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アミテイル  作者: Yah!結う湯酔~い宵
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3-45 転生免許 ~レミノリアの府

 エチワカはついにキョウトの手から脱出し、私の手にまとわりついた。


 「キョウトさん」


 キョウトは我に返ったように頬をさすると「痛っ…」と冷静に、そしてようやく痛みを思い出したようだ。


 「キョウトさんはここで待っていてください。そんなお顔では皆さんが驚きますので」


 キョウトはコクリと頷き、素直に言うことを聞いた。いつもなら「護衛ですから」と言ってついてくるというのに。幽霊の存在が余程ショックなのだろう。


 私はエチワカにフードを取らないことと釘を刺し、魔法の言葉を聞かせた。すると雷に打たれたようにピシャッと姿勢を正し頷くのであった。そして二人は府に入った。


 府内はカウンター越しに修道服姿の役人が忙しそうにセッセと動き回っていた。多くのお客さんが自分の手続き待ちでソファーに座っている。


 私はふと、この役人たちの中に飛砂が混じって働いている様子を思い浮かべたが、どちらかといえば客側でソファーに座って読書をしている。彼には難しそうだなと苦笑いをした。


 どこで挨拶ができるのか、見た所どこも受付のように見え、そもそもどこで順番待ちができるのかも分からない。あたふたと足元だけが迷子でいると、丁度目の前に役人が横切った。


 「すみません。鎮埠の巡礼を行っておりまして、こちらの府長にご挨拶したいのですが―」


 「あぁ、旅の方ですね。それでしたら府長にはお伝えしますので、おかけになってお待ち下さい」


 そうして待ち始めること幾分か。長椅子に座る私たちはやることもないので役人たちの動き回る様子を目で追っていた。なんとエチワカはすぐに退屈になり、あくびをして私の膝を枕に眠り始めた。


 さらに時間が経ち、出入り口を出入りする人の数が二十人に及んだ。そして私は見える範囲の壁紙の文字を読み切った。


 そろそろ足を動かしたいが、エチワカの頭で動かすことができず、足首より先だけを地面にこすりつけるようにグリグリと動かした。私たちが入ってきた時と比べると客の数は半分くらいになっただろうか。


 そして待ちわびていた先ほどの役人が頭を下げてやってきた。「大変お待たせいたしました。準備ができましたので、ご案内いたします」


 「いえ、こちらが急に押しかけているので、お気になさらずに」エチワカを起こし、ゆっくり立とうとするとやはり足が言うことを効きにくくなっている。


 「こちらです」役人は気にもせず、油が足りない機械のようにぎこちなく歩く私の案内を始めた。


 エチワカも私の手を取るものだから、いつ私が倒れてしまうのもおかしくはない。カウンターの横を抜け、応接室に案内された。応接室にはすでに一人の女性がいた。

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