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冤罪から始まる物語  作者: rein
2/2

1ヶ月遅れの入学

小説の書き方全然分かんないんですけど読みにくかったら言っていただきたい!

「ここが今日から通う学校か、1ヶ月遅れで登校、ボッチ確定で問題があるのはバレバレとか嫌になるなほんと」

黒のブレザー学校の制服を着た翔の目の前には比較的作られたばかりに見える綺麗な建物、私立天上学園高等学校があった。

この学校は地元千葉から離れ東京にあり、翔が少年院から入試を受けた為学校側も事情を知っている、1ヶ月遅れの入学も認めてくれた数少ない高校である。入学を認めてくれた理由は学校の実績作りみたいだが、翔からすればそれでも有難い事だった。


「取り敢えず職員室に来るよう言われてたから行くか」

学校の門を潜り校舎に入る、直ぐに職員室と書かれた場所が目に入ったので扉にノックし入室する。

「失礼します、1年の成宮翔です」

そう短く言うと入り口の近くのデスクに座っていた女性が立ち上がり翔に声をかけてくる。

「初めまして成宮翔君、君の入る1年Aクラス担任の天上柚子(あまがみゆず)です。1ヶ月遅れで教室に1人で入りにくいと思うから転入生みたいになるけど、私と朝のホームルームに教室に入って自己紹介してもらいます。今日から貴方もこの学園の生徒です。くれぐれも問題になる行動を起こさないように」

そう言った天上柚子の印象は冷たいだ、言葉に抑揚がなく、表情もあまり変わらない、身長は165cmぐらいで全体的に細くパンツスーツが似合い、黒髪をポニーテールにし、黒縁眼鏡をかけ化粧は薄くても顔は整い美人だと分かるが翔の第一印象はこの人苦手だった。

だが翔は言葉や表情が冷たく感じても自分が少年院に入っていたと知られているからそりゃそうかと思い、できるだけ良い印象を持ってもらえるよう最大限の笑顔に元気で返事を返す。

「はい!配慮していただきありがとうございます!勿論皆様に迷惑をかけることのないよう心掛けていきます」

そう返事をした翔を見て柚子は一瞬目を見開いたが直ぐに無表情に戻す。

ん?何の返事も返ってこないなと翔は思い、柚子の顔を見るが無表情だ、何かおかしかったかと思い翔は尋ねる。

「先生どうかしましたか?何かおかしかったでしょうか?」

少し眉を下げ不安そうに尋ねる翔を見ながら柚子は淡々と言う。

「いえ、何も、それでは少し早いですが教室に向かいましょう」

「はい、分かりました」

翔は前を歩く柚子の後についていく。

この時の柚子の頭の中は本当にこんな子があんな事件を起こしたの?と疑問だったが優等生の振りをしていたとも聞いていた為、隙を見せたらダメだと思い、気を引き締め直す。

教室の前にたどり着くと柚子が言う。


「私の後に続いて入ってきてください」

柚子の言葉を聞き翔はごくっと喉を鳴らす、とてつもなく翔は緊張していた。当たり前だろう、事件についてバレる訳がないと分かっていても、もしかしたらと疑念がどうしても付き纏う。大きく息を吸い込み翔は覚悟を決める。

「はい、わかりました」

扉が開かれ柚子に続いて教室に入る。

さっきまで教室外にまで聞こえていた教室の中が静まり視線が翔に集まる一クラス30に程度の様だ。

生徒を見て教壇から柚子が声を発する。

「家庭の事情で1ヶ月遅れですけど、今日から皆さんと同じクラスで勉強する成宮翔君です」

「成宮翔です。家庭の事情で学校に通うのが遅れましたが、皆さんと仲良くなれるよう頑張りたいと思います」

そう言った翔を見る生徒達の目は、戸惑いと少し怯えが混じっていた。

第一印象で翔はほとんどの人から好印象を持たれることが多い、その理由は見た目だ、翔の見た目はやや中世的で女性寄り男らしさは余りなく、身長は170手前、目鼻立ちが整っており、髪は少し長めだが清潔感のある黒髪で母譲りの大きな瞳は少し垂れていて優しい雰囲気を持ち口元には黒子がある、そんな翔が第一印象で生徒のほとんどからこんな目を向けられる事は無い。

これを見た翔は何かしらの悪い噂もしくは自分の過去を何かしら知られていると理解した。


裁判所から地元に被害者がいる為近づかないよう言われている、もし地元に帰った事が保護監察官にばれると下手したら少年院送りだ、なので復讐をする為には、この学校で自分の事を手伝ってくれる人物を探さなければならない。

でも近寄ってきてくれる人がそもそもいなさそうだと、周囲の生徒を見て前途多難だなと翔は思う。

取り敢えず噂の払拭もしくは広まった原因を探す事から始めなければならない。


翔の学園生活の1日目はぼっちが確定した日だった。

この物語はフィクションです。

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