【徒歩5分】矢場町駅から矢場とんまで歩いたよ
いきなりですが、皆さんに謝らなければならないことがあります。ごめんなさい。
実はこの日記、新作ではありません。以前投稿した『久しぶりに名古屋に行って従姉と矢場とん日記(N7723IK)』の4話と5話を少し修正して転載しただけのものです。ピラミッドの話を読んでもらいたかったのでシングルカットしました。
では本編へレッツゴー!
の前に、どんな状況からスタートしているのか、軽くご説明します。
この日、私は上京した従姉(戻ってきた)と矢場とん(名古屋の美味い味噌カツ屋さん)に行く約束をしており、現地集合することになっていました。
最寄り駅から電車に揺られて矢場町駅まで来て、そこから5分のところにある矢場とん本店に行ったのですが、ちょっと迷ったので、その記録でやんす!
それでは本編レツゴ!
矢場町駅に来るのは初めてだった。しかし、隣駅である栄はよく訪れていたし、またその隣の伏見駅のすぐ近くにある名古屋市科学館/美術館にもよく足を運んでいたので、少しは知っているつもりだった。
足を運ぶって言葉、バラバラ死体を処理してる人みたいだね。
通信制限のせいでスマホの地図が使えない(スマホが古いせいか音楽を聴くだけで10日前後で7GBなくなるが、ギガを追加するのは負けだと思っているのでこのまま使っている)ので、家でスクショしてきたマップを頼りに矢場とんへ向かう。
この矢印の場所が矢場とん(矢場町本店)。
この地図では金山は下の方だ。なので私は下から来たということで、電車がこっち向きに進んでるってことは、この進行方向を向いて左の方に行けばいいわけだな(すでにこんがらがってる)。
地下鉄って本当に難しい。自分がどっち向いてるのか分からなくなる。左に行かなきゃなのに電車の扉右側が開いたし、その時点でもうパニックよ。家から出ると方角分からなくなるから。
このピンク(赤みがかったベージュ?)色が地下だから⋯⋯とりあえず改札出て、栄えてそうな方に行けば自ずと⋯⋯あれ、違う。ここじゃないな。
よし、地図を見よう! 駅にはでっかい地図があるんだ!
うーん、バス停の地図しかない⋯⋯
おとなしくスマホの地図見るか。
とりあえず地上に出よう。その方が見晴らしもいいし。
ていうかここにもドンキあるんだ。これ、栄駅のドンキじゃないよね? 別個体だよね? 栄駅のドンキから何メートルくらいなんだろ。
何メートルか分かんないけど、信号2つしかないわ。めっちゃ近い。
ん? ちょっと待って?
ここにも矢場とんあるじゃん!
やっぱ都会はすごいなぁ。私の住んでるとこなんてこんなにポンポン同じ店建ってないよ。
とりあえず地上に出るぞ。
こっちの方に行けばいいというのはなんとなく分かってるから、本能のままに歩くよ。
少し歩いて曲がると、通路からTHE・公園! という感じの階段が見えた。地下鉄なのに、いきなりこんな「外」が見えることあるの!?
だって、今電車乗ってて、ちょっとしか階段登ってないよ? もう外の景色見えていいの!?
覗いてみると、かなりの段数の階段があった。これくらいならとなぜか安心した。あんまり地上と地下鉄が近いと怖いという気持ちがあるのだろう。
とはいえ、少し向こうにエレベーターの案内板があるので、そこまで行ってエレベーターで地上へ行く。
案内板のところを曲がると、20メートルほど先にエレベーターがあった。そして、ちょうど女子高生が乗り込んだ。
頼む、そのまま私に気付かず発進してくれ! という一瞬の願いは届かず、こちらを向いた女子高生はドアを開けたまま待っている。
これが第1話で話した『エレベーターの駆け引き』だ(説明めんどくさいので気になる方は前書きで紹介したやつの1話読んでください)。
ここには左右に逃げ道がない。完全に壁だ。となると、走った方がいいのだろうか。
そうだ、もう向こうが「待ち」をスタートしているんだから、私も早くそちらへ行かなければならない!
という逡巡を一瞬で済ませ、私は走り出した。
2、3秒走っていただけだが、なんとも神経のすり減る時間だった。この「自分が走っていて、その間相手がずっと待ってる」という状況が本当に嫌なのだ。
エレベーターに乗って「ありがとうございます」と声をかけると、その女子高生は「とんでもないです!」と笑った。
いい子!!!!!!!!!
めっちゃいい子!!!!!!!!
私は心の中で自分を殴った。
都会の高校生はもっと非情で非常識だと思っていたからだ。
満員電車で毎日通学することで心をなくし、田舎の学生とは全く違う遊び方をして月に何十万も使い、インスタのために何でもする、そんな女子高生像だった。
それとは正反対な彼女の後ろ姿を見ながら、私は心の中でボコボコになった顔で土下座をした。
偏見はやめます。と誓った。
地上に出ると、目の前が廃墟だった。
年中無休でやっていた喫茶店のようだ。
こういったものを見ると、どうしてもこの建物が生きていた頃の想像をしてしまう。
どんな人が来て、どんなメニューがあって、どれだけ繁盛していたのか。
地下鉄から出てきた客が入店し、朝ご飯(愛知県にはモーニングと呼ばれる、飲み物に朝ご飯がついてくるシステムがある)を食べ、「今日も1日頑張るぞ」と歩き出すイメージが浮かぶ。
外に出ると、公園のような場所だった。ここだけ低くなっていたので、結局1階分くらい階段を上った。これ、足悪い人が乗ったら絶望するだろうな。なんで完全な地上に出してくれないんだろう。
さて、どっちに行けばいいんだ!
スクショしてきたマップを見て⋯⋯
ごめんなさい。ここで1個訂正。
この時の私、ピンクのとこが地下だって気付いてなかった気がする。今は記憶を頼りに日記書いてるからああやって書いたけど、やっぱピンクが地下って分かってなかったわ。
だから、マップのどこに自分がいるのか分からなくて、とりあえず「この2つの緑のどっちかだな」と思ってたはず。
これ、ピンクが地下って分かってて見ると本当にアホなんだけど、マジでどっちの緑にいるのか分からなかったの。
それで悩んだ結果、「ピラミッド噴水を探そう」ってなったのね。
ピラミッド噴水があったら上の緑ゾーンだし、なかったら下だ。
そう思って数歩歩いたところで⋯⋯
ん? あれは⋯⋯
絶対これじゃん!!!!!!!
良かった、一瞬で見つかった。
てことは、このまま真っ直ぐ公園の端まで行って、右に行って信号渡ればいいんだな!
よしよし、順調順調。
私ね、「よしよし」が口癖なの。
いやぁ、楽勝だなぁ⋯⋯
⋯⋯ん? あの車道を挟んだ向こうに見えるのは⋯⋯
あ!!!!!!
こっちじゃん!!!!!
100%これじゃん!!!
パチンコのピラミッ伝そのまんまの形してるもん!!!!!!!!
うん、よく考えたらさっきのはピラミッドっていうより滑らかなアポロだったもんな。上と下の比が全然違うけど。
良かった、反対方向に行く前に気づけて。何が順調だよ、過去の私め。
ということで、私は進行方向を左に変えた。
信号渡って、トコトコ歩いて、そこの角にはもう矢場とんが!
⋯⋯ない。
もう1個向こうかな。
名古屋は細い道が多いからどれがどこだか分かんなくなっちゃうね。
この矢場とんの反対側にある「リアル脱出ゲーム」って建物気になるな。マーダーミステリー屋さんとかもあるんだろうか。
なんてこと話してるうちにそこの角に矢場とんが!
⋯⋯ない!
おかしくない!?
クソデカパチ屋しかないんですけど。1515台設置のキング観光サウザンド栄若宮大通り店しかないんですけど!?
パチ屋の警備員さんに聞いてみるか⋯⋯
「お仕事中すみません、矢場とんってどこか分かります?」
車来てなかった時だったけど、仕事中にマジでごめん。矢場町駅から自力で矢場とん行けないの多分私くらいだよね。
「あっち行って、あっちに渡って、あっち行けば着くよ」
と人差しフィンガーを駆使して教えてくれた。どうやら真逆の方向に来ていたらしい。
「(و 'ω')و アザッス!」
完全に答えを手に入れた私はバネのようにその場から走り出した。
でもちょっと待てよ? ピラミッド噴水はどうなるんだ? もしかしてあれ、ピラミッド噴水じゃなかったのか?
改めて地図を見てみると、見落としがあったことに気がついた。
あのピラミッ伝、道路と道路の間のとこにあったわ。高速の下。あ、でも信号あるな。なんだこれ。有料道路か?
緑ゾーンは上と下と真ん中があって、ピラミッ伝があったのは真ん中のゾーンだったんだな。
⋯⋯でもさぁ。
これがピラミッド噴水ならさぁ。
これなんなの!?!?!?!?
どう見てもこっちの方がピラミッドだろうが!!!
日記書いてる今地図見ても名前もなんも書いてないし、なんなんだあのピラミッドは! なんであんなとこにピラミッドがあるんだよ! 紛らわしすぎるだろ! 近くに紛らわしいもん作んな! アホたれ!
で、矢場とん到着。アホみたいに混んでる。店の横に矢場とんのキャラクターの人形があって、そっちも少し人気だった。んでなぜか矢場とんの売店みたいなのもあった。すごいな矢場とん、本店はこんなテーマパークみたいなとこだったのか。
それから30分くらいして従姉が現れた。こんな暑い中立って待ってるより、矢場町駅の椅子に座って待ってた方が良かったな。なんでそうしなかったんだろう。とめちゃくちゃ後悔した。