1話 出会い
この物語はフィクションです。
馬鹿な内容を含んでいるので絶対に信じないでください。
世界地図の西の端の島国の小さな国が存在していた。
その国は世界を支配する勢いで領域を拡大し、
世界の土地の4分の1を持つ世界最大の王家になっていた。
国の名は、ブリテソ。
その王家の第1王女として生まれたシャロは、
10歳になっていた。
「おばあ様~! どこへ行きましたですのー?」
シャロは、ブリテソ女王である祖母とはぐれてしまっていた。
場所は、キリスト教の大きな寺院で部屋がいくつもある。
ちょっとだけ開いていたドアの部屋を開けて中の様子を探る。
中では、男がビデオを見ているようだ。
そのビデオの内容が映るモニターを見る。
モニターには、子供が司祭に暴行され、その後、料理されて
食べられている映像だった。
シャロは、あまりに酷い映像に思わず後ろに倒れこんだ。
ガタッ。
ドアが閉まる。
「誰だっ!!」
中の男に気付かれてしまった。
ブオーン! ブオーン!
警告音らしい音が部屋に響く。
男がブザーを鳴らしたようだ。
10名近い男達がシャロを追いかけてくる。
「誰かー! 助けてー!」
シャロは、必死に声をあげる。
「どうしましたお嬢さん」
東洋人らしき男が声をかけてきた。
「我は命じる、我が騎士となって我を守れ!」
思わず、ムチャクチャ命令してしまう。
「了解しました。お嬢さん!」
東洋人は、にこやかに笑うと、颯爽と歩いて男達へと向かった。
東洋人は、走るよりも速く歩き次々に男達を倒していく。
「火神!」
東洋人は、叫ぶと最後の男を倒した。
「おまえ、強いな!」
シャロは、東洋人にお礼よりも先に無礼な事を言う。
「はい、琉球空手の暗殺拳をマスターしております」
そこへブリテソ女王が通りかかる。
「ここにいたのねシャロ! どこに行ったかと探しましたよ」
「あのね、襲われそうになってこの人に助けてもらったの」
東洋人の顔を見るブリテソ女王。
「ああ、貴方は日本の次の王のヒロじゃないの」
「えっ、わたし、わたしの騎士になりなさいって命令しちゃった」
「ほほほっ、問題ないわよシャロ、貴方が女王となった時に、
貴方の騎士となる方です」
「貴方がシャロ王女でしたか、お見知りおきを。
ヒロと言います」
「……よろしくね、ヒロ」
シャロは、助けてくれたヒーローのような男がヒロと名のり
なぜかもやもやとヒロがヒーローでスペルもヒーローなのかしらとか
どうでもいい思いをめぐらせていた。
「2019年5月1日、貴方も王の座につくのね」
「はい」
「その時は、聖地エルサレムでもユダヤ教の神殿を建てる事になっている
ので、ハルマゲドンが始まる可能性もあるから、気をひきしめて下さいね」
「了解しました。女王!」
「えっ、何、ハルマゲドンって? 神殿が建つ事に何かあるの?」
遅いかかってきた男達も少女がシャロ王女であるとわかると
大人しく帰っていった。
「それでは、シャロ王女、急ぎの用事があるため失礼します」
ヒロは、どこかへ行ってしまった。
聖地エルサレムとハルマゲドン、シャロはこの時、何もわかっていなかった。