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2話 ギフト

40話投稿にして、投稿が抜けていたところを確認

 セレスの才能を確認したであろうローザ。

 じゃあまず…と話しを切り出した。


「私たちが皆の才能を視る時って、様々な情報が流れてくるの。

 文字としてだったり、映像だったり、感覚だったりっていう感じでね


 そして、一番情報として流れてくるのが、過去に同じ才能を授かった人を通した景色なの。


 つまり、その人の魔法の使い方やと突出した所から推測して皆に才能の詳細をつたえているわけ。


 言ってしまえば、私の偏見で話しているようなもの。


 だから勘違いしてほしくないんだけれども、私が伝えたこと全部が正しいわけじゃないの。


 あくまでも、1つの選択肢として受け取ってちょうだい」と説明をした。


 うんうん…と、セレスは餌を目の前に出されて「待て」をされているペットのような表情で、今か今かと話しの続きを聞きたがっていた。


「前置きが長くなってしまったけれど、セレスちゃんの才能の特徴は大きく3つ。


 1つ目は、圧倒的な魔力量を得ることができることね。

 鍛えれば鍛えるほど魔力量はどんどん上がっていくらしいわ。


 2つ目は、努力をしていけば、主属性副属性に限らず魔法を習得することができることね。

 主属性の[火・水・風・土・光・闇]はもちろん、副属性の魔法も使えるようになる可能性があるわ。


 そして最後3つめは身体能力向上ね。

 特に瞬発力といったスピード面の成長が著しいと思われるわ。

 だいたいセレスちゃんの才能の特徴はこんな感じね」とローザは一息ついた。


 我が娘ながらなかなか…とアンドロスをはじめ、サンサロッサを含めた大人組は静かに驚くような表情を浮かべていた。


「簡単にまとめると、セレスちゃんの才能はあらゆることに関しての上限を取っ払ったと言えるわね。


 だから、セレスちゃん次第でどこまで成長できるってこと。


 一般的な才能と違って、何かの分野の修練度が著しく早くなるわけではなく、あくまでもセレスちゃん本来の才覚や努力し続ける真面目さが必要になるわ。


 まあ、そこはセレスちゃんにとっては問題なさそうだけれどもね♪」としめた。


「YES!これはさらに鍛えがいがありそうだな!」とサンサロッサ拍手をしながら賞賛していた。


 正直…とローザは再び口を開いた

「才能に優劣をつけるのは好きではないわ。なぜなら、どの才能にも意味があるもの。


 …でもセレスちゃんの【魔之戦女神】はほかの才能より群を抜いて秀でていると言えるわね」


 一通り話を聞いたセレスは、非常ににこやかな表情でロップへ話しかけた。

「ねぇロップ聞いた!私の才能物凄くよさそぅ…」


( ˘•ω•˘ )


 おもちゃを取り上げられた子供のような表情でセレスを見ていたロップ


「ジュるい…、セレスだけずるい…、物語の無双系主人公ですか?逆ハーレムを築いちゃう系主人公ですか?」


 糸が途切れそうな人形と化したロップを、セレスはなんとか元気づけようとしていた。


「ほらロップ、まだ【根性】がどんな才能かはわからないでしょ!?もしかするとすごい才能かもしれないじゃない?」

 ぶつぶつぶつぶつと呟いているロップをローゼの前へ引っ張っていった。


「じゃあ次はロップちゃんね♪ロップちゃんの才能を教えてくれるかしら?」


「…【根性】」とボソッと伝えた。


「ん?根性ってあの根性?「(ズイっ)ほかにどのような根性があるんでしょうか?伝説の戦の神様の名前はコン・ジョウだったりしますか?全てを無に帰す魔法が「混除宇」だったとかですか?ぼくが知っている知識だと気合とか負けん気みたいなメンタルの類の言葉だと思うんですけど(べらべらべらべら)」


 死んだ魚の目をしてローザへ詰め寄るロップ


「なるほど根性とは無属性魔法だったのですね。そしたら皆根性を使いこなせることができ…ぶへっ!!」とロップは物凄い勢いで壁へ吹き飛ばされた。


 ロップがいたところには、脚を顔の高さまで振り上げていたセレスがいた。

 どうやら、セレスはロップの顔面へハイキックしたようだ。


「ほら、わけわかんないことを言ってローザ姉さんを困らせないの。」とロップを引きずって、再びローゼの前へ連れて行った。


 ははっ…といつものやり取りなのかアンドロスは苦笑していた


「いろいろな才能と出会ったり調べたりしてきたけど【根性】なんて聞いたことがないわね…。


 唯一無二の才能を授かるなんて、さすがロップちゃんね♪」とポジティブに捉えるローザ。


 ローザの言葉を聞き「確かに…まだどんな才能なのか分かったわけじゃない!」


 そう、ここから始まる大逆転ストーリーだああぁぁ!と調子を取り戻したロップ


「それじゃあ始めるわね…」とセレスへ行ったことと同じ手順でロップへの才能を視た。


 先ほどと同じように、強い光を放った後、光は消えていった。


 ロップの才能に関する情報を一通り触れたあと、ローゼは話を切り出した。

「とりあえず言葉で伝えられた内容をそっくりそのまま伝えるわね」

 ごくりっ…とロップだけではなく、セレスをはじめ周りの人物も固唾をのんでローゼの言葉を待っていた。


「ロップちゃんの【根性】は『強い心を持ち続ければ死ぬことはない…かも?』ですって!」


(゜д゜) (゜д゜) (゜д゜) (゜д゜) (゜д゜)


「あの…ローザ姉さん…それだけですか??」

 東方の大陸の国にある仮面(ひょっとこ)のような顔をして微動だにしないロップの代わりにセレスが質問をした。


「えぇ、それだけね」


 チーーーん、と沈黙が広がり、空気が重くなった。


 セレス達親子はなんとも言えない表情を浮かべ、

 サンサロッサは再び大爆笑し始めた。


 そして肝心のロップは、「ははっ、ははっ…せい…しんろん」と壊れかけどころか、壊れた人形のように言葉を漏らしたあと


 どさっと、大きな音を立てて倒れた。


「ちょっとロップ!?ロップ――――――――!!!」


 セレスが駆け寄って体を揺さぶるが動かない。

 まさに、ただの屍のようだった状態であった。


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