会議の幕開け
虚無宇宙は宇宙戦争が終わってから、ある時空座標に、再び無数の宇宙戦艦が集結した。
「宇宙戦艦」という言葉は、単に宇宙空間で戦う艦艇を指すのではなく、文字通り「宇宙そのものと同等の規模を持つ巨大戦艦」という意味である。
そして、この艦隊の旗艦の中では、無数のエスエフてき調の鎧を纏った騎士たちが彫像のように佇んでいた。彼らの身体から溢れ出す「心の源」が、その正体を告げていた——聖なる教会の者であると。
聖なる教会教皇ケイトは、まったくもって王者の風格などなく、宇宙海賊の頭目のように旗艦の指揮室に座り込み、手にした生命の気配を放つ懐中時計を静かに見つめていた。純白の教皇服の上には無限の星辰が流れ動き、かえって彼に一種の殺伐たる気配を添えていた。
生命の息吹を感じさせる懐中時計から、あるいはかすかな音楽が流れ出ると――ケイトは冷然と笑い、颯爽と時計をしまい、立ち上がった。教皇服の塵を手ではたき、騎士たちを前にして、こう宣言する「時は来た……行くぞ、神の民よ!」
「ハッ!」騎士たちが一斉に応えると、旗艦の起動を合図に、無数の宇宙戦艦が轟音とともに動き出した。
「で、でも教皇陛下……『白薔薇』の友軍を待たずに進むのですか?」
「陛下、我々聖なる教会だけの力では、おそらく無理が……。」数名の紅衣の大主教たちは、苦渋に満ちた表情で、この血気過剰な教皇を必死に諫めようとしていた。
「チッ、女どもを待つ必要などない。神の民よ! 汝らの剣と宇宙戦艦の砲火で、神の光輝を示せ! 突撃だ!! 光のために!」
「陛下……陛下!」旗艦の指揮室で、無数の戦艦が高速行動を開始する様子を見ながら、紅衣の大主教たちは思わず冷や汗を拭った。
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オリバ宇宙国――時間と空間の狭間の彼方にあり、無限の異なる階層をなす『宇宙』たちを凝縮した集合、幽暗の間。
ここでは、吸血鬼の長い無限の歴史上でも最も機密性の低い会議が開かれているようだった。
幽暗の間では、三々五々集まった吸血鬼たちが低声で議論を交わしており、明らかに二つの陣営に分かれていた。
一方は、『吸血鬼の大乱』以前から権勢を誇っていた年長の吸血鬼たちで構成される元老院。
もう一方は、『吸血鬼の大乱』時に未だ出生前、あるいは幼年に過ぎなかった若き吸血鬼たちの議会である。
主要な重要人物が未だ到着していないため、正式な会議は始まっていない。しかし、対立する両陣営は既に言葉の刃を交え始めており、場内はやや喧騒を帯びていた。
「コツ、コツ、コツ……」喧騒に満ちた議論や嘲笑の声を押し切るように、銀河を打つような硬質の靴音が響き渡った。潮が引くようにざわめきが止み、場内の視線が一斉に――吸血鬼議会の左側にある扉へと集まる。
吸血鬼として標準的な血紅色の双眸、金色の艶やかな秀髪は紫のリボンで簡潔ながらも優雅なポニーテールに結われ、桜紫色の唇は柔らかく冷たい笑みを浮かべている。白を基調としたプリンセスドレスを身にまとい、その裾には一見単調ながらも独特の趣きを持つ血色の紋様が刺繍されている。頭には王権を象徴する冠を戴き、しかもそれはブルダ以来唯一の女式王冠である。腰には漆黒の腰封を締め、一見簡素ながらも鋭さを秘めた長刃の細刀を佩いている。
ラスティ――吸血鬼の若き世代を統べる指導者。
ラスティの後ろには、さらに四人の全身をマントに包んだ人影が続いていた、彼らこそ、ラスティの六親衛のうちの四人――しかも、噂によれば、この六親衛は全員が吸血鬼というわけではないらしい。
ラスティは微笑を浮かべながら幽暗の間に足を踏み入れた、その瞬間、元老院側の右扉も開かれ、四人の影が会場へと歩み込んできた。
ドロットは自信に満ちた微笑を浮かべていた、まるですでに会議の結果が彼の思い通りになったかのように、ドロットの娘ルビーは警戒した表情で、微笑むラスティを警戒すると同時に、すぐ脇にいるエドにも強い警戒心を抱いていた。
エドは無表情だった。彼女の深淵のような黒い瞳からは何の感情も読み取れない、今この時でさえ、周りの吸血鬼たちは『吸血鬼大乱』を引き起こし、吸血鬼の宇宙を滅ぼした元吸血鬼王ブルダの末裔である彼女を軽蔑の目で見ていた。これこそが、ジョイ三姉妹がこの場に現れていない理由の一つでもあった。
ラスティの笑みが冷たく引き締まった、彼女は嗄れながらも独特の魅力を湛えた声でこう言った「会議が始まる前に一つ、エド、この秘密会議の情報が漏れたようだね、あなたはこの会議の保安・機密責任者だったはずだけど、何か説明はある?」
エドは無邪気に両手を広げた「参加者が吸血鬼議会と元老院の全員を含んでいるんですよ? 貴議会の議員たちまで私が管理できるわけありません…ひょっとしたら情報漏洩の原因は彼らかもしれませね。」
そして、涼しい顔で付け加えた「それに、こんなこと何の問題があるんですか? ドロット陛下と貴女の名を聞いた後で、わざわざ死にに行くような馬鹿者がいると思いますか? それに、警備たちの能力を信じるべきでは……。」
ドカ――ン!!!魔法爆撃の巨大な轟音が響き渡り、幽暗の間が激しく震動した。無数の異なるクラスの『宇宙』が粉砕される中、エドはやや間の悪そうに口を閉ざした。
ラスティが笑みを湛えた視線を向ける中、彼女は自身の衣装に付着した宇宙の破片をはたきながら、と呟いた「見張り役は何をやってるんだ……?」
エドの眼前で、蝙蝠の群れが集まり、片膝をついた吸血鬼の男性へと変貌した「殿下、報告がございます!幽暗の間の外に、聖なる教会の宇宙戦艦と『光の懲戒隊』を確認しました。どうやら教皇自らが率いているようです……現在、が血衛隊は既に彼らと交戦を開始しております!」
ほう……聖なる教会か、ついに来たな、イニン、予想以上の大掛かりな出方だが……まあ、想定の範囲内だ。
エドは無表情のまま命令を下した「伝令を出せ。血衛隊には幽暗の間を死守せよと……」
「承知しました!エド様!」見張り役は大声で応えると、蝙蝠へと変わり飛び散っていった。
エドは再び視線をラスティに向けた「さて、ラスティ陛下。血衛隊だけでは聖なる教会を防ぎきれないかもしれませんが……お願いできますか?」そう言いながら、エドの視線はラスティの背後に控える四人の親衛隊員たちへと自然と移っていった。
......
幽暗の間




