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始まりの路
ギギギ······と少し重そうな音を立てて、メイドは銀の門扉を開いた。つる薔薇の装飾があしらわれていた。
促されるまま入り、キョロキョロと辺りを見る。
椿だろうか。高さも形も綺麗に剪定された樹が、路の両脇に並んでいる。
いつの間にか琴葉の前に立っていたメイドが一度振り返り、そして静々と歩き始めた。
琴葉は慌ててあとをついていった。
どれだけ歩いただろうか。ふと振り向くと、門扉は消えていた。門扉だけではない。歩いてきた路が、途切れている。
慌ててメイドを振り返るが、彼女は黙々と歩いている。声を掛けられるような雰囲気ではない。
驚きと混乱を抱えたまま、また歩き始めた。




