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アミテイル  作者: Yah!結う湯酔~い宵
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3-10 転生免許 ~いざ、人のいる集落へ

 「そんなことはないです。あんな人に恋愛的な要素の好意を持つ人が現れたら全力でやめるよう説得します」と答えてみせた。さらに「今まである程度はお世話になったし、私はそういうお付き合いからそれることはありえません」とあくまでビジネスパートナー的立ち位置であることを示した。


 手引は高らかに笑い、そして「確かにそれな」と言いつつも、落ち着いた表情で「ただ悪い人間ではないよ」と尾張を擁護した。


 「私も悪い人ではないとは思います」


 「そうなんだ」手引は拳を私に突き出した。「いぇーい」


 戸惑いながら私も拳を出して「…いぇーい」と拳同士を当てた。


 これからも宜しくという合図だったのか、尾張についての共通認識で気が合うねということだったのか、あるいは双方のこと、他のことだったのかは分からない。しかし何となく楽しいと思えたのは私も手引も同じだろう。


 「そろそろ寝ようか。レニーちゃんの話によれば、残りは今日歩いた半分くらいの距離らしい」手引は大きなあくびをして立ちあがった。


 「もう少しですね」次はどんな冒険が待っているのか胸が踊る。


 私たちは森田さんが作ってくれた寝床に入り、空腹のまま眠りについた。




 翌日、眠い目をこすりながら再び森の中を歩き続ける。腹の虫の合唱が鳴り響き、みんなが同じように大きな音を立てるものだから恥ずかしくもない。尾張の足は昨日よりも腫れており辛そうに、だが意地で歩いて、やがて森を抜けると街道に出た。


 「街道沿いにまっすぐ行けば着くよ。あっちの方に行けば遺跡があったよ。なんかいたけれど、良かったら行ってみて」レニーの役目は終え、尾張の持つ栞に帰っていった。


 レニーの言う遺跡も気になるが、そんなことよりも腹の虫が鳴る。「集落に着いたらお腹いっぱい食べたい」


 そんな私の言葉に二人は聞いていないような素振りで街道沿いを歩きだした。たぶん、二人もお腹が空いて話す気力もないのだろうと思ったのだが、それはすぐに分かった。


 だんだん人の声が聞こえてきた。活気のあるその集落の規模は大きいように見える。


 私はフラフラと集落の入り口に向かうと、手引に腕を引っ張られて茂みの中に飛び込んだ。枝葉がバチバチと体に当たる。「痛いよ、痛い」


 「あ、ごめん。だけどまだあそこには行けないよ」


 「え、なんで?」


 「それはキミの恰好だ。それはこの物語にふさわしくないし、存在しないだろう」


 私が着ているのは高校生の制服で、確かにこの異世界とは合わないだろう。ここから見える集落の人の恰好は西洋中世期の緩やかな衣服を着ていた。

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