじい圧がかけられた


「・・・・・・」


 動けない2人であったが、しばらくたつと圧力から解放されて身動きが取れるようになった。

 2人は目を合わせると一目散にギルドをでた。

 知らない間に竜の逆鱗に触れてしまっていたようだ。


「・・・・・・」

「ん?どうしたんだ?」


 言葉を発しないままでいたセレスに、ロップは問いかけた。

「ううん、なんでもないよ」明るい笑みを浮かべて返した。


「ハハハ…」一連の流れを見ていた受付嬢ジルフィは乾いた笑いしか出なかった。


 コホン、と咳払いをしつつ、気を持ち直したジルフィはプラチナランクの説明を始めた。


「プラチナランクは世間でいう、中級冒険者の上位に当たります。


 受けることができるクエストの範囲が広がる所は変わりません。

 ただ、ダイヤモンドランクの昇級試験が今までの試験と系統が少し違います。


 簡単に言えば、村や町が抱えている問題の原因の解明と解決がセットになります。


 村の畑の作物をあらされて困っているのであれば、荒らしているモンスターの判明と討伐を行うといったものになります。


 ダイヤモンドランク以上のクエストでは、1から100を請け負うといったクエストもありますので、それを完遂できる能力があるかを見極めのための昇級試験といったところですね。


 これがダイヤモンドランク以上は上級冒険者だと言われる所以ですね。


 請け負う仕事の範囲が広がりますが、その分報酬は期待できますし、発言力もあがっていきます。


 上級冒険者となれば、貴族や王族からの依頼も増えてきますので最低限の礼儀や作法が必要になってくるのですが…


 セレスさんがいれば問題ないですね♪」


「はい!まかせてください!」と笑みを浮かべる2人。


 そんな2人を傍目に「あれぃ?おれは?( ˘•ω•˘ )」とロップは思うのであった。


 ギルドを出た2人は、城へ戻るべく屋台が並んでいる通りを歩いていた。


「ねぇ、お昼も食べそびれちゃったし屋台で何か買って屋敷の広場とかで食べない?」

「そうだな、師匠への報告までまだ時間があるし、日向ぼっこには丁度いいしな」

「じゃあ決まりね♪」


 2人は手軽に食べられる串焼きやサンドイッチ、フルーツジュースを購入していった。

 屋台をよく利用している2人はすっかり店の人たちと顔なじみとなっていた。


「よう、セレス様にロップの坊や!いつも有難な!

 いつもうまそうに食ってくれているおかげで商売繁盛よ。


 特に公爵令嬢が贔屓しているなんていう噂が広がってから、ここの通りが観光地になってしまったしな(笑」


「えへへー、ここの食べ物はなんでもおいしくて大好きだからね!新作も楽しみにしてるねー!」


 食べ物を買い終えた2人は通りを後にし、城へもどりテラスに向かい、ちょうどいいサイズの木の下にシートを敷いた。

 購入してしまっていた食べ物を『保存空間箱(アイテムボックス)』から取り出して、食事を始めた。


「やっぱ体を動かした後の食事は最高だな。串焼きの濃い味が食欲を促進させる」

「そうね、このタマゴサンドもマヨネーズとマスタードがバランスよく入っているから沢山食べられるわ」


「この新作のサンドイッチ、あまり食べたことがない香辛料が使われているけどなかなかおいしいよ」とサンドイッチをロップの口へ運んだ


「あんっ、確かにうまいな…。これは東方のある国で愛されている香辛料だったはずだがサンドイッチでもあうな」

「ピリッとしているのが癖になるね」


 サンドイッチをフルーツジュースで流しながら

「帰ったらイノシシシチューを作らないとだな。結局ほとんど換金しちまったけど、残った分の肉があれば十分食べられるだろうし」


「いいなー、私もナサリおばさんのシチュー久しぶりにたべたいなー、今度遊びに行ったときに作ってもらおーっと」


 さわやかな風が心地よく吹き、春の暖かい陽気を感じながら2人は食事を楽しんだ。


「ふいーっ、食った食った♪」と言った後、よっこいせっと、セレスはあぐらをかいて座っていたロップのふとももを枕にして寝そべった。


「そんな食べてすぐ寝たらオークになっちまうぞ?」


「大丈夫大丈夫。これでも皆に羨ましがられる体型をしているから」なんて言いながらお腹をぽんっぽんっと叩く

 そして、すぐ眠りに入ったセレス。


「えっ、ほんとに寝ちゃったよ…」といいつつもちょうどいい高さの枕になるように姿勢を変えたロップ


 穏やかに寝ている姿は眠り姫を彷彿とさせるほどの美しさを纏っていた。


「・・・」


 繊細な芸術作品に触れるかのように優しく、人差し指と中指の背でセレスの頬を撫でたあと、そっと紅色に輝く髪を通した。


「・・・」


 何秒かセレスの顔を見つめた後、ロップはゆっくりと顔をあげ、雲一つない青空の景色を眺めながら時間の経過を楽しんだ。


ランクについて


アイアン 駆け出し冒険者

ブロンズ 初心者マーク卒業

シルバー 中級者冒険者入口

ゴールド 優秀な中級冒険者

プラチナ 上級冒険者一歩手前

ダイヤモンド 上級冒険者

ミスリル 生物卒業

オリカルコス 最強という概念そのもの


最後まで読んでいただきありがとうございます。

高評価やコメントをしていただけますと天に上るほど喜びます。

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