表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

東の魔王=色欲勇者 共通① 純粋


雷が轟き、空を見上げれば暗雲。

森には魔族の村、奥には魔物の王が築いた城がある。


「平和ね」


穏健派の魔王が人と共存するようになり、勇者と魔王は戦いを止めた。


「父上は事なかれ主義なんだ。それに毎朝しずかに目覚められて何よりじゃないか」


金髪の青年は人国の高級市街から取り寄せた茶を優雅に飲む。


我が兄ゼノンは人が魔物に抱くような醜悪らしからぬ容姿で、老若人魔の女が好む美系の為、入国も警戒されない。


「それに、僕たちは角や羽を除けばモンスターより人間寄りの容姿だろう?」

「お兄様は人間が好きでも私は好きになれないわ」


魔族軍が人間より力があり、恐れられるのはしかたがない。

力がない人間を襲うは悪い事だが、人国軍はかつて農民で人間を殺していない下級魔人の両親を殺したからだ。


人間達は統一前に同族で潰しあいをしたという。彼等だって敵対した相手に親を殺されれば憎いし、それは魔人も人間もなんら変わらないのだ。

被害者が加害者を憎むのに、第三者が加害者を擁護したり被害者に許しを乞うなどお門違いである。


「マギスはまた戦のある世界がいいのかい?」

「それは嫌よ……」


今さら人間をどうこうしたいわけではない。人間を生け贄にしても両親は還らないのだから。


「大変です!」

「敵でも来たの!?」


それにしては周囲は静かだ。


「勇者の息子が単身で城にやってきました」

「単身で?」


私達は父上の元へ向かった。


「ゼノン、マギス」


私の義理の父であり東の魔王ロドルドは平然と玉座にいた。


「勇者の息子が魔王の城に来るなんてどういうつもりよ!」


私は銀髪の男を睨み付けた。


「人と魔、どちらにも重要な話があってな」

「ほう、ならば聞かせてもらおうか」


東の勇者の息子アリオンの話では、まだ人国と敵対する南エリアでは魔王アダリマ・エンダクラッカーと南の勇者アヴィソニオンが手を組んで金儲けをしているという。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ