表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/27

【21】赤い昼



「エリスちゃん達も明日帰っちゃうんだね」


マミアが言う。


「2日間だけだよ。」


 夏期休暇残り10日の時点でエリス達は帰省する事にした。


「マミアちゃんも一緒に行く?」


「え、お邪魔したら悪いよ。」


「家って言っても孤児院だから」


「そう。だから1人2人増えたって邪魔とかないよ」


「うん。マミアが来たらみんな喜ぶと思うよ」



「ついに君達も帰るんだね」


ギルスロットが寄ってくる。


「別にいいじゃない」


「僕は1日も帰らないよ」


まるで帰省することが負けとでも言いたげな笑みを浮かべる。


 取り巻きはうんざりした顔をしている。


 休みに入って四六時中ギルスロットのお供をしなくてはならないは同情するが、自業自得だとクレオは思った。


「成績悪くて恥ずかしくて帰れないだけだろ?」


「なんだと!」


クレオの一言に嘘でも余裕をかまして居たギルスロットが声を荒げ、胸ぐらを掴む。


「お、図星か?」


「貴様!」


「ちょっとやめなよ」


「・・・何だあれ」


 殴らせる覚悟だったクレオを止めたのは空だった。


「何誤魔化そうとしてるんだ」


「いや、ごめん。謝るから空見てみてよ」


 クレオの呆けた言い方にみんな空を見上げた。



 太陽が少し欠けていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ