南東魔王の娘は嫉妬深い 共通① 忍耐
「よーし我が娘よ今日も次期魔王として勇者を倒すシュミレーションを……」
「嫌、私勇者になることにしたから」
「なっなんだと……?」
―――パパごめんなさい。
私、人間界の王子様が好きなの!!
だって魔王から姫を救った勇者は姫を花嫁にできる。
なら私が勇者になったら王子の花嫁の座ゲットできるんだぜ!!
「ふう……村ね」
パパに勘当され、スタート地点にやってきた。
装備はプラティナのアーマーと高そうな杖と守り指輪のみ。
「うおっ!」
「きゃ!」
冒険者が私にぶつかってそのまま去っていく。
(まったく誰よ!)
ギルドにいく。
「魔王退治の依頼はないか」
「ちょっと待ったあああ」
魔王退治とあれば聞き捨てならない。
「丁度王子が魔王に拐われたよ」
「「ナイスタイミング!」」
◆◆◆
「さっきからお前はなんだ」
「そっちこそ!」
「俺は勇者だ」
「なんですって!?」
「魔王退治にいきたいなら俺の仲間にしてやってもいいぞ。リーダーは俺だが」
「私が勇者にならなきゃ意味ないじゃない!!王子は渡さないわよ!!」
私はそそくさと去る。依頼なんてしらないわ。勇者になんて負けない!!
「は?俺は男だし王子なんていらないぞ……」
●第二章