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【19】自主トレ



 夏期休暇は1ヶ月ある。


その間も学院は解放されており、生徒の三分の一は帰省せず残っている。


 マミアの様に遠すぎるので帰らない者、クレオ達の様にいつでも帰れる距離なので終わり間近で帰ろうと考えている者と人それぞれだ。


 アルマンとストムは期間いっぱい帰省すると言って帰っていった。



 居残り組は教諭も数名残ってはいるものの、基本的には自主学習。


 のんびりしている者もいれば、エリスの様に気合いの入った者もいる。


「クレオもっと速く!」


 クレオに攻めさせて防御力を鍛えている。


「もう全力だよ」


「アルマンより遅いわよ!」


「当たり前だろ!」


 ロエルとマミアは側でお互いに『加護』や『治癒』を掛け合って能力の向上を図る。



「もうヘトヘトだよ」


「だらしないわねぇ」


「エリスは化けもんだ」


「失礼ね。レディに向かって」


「レディ?誰が?」


「お前な!」


 エリスとクレオが揉み合っていると、テーツが近付いて来た。


「あ、テーツ先生こんにちわ」


「ああ。こんにちわ」


「どうしたんですか?」


「ちょっと彼女を見ていてアドバイスをしたくなってね。」


 担当クラスは違えど、エリスの事は同性なのもあって目に止まっていた。


「エリス君と言ったね。」


「はい。」


「君はスピードがあるのに、防御となると真っ向から力で受け止めてしまう節があるな。」


そう言いながらテーツは木剣を二本取る。


「君の力ではどうしても男には敵わないから、二刀流なんでどうだ」


「二刀流?」


「ああ。片手で一本扱うから威力は落ちるが、手数や戦法は増える。 防御も受けるのではなくかわしたり、いなしたりしてカウンターを狙うといい。小賢しく見えるかもしれないが、君ならダンスをしてるかの様に戦えるかも知れない。 まぁ、一度見ててなさい。」


テーツはクレオに切っ先を向ける。


「相手はお前だ。」


「え、オレもうクタクタですよ?それに力でも先生に敵う気がしない」


「しのごの言わずに立ちなさい。お前は技術よりも根性を鍛えるべきだ」


 クレオがいつも軽く手を抜いているのはテーツにはバレバレだった。


(先生、厳しぃ)



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