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第十話 相合傘
今年も梅雨の時期がやってきた。連日大雨で傘が必須であるが、私は少し楽しみでもある。
「由良、今日も大雨だね。たまにあるのがいい。」
「わかる。私もこの時期の雨はいい。」
「由良、私今日傘忘れちゃった。相合傘しよう。」
「百合、わざとでしょう。しょうがないな、まあ、少し楽しみにしている自分もいるしね。」
(由良ったら照れちゃって。可愛いな。)
「うん。わざと。だってあなたと私だけの空間になれるでしょう。」
「そうだね。私も百合とのこの時間好きだよ。」
「由良ちょっと髪が濡れてるよ。私のハンカチあげる。」
「ありがとう。大切にする。」
(それにあなたの匂いつきだしね)
「私ね。思うんだ。梅雨の時期は雨が多いというのもあるけど、それ以上にお互いの事をよく知れるし、
距離が近くなる。だから梅雨は必要だよ。」
十話きました。これからもよろしくお願いします。




