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希望と友情と・・・

この物語はその町より遥か遠く、とある小さな村ゴコに住んでいる少年ガウンのお話です。


初めての作品なので、感想を多めにもらえると嬉しいです。


では!

序章ーをお楽しみください♪



―序章―



小さな村に一際目立って建っている赤いレンガ造りの家にガウンは住んでいる。ガウンは近所に住んでいる二つ上の兄貴的存在、セシルとマルシーといつも一緒に探検に出かけていた。


「なぁセシル、今日はどこ行くんだよ?」

自慢げにセシルは答えた。

「聞いて驚くな今日行くのはガウン、お前が前から行きたがっていた〝森〟だ。」

この森はベルマータとゴコのちょうど中間に位置していて人々の大事な資源となっている。

「だいぶ遠くまで来たなぁ、ここが森かぁ。」

「とうとうこんなに遠くまで来ちまったなぁ。」


辺り一面には緑の草、たくさんの木に囲まれていて、小さな川がいくつか流れている。

川のほとりには美しい花々が咲いていて甘い香りを求めて虫たちがやってくる。たくさんの動物たちも暮らしている。

「うぉーー、すっげーー。」

三人とも始めてみる光景に目をキラキラさせていた。

三人は毎日この森に通った。

秘密基地もつくった。

合言葉も・・・。


森では毎日が冒険だった、しかし楽しい日々もそう長くは続かなかった。


「軍人要請命令が発令された?そりゃ本当か。」

あまりに唐突な出来事に驚きを隠せないセシル。


ベルマータは発達するためにいくつもの国々を滅ぼしてきた。

そのためこの国を敵対視する国が後を絶たないのだ。

そのため度々起こる戦争のために何人もの人々が軍人として戦場に駆りだされる。


そして

とうとうその命令がこのゴコの住民にまで下されたのだ。

命令によってたくさんの村人が連れて行かれた。

戦闘員として大人の男、若い男、医療や食事係には女性が選ばれた。

物資調達のために子供までも・・・

残ったのは老人や赤ん坊ぐらいだった。

そしてガウンたちの所にも軍隊の人がやってきて三人も連れて行かれるところだった。


そのとき・・・


「いきなりなにするんだよ!」

なんとセシルがいきなりガウンにとびかかったのだ。


「おい、やめろよ二人とも。」

マルシーが止めにかかる。

だがとうとうガウンはボロボロになるまでやられてしまった。


「まったく、こんなボロボロの身体じゃあ連れて行っても役に立たないな。」

軍隊の人はその場にガウンを残して二人を連れて行った。


ガウンはどうすることもできなかった。


目の前で何が起きているのかさえ理解できなかった。


それぐらいあっという間の出来事だった・・・


程なくしてやっと身体を動かせるようになったガウンはすぐさまセシルの家に向かった。


「おばあちゃん、大変だ。セシルが、セシルたちが!」

ガウンは森での出来事をすべて話した。


「そうかい、セシルがねぇ。」

何かを察したようにおばあちゃんはガウンに話をし始めた。


「ガウンよ・・・よくお聞き・・・」

その内容は軍隊の存在や国のこと、そしてセシルがなぜガウンに殴りかかったのかだった。


「そんな・・・」


セシルは、軍隊の人がケガ人など戦地に連れて行くわけがないと察し、わざとガウンにひどいケガを負わせたのだった。

それを聞いてガウンは涙をこらえきれなかった。


どれほど泣いたことか、気が付くと辺りはもう真っ暗だった。

ようやく落ち着いたのかガウンは外に出て行った。

見上げると空には無数の美しい星たち。


ガウンはしばらく星を見ながら歩いていた。


いくらガウンが幼いからといっても少し考えれば分かることだった。


なぜ


セシルがそうまでして自分をこの村に残したのか・・・


ガウンの心情や今後の行動について色々と考えながら読んでいただけると幸いです。

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