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「そうだわ、貴方が悪い魔王になれば心おきなく卒業試験が達成できる!」
「間違ってはいないけど、なんかおかしいぞ」
「私、貴方が立派な魔王になれるように指導するわ」
「うん、君大丈夫か?」
「なんでよ」
「魔法使い見習いのお嬢さん、魔王に発破をかけると天罰がくだるんだよ」
「でも貴方を倒さないと学園を卒業できないわ」
「魔王なんて古今東西どこにでもいるのに」
「試験を指示する魔法のペンから天空のバロビニアン・エリアの貴方、ドグアオルラを倒せと指名されたわ」
「暴れまわる凶悪な過激派の西北魔王デガールオンを差し置いて人畜無害な俺を狙うなんて酷い」
「私に文句言われてもね」




