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ベル・クライフの成り上がり  作者: エイト
ベル~幼少編~
3/24

もう一人のベル?

魔法の練習を始めてから1年たった。

あれから少ししたら冬が来て暖炉がつけられたため暖炉に向かって火属性の魔法の練習ができた。アリスとレイナはまきの減りが俺の部屋だけ早いため少し不思議そうにしていた。

ただそのおかげで俺は基本となる4属性の魔法を扱えるようになった。

ちなみに土属性は家の中に飾ってある植物の土でプラモデルを作り魔力が切れるころには元に戻すといったことをしていた。

ほぼ毎日、魔法を使い魔力が切れたら気絶するということを繰り返していたために俺の魔法量がかなりの量になっていた。


また俺は2歳になったときくらいから、立って歩くことができるようになった。

それに合わせるように少しずつ言葉もしゃべれるというところを見せっていった。

ちなみに初めてリリ姉と呼んだ日、彼女は俺を抱いたまま離さなかった。

そして今では家族とある程度の会話ができるようになっていた。

そこでアリスに昼間何をしているのか聞いたところ何と治療院を開いているらしい。

アリスは回復魔法が使えるようでほぼ毎日けが人の手当てをしているようだ。

回復魔法は光属性の魔法なのでいつか教えてもらえるといいな。


そんな中、半年が過ぎたころ奇妙なことが起こった。自分の意識の中に小さな子どもがいるのだ。その少年の外見はベルそのものと言っていいほどそっくりだった。その子は白い空間の中で何をするでもなくぼーっとしている。

そこで俺はその子にいろいろと尋ねてみた。


「君の名前はなんていうの?」


『ベル』


「えっ・・・。何歳かな?」


『2さい』


「どうして僕の中にいるのかな?」


『君が僕だから』


つまりこの子はこの体の本当の人格なんだろう。

俺は恐怖を感じた。まさか本当の人格が存在するなんて思っていなかったからだ。

こんな展開になるラノベなんて知らなかったため、もしかしたらこの少年と話したせいで俺の人格はいきなり消えてしまうんじゃないかという恐怖心にかられた。

しかし、なにも起きる様子がないため目の前にいる子供に尋ねた。


「ねぇ、俺はこれからどうなるの?」


『わかんない』


「だよね。」


『おにいちゃん。ぼくはおにいちゃんのこときらいじゃないからすきにしていいよ。ぼくはみてるだけでもじゅうぶんたのしいからおにいちゃんのじゃまなんてしないよ。』


俺は胸が締め付けられるような気がした。俺は自分の存在の有無の心配しかしてないくせに、目の前の少年は俺を受け入れ、やさしく接してくれた。どっちが大人なのかわかったもんじゃない。


「ごめんな。よし、これからのことは一緒に話して決めていこう。」


『うん!』


それからベルと話し合い俺、優人とベルがどのように生活していくかを話し合った。


それから決まったことは基本的には三歳までは俺が主人格として生活することが決まった。

ただ家族とのコミュニケーションの時は二人で対応することにした。

子供のころの家屋のふれあいは大切だからね。


また二歳にしてはベルは非常に賢かった。

どうしてかを聞いてみると俺の中にいると自然とそうなったと言っていた。

おそらくだが俺が経験したことをベルも経験していることになっているのだろう。

事実ベルは俺と人格が変わったとき魔法を使うことができた。

つまり俺と経験を共有できているということだろう。


それから俺とベルは家で魔法の練習とレイナによる勉強(言葉を覚えるだけ)をしながらすごしてった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ベル視点


きょうやっとおにいちゃんにきづいてもらえた。


うれしかったなぁ~。


おにいちゃんのなかから、かぞくのようすやまほうのれんしゅうをしたりするのをみているのもたのしかったけど、やっぱりおにいちゃんとはなすほうがもっとたのしかったな。


あしたからいっしょにはなしをしたりするんだよ。


たのしみだな。


はやくあしたにならないかなぁ~。


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