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怪人養成工場
ここにあるのは、バイオプラント。日々、異形の怪人たちが、新たに生み出されている。
カキクウキャク!シソノーロー!ネギママン!自分で考えたのに泣けてくるほどアホらしい怪人たち。本当はもう一人誰か思っていたのだがマジで思い出せなくなったのでシソノーローにかえている。怪人たちは「無知蒙昧な!」と無知蒙昧だから言いたがる。自分のことだから心当たりがあるのであろう。泣けてくる。自分のことのようだ。俺は、ひと際大きな怪人に目を向けた。
お前はもともとそうだったな。作ったときに「名前何にしよう、そうだ」とそっちから引っ張った。お前もきっと、ろくなものではないのだろう。燃料どころか原料に使われた放射性物質は、誰も近寄ることを許さない。俺はお前は、そんな風に作ったのだなあ。危険と、純粋。そんな二つが、その体を引き裂くような、そんな奴だと思っていた。
俺はそいつを見上げて、もしかしたら、何かあるのかもと考えるようになった。その先にあるものが、何なのか……。俺のヒーローは、勝ってくれるのだろうか。俺はいったい、何ができるだろう。




