第八話 たしかに異世界です。
前世でも、魚以外は殺生をした事がないのにいきなり3匹も、
これが異世界なんだと改めて実感。
怪我はしていない、
体力も魔力も殆ど減っていない
後は、気持ちの問題・・・
引き返すか?
先に進むか?
分かっていても、甘えているんだよね何処かで
大きく深呼吸をして森の中へ進んで行く。
気味が悪いほど静かな時が少しだけ、動揺も覚めて来た時に、
「反応あり魔物です」 賢人の音声で一気に緊張が蘇る。
「鑑定」
[名 前] ワイルドボア :Dランク
[種 族] 猪属 中型種
[レベル] 46
[スキル] 「猪突猛進」「肉体強化」「威圧」
共同で活動する雑食獣、嗅覚・感に優れている。
毛皮と左右に3本の牙は加工品として需要が多い
肉は食用可、美味しい
目の前に現れた魔物は、牛よりでかい猪。
3〜4mの大きさで軽く1t以上ある軽トラ?
左右に1本ずつある長い牙は、マンモスの牙の様にうねり威圧的
ランボーナイフを突き刺しても致命傷に成りそうもない、
そして、威圧が凄く足が震えている。
死を覚悟し諦めかけた時、
「ショット」が有効です。って、賢人の声。
確かに猪突猛進って言けど
空手の達人じゃないんだから、足が震えて構えられないし
足が震えて立っておれず尻餅、その瞬間に突進してくる猪
目をつぶって何をしたのか?理解していない、ただ無意識に
手を前に向けた、
「ショット」を唱えた。
結果、
目の前に軽トラが倒れてる、
首がへし曲がって酷いことに・・・
おかしい、
ワイルドドッグに放った「ショット」と威力が桁違いに違う
リーダーに近距離で放った「ショット」でさえ、
首がへし曲がったりは、していない。
「威力の自動補正を変更しますか?」
・・・な、なに??
「現在魔力の効率補正が作動中」
「自動補正を変更しますか?」
魔力の効率補正:魔力を効率的に使用する為、自動修正が行われる。
無駄な魔力消費を抑える事が可
クリティカルヒット率上昇
つまり、弱い魔物には弱く、強い魔物には強く
魔力を自動で加減するってこと?
なんて便利なんだぁ
「変更しますか?」
「ごめんなさい、いたしません。」