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アミテイル  作者: Yah!結う湯酔~い宵
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3-42 転生免許 ~レミノリアの女

 企院から、府に挨拶へ行くよう命じられた。早速町の中を探検しようかと目を輝かせたが、企院は「問題を起こすなよ」と睨みを利かせた。


 しかし府までの道順が分からず、企院も分からず…つまり探検の始まりだ。


 「まずは適当に散策して府を探しましょう」そう提案した私にキョウトは遠くの雨雲を見るような目で見た。私はさらに「分からないから、しょうがないので」と付け加えた。


 エチワカと私は迷子にならないように手を繋ぎ、キョウトは後ろから護衛でついてくる。


 レミノリアは大きな町だが、キンキラのように国の主要都市ではない。比べてしまうとやはり物足りなく感じてしまう。それにメイン通りや広場を歩く人は少なく、出店が集まる通りは出店自体が少ない。寂しさが町全体を包み込んでいるかのようだ。


 整備された区画をズンズンと進み、「疲れた」というエチワカをおぶってさらに進むと、路地のように道が細くなっていった。穴のようにポッカリと空いた円形の空間に出ると、その真ん中には私の倍くらいの高さの像があった。そこだけ石畳ではなく茶色い土が見えており、地面から生え、これからもさらに伸びる植物のようだ。像の周りには多くの花が供えており、まるで何かを祀っているかのよう。


 「おお」と興奮したようにエチワカは私の背中をぴょんと飛び降り、スルスルと像をよじ登ろうとした。


 「ダメ」とすかさず私はエチワカの体を捕まえ引き離そうとすると、強情にも「いや!」と反抗するのであった。「キョウトさんも手伝って」


 キョウトは相変わらずあたふたとする様子で使い物にならない。


 そんな様子を私たちが来た別の道から現れた一人の女性に見られた。「ダメよ、登っちゃ」


 「は、はい、すみません…ほら、降りて」


 エチワカは後少しで私の手の中から離れようとしていたところだった。スルスルと像から降りて、見知らぬ人に注意されて萎縮し、私の後ろに隠れた。


 私はエチワカの頭をぽんぽんとなだめ「言わなきゃいけないことがあるでしょ」と促した。


 「…ごめんなさい」エチワカは蚊の鳴くような小さな声でそう言った。だが、人と接することができなかった頃に比べれば、大きな進歩だ。私の服を握りしめる手が震えている。


 「ごめんなさい。勝手に登ってしまって」


 「分かってくれればいいのよ」女性は像の周りにある枯れそうな花を集め、代わりに手に持った花を像の足元に献花した。茶色い土が見えなくなるように、花を丁寧に並べ直す。そして合掌し静かに目を閉じた。

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